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展覧会記録

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備忘録。2018年春以降。学芸員資格を持っています。内容はもちろん、会場構成にも関心を持ちます。写真は加工してたらアップが遅くなってしまうので撮ったまま載せてます。あしからず。
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#現代アート

Haroshi I versus I

Haroshi I versus I 2021.7.10-8.8 @NANZUKA UNDERGROUND (東京都渋谷区神宮前3-30-10) 入場料:無料 ★★★★☆ 東京都在住の現代アーティストHaroshiによる個展。 東京のストリートカルチャーを背景に制作するHaroshiは、スケートボードの使用済み板やフィギュアなどを素材に使う。 Usedのスケートボードを細かく刻み、配置して画面を構成する。板の激しい傷や凹凸、個性のある柄がとても気持ちよくはまっていて好きだ

4D DRAWING

4D DRAWING 2021.6.23-6.30 @TIERS GALLERY(東京都渋谷区神宮前5-7-12) 入場料:無料 プロッタードローイングという手法で作品を制作する深地宏昌と、4Dデザインツールを開発する堂園翔矢が出会うことによって生まれた「4D drawing」の展覧会。 幾何学的に定義される4次元空間を、私達は見ることはできないが、3次元に投影することはできるらしい。あまり次元の話は得意ではないが、そのプロセスも含めた展示物はとてもすばらしかった。

イサム・ノグチ 発見の道

イサム・ノグチ 発見の道 2021.4.24-8.29 @東京都美術館 企画展示室(東京都台東区上野公園8-36) ★★★★☆ 会期のはじめの方に行ったので空いているかと期待したが、なかなか混雑していた。彫刻家・芸術家として好きな人と、akariシリーズなどの家具デザイナーとして知っている人がいると思うと、この人気も頷ける。 いちばん最初の展示室の入り口にあった有名な作品「黒い太陽」。 最初からかっこいい…!! その奥には、大量の「あかり」というイサム・ノグチデザインの

ライゾマティクス_マルティプレックス

ライゾマティクス_マルティプレックス 2021.3.20-6.22 @東京都現代美術館 企画展示室 地下2F(東京都江東区三好4-1-1) 入場料:1500円 ★★☆☆☆ ライゾマティクス設立15周年かつ、美術館における初の大規模個展。 Rhizomatiks x ELEVENPLAY "multiplex"  2021 写真では分かりづらいが、手前の少し小さなスペースにELEVENPLAYの実際のパフォーマンス映像が流れており、その奥の展示室で実際に舞台装置だけが動き

マーク・マンダース —マーク・マンダースの不在

マーク・マンダース —マーク・マンダースの不在 2021.3.20-6.22 @東京都現代美術館 企画展示室 3F(東京都江東区三好4-1-1) 入場料:1500円 ★★★★☆ マーク・マンダース国内美術館としては初の個展だそうだ。 私は金沢21世紀美術館で開催されていた「ミヒャエル・ボレマンス マーク・マンダース|ダブル・サイレンス」展が好評を博していたので、この作家を知った。 東京に巡回してきた!と思ったら、マーク・マンダースの個展へと姿を変えていたのだった(笑)。

Garden—隙間をうめること

Garden—隙間をうめること 2021.5.21-6.20 @KEN NAKAHASHI (東京都新宿区新宿3-1-32 新宿ビル2号館5階) 入場料:無料 海老原靖さんの個展。 静かな、少し不気味な雰囲気もある木の絵画が気になって、初めてKEN NAKAHASHIギャラリーへ。 海老原が生まれ育った家を取り囲む植木をモチーフにした「Garden」シリーズは、・・・(中略)・・・自画像を描くように、時間を重ねて枯れ始めてきた植木を描いていきました。(—展覧会HPより)

OKETA COLLECTION:4G

OKETA COLLECTION:4G 2021.4.8-4.25 @スパイラルガーデン(東京都港区南青山5-6-23) 入場料:無料 ↑五木田智央の初期作品。(1969年) 展覧会URL [関連] 同会場の1階入り口では「TILE KIOSK」のポップアップが開催されていた。 TILE KIOSK by TAJIMI CUSTOM TILES 2021.4.9-18 岐阜県多治見市の特産品である多治見タイルは、生産量が日本一。 TAJIMI CUSTOM TILE

フランシス・ベーコン バリー・ジュール・コレクションによる

フランシス・ベーコン バリー・ジュール・コレクションによる 2021.1.9–4.11 @神奈川県立近代美術館 葉山館 展示室2–4(神奈川県鎌倉市雪ノ下2-8-1 ) 入場料:2000円 ★★★☆☆ 最終の土日に駆け込みとなってしまったが、久しぶりに葉山館へ。 ベーコンが生前けっして世に出すことのなかった「秘密」 ―― 作らないとされていた素描、参照していたおびただしい印刷物と、そこに描かれた線や図像、そして、そのほとんどを破棄したと言われていた、シュルレアリスムに傾倒

—INSIDE THE COLLECTOR’S VAULT, VOL.1— 解き放たれたコレクション展

—INSIDE THE COLLECTOR’S VAULT, VOL.1— 解き放たれたコレクション展 2020.12.12-2021.5.30(緊急事態宣言のため4/25で終了) @WHAT 展示室1階、2階(東京都品川区東品川 2-6-10) 入場料:1200円(「謳う建築」展の観覧料含む。) 高橋龍太郎氏とA氏という2名のアートコレクターの所持する作品の展示。 作品リストはこちら。 奈良美智、BIEN、大山エンリコイサムなど私の好きなアーティストも多かったので嬉し

大山エンリコイサム展 夜光雲

大山エンリコイサム展 夜光雲 2020.12.14-2021.1.23 @神奈川県民ホール(神奈川県横浜市中区山下町3-1) 入場料:800円 ★★★★☆ 大山エンリコイサムさんの個展。横浜にある、神奈川県民ホールギャラリーという会場だった。 夜光雲は、地球上で高度が最も高い場所に発生する雲のことで、日の出前や日没後の暗い時間でも、高度が非常に高いため夜光雲だけが太陽の光を反射して光って見える。 様々な時代や地域(言語)で書かれた文書がパッチワークされ、ところどころに大

佐藤可士和展 KASHIWA SATO

佐藤可士和展 KASHIWA SATO 2021.2.3-5.10(政府からの要請を受け、4月25日から国立新美術館の臨時休館により、中止となった。) @国立新美術館 企画展示室1E(東京都港区六本木7-22-2) 入場料:1700円 ★★★★☆ 緊急事態宣言の発出で、ゴールデンウィークを目前に中止となってしまった。これで見られなくなった人も多かっただろう。 私はというと、いつこんなことになるか分からない状態がもう1年も続いているので、行く予定の展覧会は会期が始まったら早

所蔵作品展 MOMATコレクション / 男性彫刻

所蔵作品展 MOMATコレクション / 男性彫刻(コレクションによる小企画) 2020.11.25-2021.2.23 @東京国立近代美術館 本館所蔵品ギャラリー4F-2F(千代田区北の丸公園3-1) ★★★☆☆ 眠り展チケットで入場できる、東京国立近代美術館のコレクション展。 これまで何度か企画展のついでに見ているが、ほどよい定番作品と入れ替え作品の比率だなぁと思う。あぁこの美術館に来たなぁって感じるおなじみのものもあるし、こんなのも持ってるんだーっていう新しい出会いが

眠り展:アートと生きること ゴヤ、ルーベンスから塩田千春まで

眠り展:アートと生きること ゴヤ、ルーベンスから塩田千春まで 2020.11.25−2021.2.23 @東京国立近代美術館 1F企画展ギャラリー(千代田区北の丸公園3-1) 入場料:1200円 ★★★☆☆ ”眠り”にまつわる作品を展示する展覧会。 ゴヤのロス・カプリチョスは大学生の時に見たことがあったので、私にとっては懐かしさを誘う作品だった。これはロス・カプリチョスのうちの「理性の眠りは怪物を生む」という作品。 藤田嗣治↓ 楢橋朝子 ↓ 饒加恩(ジャオ・チアエン

清春芸術村(清春白樺美術館、光の美術館ほか)

清春芸術村(清春白樺美術館、光の美術館ほか) @山梨県北杜市長坂町中丸2072 入場料:1500円 ★★★★☆ 清春芸術村は、その存在を知ってからずっと行ってみたかった場所。2021年が明けた1月2日から営業していたので年明け小旅行として行ってきた。案の定お客さんはほとんどおらず、ほぼ1日をかけてのんびり過ごすことができた。(ソーシャル・ディスタンスばっちり。) 芸術村概要 西に南アルプス、北に八ケ岳、南に富士山を望むこの場所は、そのむかし清春と呼ばれていました。 地