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展覧会記録

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備忘録。2018年春以降。学芸員資格を持っています。内容はもちろん、会場構成にも関心を持ちます。写真は加工してたらアップが遅くなってしまうので撮ったまま載せてます。あしからず。
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#京都市京セラ美術館

京都市京セラ美術館の建築

展覧会レビューではないのだが、今年3月にリニューアルオープンした京都市京セラ美術館の、元の建物を活かした建築がとても良かったので紹介する。 京都市美術館として1933年に創建されて以降、80年余りの時を経て改修された。リニューアルと同時に京セラ㈱のネーミングライツ契約により「京都市京セラ美術館」の名称になった。建築家は青木淳で、館長にも就任したことが話題になった。 元の建物から1フロア掘り下げられた入り口となっている。 ロッカーが可愛かった。 大きな吹き抜けの空間は、

京都市京セラ美術館開館記念展「京都の美術 250年の夢」 最初の一歩:コレクションの原点

京都市京セラ美術館開館記念展「京都の美術 250年の夢」 最初の一歩:コレクションの原点 2020.6.2-9.6 @京都市京セラ美術館 本館北回廊1階(京都市左京区岡崎円勝寺町 124) 入場料:1000円 ★★☆☆☆ 写真撮影不可だったので写真はない。最後に、最初の建物の設計図などの展示もあった。 京都市美術館のコレクションの「最初の一歩」がどのような内容であったのか、87年の歴史を遡って紹介する特別企画です。開館3年目(1935年)の春に初めて開催した「本館所蔵品陳

京都市京セラ美術館開館記念展 杉本博司 瑠璃の浄土

京都市京セラ美術館開館記念展 杉本博司 瑠璃の浄土 2020.5.26-10.4 @京都市京セラ美術館 新館東山キューブ(京都市左京区岡崎円勝寺町 124) 入場料:1500円 ★★★★☆ 今年3月にリニューアルオープンした京都市京セラ美術館の開館記念展へ。築約90年の元・京都市美術館を活かしたリニューアルで建築自体もすごく良かったのでそれは別の記事で。 「瑠璃の浄土」は展覧会コンセプトからすべて杉本博司が構成したと思われるが、「写真家として身を立てた自分自身」と「京都と