PCTサイクルについて

PCTとはPost-Cycle Therapyの頭文字をとっています。

アナボリックステロイド体内のホルモンバランスが正常な値になっていない場合身体は正常な値に戻すようにするのと逆にその状態の変化を受け入れようともします。代表的なのがアナボリックステロイドによって睾丸が小さくなってしまう現象とかがそうです。なぜそのようになってしまうのか。

例えば皆さんは毎日仕事に行きますよね?それはお金を稼ぐためですよね。仕事をしないとお金が手に入らないから仕事をします。では仕事をしてもしなくてもお金が手に入ったらどうなりますか?仕事に行きますか?こんなこと書くと「私はお金のために仕事に行ってないから仕事する」なんて人もいるかと思いますが、資本主義経済の世の中では一般的に仕事をしなくなる、そういうものです。

人間の体もそのようになっています。筋肉も使う必要性がなければ萎縮します。宇宙飛行士さんなんかもそうですよね、無重力では筋力の低下が起きると。これを廃用性筋萎縮と言います。睾丸が縮むのは身体に十分な男性ホルモンがあり体内で合成する必要がなくなったからです。アナボリックステロイドを使用すると100%起きてしまう現象です。ではそのような時に我々ステロイドユーザーはどのようにしたら良いのでしょうか。それがPCTです。PCTサイクルなんて言い方もします。一般的にこのサイクルはアナボリックステロイドを服用した直後または10日-21日程度経過してから開始します。この期間の違いは最後に打った注射剤の薬効から逆算して開始するためです。

PCTサイクルを実施しないでおくとどうなるか?

実は私は一度自分で実験しました。それはまだ20代前半の性欲がたくさんある時でした。PCTなど必要ないそう思ってたんですね。

当時は経口アナボリックステロイド を摂取した後で終了してから2週間ほどたって気づいたのですがニキビがポツポツ出だしました。背中や肩、おでこに1つとか2つとか。気にしてなかったので潰したりしていましたがなかなか治りません。さらに睾丸がなんとなく小さくなっている気がしました。そして4週間くらいで乳首の奥、乳腺?というのでしょうかコリコリしており、側から見ると明らかに突出していました。そしてこれが痛い。コリコリ潰れるかなといじってみるんですが潰れるはずもない。決して皆さんはしないでくださいね。睾丸はその後ピーク時にはウズラの卵よりも小さい、そら豆?くらいになりました。ニキビはなかなか治りませんでした。それから大きくなった筋肉も急激にしぼんでしまい、鏡に映る体を見るのも嫌になり鬱っぽい状態になりました。念のためにお伝えしますが睾丸の大きさは時間と共に戻ります。アナボリックステロイドを使用する前よりかは心なしかしぼんでいる気もするのですが、他人評価が無いため皆様は自分で記録してみるといいですよ。

PCTサイクルをきちんとも受けていれば筋肉の萎縮もある程度防げただろうし何より睾丸もそんなに小さくならなかったと思います。何よりPCTを設けないことがホルモンバランスの崩れ(ホルモンクラッシュ)を防ぎ仕事や大切な人との関係性を崩さないことにも繋がります。筋肉はつけるのももちろん大変ですが減らさないようにする方が難しいのです。

PCTではステロイドの摂取で身体から作られなくなってしまった(厳密には減少した)男性ホルモンを再度作らせるスイッチを押してあげます。さらによりたくさん作られてしまう女性ホルモンを作りすぎないようにするためのいわば儀式です。

男性ホルモンだけが増加した人体は女性ホルモンに変換されて行きます。でないとバランスが取れないのでそのようになっています。「男性ホルモンが多い、なら女性ホルモンにしちゃえ!」女性ホルモンが多くなった身体は筋肉が分解されだし乳腺などが発達します。アロマタイゼーションと言われる現象です。名前こそ聞こえがいいですが筋肉をつけたい我々にとっては最悪です。
さらに女性ホルモンも作られ、男性ホルモンも外部から摂取できないために急激にカタボリック化するわけです。

さて話が逸れましたが男性ホルモンスイッチを押してあげる仕組みについてもう少し専門的に説明すると

天然のテストステロンに擬態した高レベルのアナボリックステロイドは脳下垂体へその性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)の産生に対して負のフィードバックが起き、自らのテストステロンをHPTA(視床下部-下垂体-甲状腺軸)を通して停止するよう働きかけます。
GnRHがないと下垂体は黄体形成ホルモン(LH)の分泌が停止されます。LHは通常、下垂体から血流に乗って精巣へ行きテストステロンの産生と分泌の引き金を引きます。LHがない場合精巣はテストステロンの産生を停止し精巣は萎縮します。

...という感じですよね。いきなり難しくてすいません。LHというのが重要です。これがいわゆる女性ホルモンです。

LHがないと男性ホルモン(テストステロン)が生成されません。LHがあると?はいテストステロンが生成されます。

そこで必要な薬剤がhCGというものです。
ヒト絨毛性ゴナドトロピン(Human chorionic gonadotropin, hCG)ヒト胎盤性・性腺刺激ホルモンは医療現場では排卵誘発剤として女性に用いられ、妊婦の尿の中にこのホルモンが存在しています。

うん難しい。

そんなことより使用方法が知りたいですかね皆さんは。次回はhCGの摂取方法、購入場所、hCGと組み合わせるPCTサイクルについて具体的な例を記述します。







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