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ちきゅうの日記2022/6/5

茨城県ひたちなかの海岸へ、地球レーベルのスタッフとして磯の生き物観察会に同行しました。参加の子供たちが磯の生き物にワイワイと盛り上がっている中、我が子たちがシーグラスを探したいと言うので、観察会の場を離れて海岸を散策していると、明らかに猛毒のカツオノエボシと思われる漂着物を発見。私は本物を見るのが初めてだったので、海の専門のスタッフに確認してもらうと、やはり間違いないとのことでした。その後、観察会でも紹介し大いに盛り上がりました。
このカツオノエボシは、実は群体だそうです。群体とはたくさんの個体が集まって、全体として一つの個体のようになっている状態だそうです。小さな個体同士の壁は無くなってくっついているそうで、個体が集合して融合し、別の個体をつくっています。

◆KAWAMURA Yoshio自然哲学 ※自然に対する私見をまとめています。
〈全体〉とはなにか?
日記の中でカツオノエボシの群体の話を出しましたので、今回はこのテーマを考えてみたいと思います。
まず、アリストテレスが次のような言葉を残しています。
「全体とは、個々の総和以上の何かである」
私はこの言葉をはじめて見たときから、常にその答えを探しています。
海の観察会で、仲間からカツオノエボシの話を聞いたときも、
まず最初に想起されたのがこのアリストテレスの言葉でした。

ある群体の研究によると、個々の個体の消費エネルギーの総和よりも群体としてくっついた場合の消費エネルギーの方が小さいそうです。つまりくっついた方が省エネということです。これは原子や分子にも言えることで、例えば分子が結合しているのはその方がエネルギー的に低く安定だからです。

つまり〈全体〉とは個々にバラバラでいるよりも安定(あるいは安心)したいという衝動により集まり、かつ、それらで一つである状態ということになります。たとえば1人のヒトもそういう視点で見ると群体といえるのでは?という議論がありますが、私はそうだと考えています。(続く…)

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