【めも】CSカレッジ Vol.7 - ハイタッチの属人化を脱却してスケールするカスタマーサクセスを作る極意

CSカレッジに初参加。オンラインでこんなに価値ある話が聞けるようになったとは。。なんと良い時代になったことか。。

1時間という制約の中でとても凝縮された素晴らしい会でした・・・!
ファシリの丸太さんの咀嚼力がすごいし、登壇のお二人も発言がキレッキレ
明日からまた仕事がんばろうと思えるとても刺激的で勉強になる時間でした。
←とてもを連発してしまう語彙力のなさ。。w

以下、議事録(というかめも)を忘れないうちに。
名言がとても多かったですが、TIPSだけでもとてもためになるものがあったので後学のために記録しておきます。

1.2社様の取り組み内容に関する講演

オンリーストーリー:斉藤さま
2018年CS事業立ち上げ。現在20名規模
発足1年でチャーンレート半減
2019年からCCO(チーフカスタマーオフィサー)

決裁者同士のマッチングプラットフォーム
経営課題をシェアしてマッチングを創出できるアプリケーション
(人材募集するときのツール探したりとか投資先探すとか)
コンシューマーが売り手でもあり買い手でもある(BtoB版のメルカリ)
3500社以上が登録

CSの役割
L機能レクチャー
L決裁者向けコンタクトのノウハウ
L企業紹介 など多岐にわたる

もともとは紙のチラシを社長に配るサービスとして誕生
⇒オンラインでのマッチングにシフト

ポイントは、完全なテックタッチではなく、労働集約化をしていること

SaaSあるあるは「使いこなせない」が62%
⇒プラットフォームをただ提供するだけでは使ってもらえない
⇒SaaSプロダクト提供×使いこなすだけの人的リソースの追加(BPO)
⇒SaaSの価格帯をBPOの要素も包含した設計にすること(SaaSにしては高額)

労働集約化⇒誰でもできる。担当が変わってもお客様に迷惑はかからない
属人的⇒特定の個人しかできない。担当変更したらお客様に迷惑がかかる

お客様をパターンごとに12分類⇒共通認識から傾向を出し施策に落としこむ
L定量情報(業界や商材の性質)
L導入目的(営業アポ欲しい。社長に合いたい。営業プロセスを一緒に考えてほしいなど)
タイプに合わせて実施するタスクを定型化
LMTGの回数、連絡手段、マネジメント粒度、報告の頻度・密度などを変えていく
⇒誰にでもできるタスクレベルにおとす

パターン化には第三者によるユーザーヒアリングを数百社実施
L自分たちでのヒアリングも考えたが工数的にむずかしかった
ワンボックス社に依頼しディスカッションしてパターンに落とし込んだ
Lお客様の契約動機や感じる価値を聞き出す
⇒仮説検証とディスカッションをヒアリング会社と繰り返す

タイミー:宇都宮さま
CSMとして入社しSMBから大手まで担当
小売業界を中心に導入を支援
仕組みを通してすべての顧客に等しくタッチしてサクセスできる体制をつくりたい

2017年創業 タイミーリリースから2年半
働く時間のシェアリングを提供⇒働きたい時間と人手が欲しい時間をマッチング

働くひとへの価値
L明日の飲み会のお金を稼ぎたい
Lピンポイントで働きたい
L面接・履歴書なくすぐ働ける・働いたお金は即日入金
L気になる会社でお試しバイトできる

募集企業への価値
L広告出しても集まらない、固定スタッフを増やしたくない、派遣コスト高い
L今働けるひとがみつかる
L良いワーカーは長期雇用にもつなげられる

組織体制
クライアントマーケ ⇒IS ⇒FS ⇒CS
Lアカウント開設数、売上増がCSのミッション
L働くを通じて人勢の可能性を広げるインフラをつくる

導入企業が急増加しCS組織拡大
⇒ハイパフォーマーの動き型化プロジェクト

起きていた課題:ひとにより担当企業数、アクション数、アクション内容が全然違う
⇒ハイタッチが属人化して成果の最大化ができていない
⇒新人教育の質もひとによる/時間がかかる

ハイパフォーマーの行動を言語化
行動だけでなく、フェーズごとの顧客が抱く課題抽出とセット
⇒行動の言語化だけでは個別性によりすぎる
 顧客がどういう課題を抱いたときにどういう行動をするのかをセットで考える
 お客様の状況×ハイパフォーマーの動きを言語化し、誰でも真似しやすくした
ハイパフォーマーのツールを標準化

売上高を最大化できるコントローラブルなアクションをプロセスKPIとして設定
最もインパクトのあるアクション、成果につながっているポイントをチェック

副次:誰でも教育担当できるようになりオンボーディングが1ヶ月⇒2週間へ

2.パネルディスカッション(内容の深掘り)&質疑応答
※以下、発言者の敬称略

▼業務標準化は何からはじめるべき?
斉藤:お客様に対して汎用的にバリューを提供できるパターンの仮説をたてる
L最低限のサービス提供の目標ラインと達成のためのタスクを決める
ポイントは、打ち手の効果の広さ(社外)+社内のメンバーが誰でもできるか(社内)
⇒両軸の仮説検証をいかに高速でできるか
最初は仮説でいい。属人化から標準化への決断ができればあとはシステマチックにできる
変えていくという覚悟が大事
覚悟を見せることでメンバーの信頼もお客様の信頼も集められると思う

▼属人化の脱却による摩擦の解消の方法
変化は自己否定からはじまる。CSMと顧客の心理を悪化させないためにどうするか
宇都宮:そんなに摩擦なかった
属人化は手段。必要なときにやるのであれば問題ない
⇒完全な自己否定ではなく、標準値を決めた感じ
顧客の摩擦は想定された
⇒CSMと担当者の1to1のコミュニケーションから企業同士のNtoNの関わり方に変えた
いろんな部署との接点を持つようにしている
とはいえ社内連携、メンバーによるスキルもばらつきはあり難しい。まだ模索中

斉藤:顧客の心理を悪化させないは大事
一気に変えないのは重要かもしれない
お客様にターニングポイントを意識させる施策はやった
チラシ配り時代からのお客様からしたらSaaSって。。という感じ
プレスリリースを月に15本くらいかいてる
⇒お客様にオンリーストーリーが変わり続けていることを広報している
⇒プロモーション、ブランディングを通じてお客様に変化を伝えている
「オンリーストーリーってこういうフェーズですものね」とお客様から変化に対する理解をもらえることもあった
プロモーションも自分が一気通貫でみていた

▼属人化を極めることで見えてくる収益貢献の道。属人化って本当に悪いことなの?
斉藤:属人化はスキル依存が問題。労働集約化はリソースの数があれば担保できる
属人化が100%ダメとは思わないがフェーズがあると思う
社長と2人で20社くらいをみてたときは属人的だったがそれは仕方ない
今は一部の人材の属人化を担保するために労働集約化しているのもある
労働集約化⇒お客様の最低ラインの期待値を担保するために仕組化している
その中でもすごいできる人はでてくる
できる人が従来の枠組みにとらわれずに自由に動ける幅を労働集約化でつくりたい

丸太:お客様には対応をカスタマイズしてほしい、CSは対応を均質化したい、根本的に摩擦がおきる部分
今の話は、家を立てる時に土台のベースは標準化して画一的なものをつくり、建物のデザインを属人化することでそこに時間をかけて満足が得られるということかも

斉藤:そう。新しいCSへのチャレンジやお客様への施策を考えたり試すことに時間をかけたい。チャレンジにおける属人化はOK

丸太:型化は型の外にあるさらなる顧客満足を得るためのもの

斉藤:仕組で解決できるというCSの理想形はツチノコみたいなもの。何事も愚直にやるしかない

▼ハイパフォーマーの定義とは
宇都宮:KGIは売上高だが、企業の予算次第でもあるので、店舗の横展開率の高さを基準に選んだ
⇒企業の保有店舗数に対する導入数の網羅率=網羅率が高いほど企業の満足度が高そう

▼労働集約化のプロセス
斉藤:決めたタスクに対し、メンバーにできてるかできてないかを回答してもらう
⇒全体的に×が多いタスクはタスクをチェンジする
⇒個人ができていないタスクはスキルかマインド要因なので個別フォロー
教育はまず、何ができないか(個別フォロー)、何をさせるか(タスク決め)を発見することが大事
できるやつを伸ばすのはレベルの高いお客様につければ伸びる

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