見出し画像

三匹の子豚(ばっしょーリリイベ版) 〜リリイベと特典会と女限エリアのおはなし〜

今とも昔ともつかぬ頃、今でいう関東のあたりに三匹の子豚がおりました。
子豚たちは「ばってん少女隊」というグループが大好きで、関東でリリイベがあると聞いてその日を指折り数えて楽しみにしていました。

ライブはいつも楽しみな子豚たちですが、今回のリリイベでは、特別に楽しみなことがありました。
なんと、女性子ども限定エリアがあるというのです!
背丈が小さく、人と人の頭の隙間からばっしょーちゃんを見ることが多い子豚たちは、一体どれだけはっきり見ることができるのだろう、とわくわくしていました。

待ちに待った土曜日、子豚たちは「たちたち」という町に向かいました。
眠い目をこすりながら見た先には、ばっしょーちゃんを楽しみにする人たちの大行列ができていました。あわやあわやと子豚たちも並び、無事手に入れた整番は3桁台でした。
そう、子豚たちはくじ運があまり良くないのです。

「もしかしたら女性子ども限定エリアも埋まってしまうんじゃあないか…」
しょんぼりしながらライブの整列をして、優先エリアに入った子豚たちはとても驚きました。
なんと4列目に並ぶことができ、しかも前の人たちは着席しているのです!
今までにない見晴らしの良さに、うきうきとカバンからペンライトを取り出して、ピンク色を点灯させました。
しかし、子豚たちはそこで気づいたのです。快晴の真下では、ペンライトが何色に光っているか全くわからないということを…。

女限エリアで見るばっしょーちゃんは、とってもよく見えて最高でした。
「ますとばい」も「虹ノ湊」も、目の前で繰り広げられるばっしょーちゃんワールドに、子豚たちは興奮しっぱなしでした。
「わたし、恋始めたってよ!」をこんなにくっきり見たのは、映像以外では初めてでした。
ちゃんせたの目力の強さに驚いたりもしつつ、子豚たちは楽しくライブを見終わりました。

一番目の子豚は一部の特典会。
7周年の感想を伝えよう!と意気込んでいましたが、かわいいりるあちゃんを目の前にして、言葉が全て吹っ飛んでしまいました。
かろうじてひづめを上げて、二部も行くことを伝えると、なんと、りるあちゃんは両手でピースをして「待ってまあ⤴︎⤴︎す」と言ってくれたではありませんか!?
一番目の子豚の記憶はここで途切れています。

二番目の子豚は二部の特典会。
一部から髪型を変えてお団子にしたりるあちゃんに、二番目の子豚も言葉が頭から飛んでいってしまいました。
「オダンゴ、カワイイデス…」
息も切れ切れに、なんとかそのことは伝えました。
二番目の子豚もうまく気持ちを伝えることはできませんでしたが、撮ったツーショットの表情がこの上なく幸せそうだったので、ほっこりした気持ちになりました。

次の日、子豚たちは気がついたら「おおみや」という町に向かっていました。
三番目の子豚は、昨日の二匹の反省を活かして、ピンク色のTシャツを着ました。これで明るいところでも、一目でりるあちゃん推しだとわかります。

今回もありがたく女限エリアに入った子豚たち。
手前には赤ん坊がいたり、優先エリアの外で興味深そうに見ている少年がいたり、ほのぼのした景色が広がっていました。
子豚たちに衝撃が走ったのは「ありがとーと」の時です。
りるあちゃんが「あいしとーよ」と歌う部分で、なんと子豚たちに指差しをしたではありませんか!
こんなに近くではっきりとレスをもらったのが初めてだったので、子豚たちはたいそう混乱しました。
今のは自分たちに向けたのか?いや、延長線上にりるあちゃん推しの人が他にもいて、その人に向けたのかもしれない…
あまりの驚きに、子豚たちはその後しばらく固まってしまったのでした。

さて、特典会は三番目の子豚の番になりました。
子豚は、「レスをもらったことを伝えたいな」「でも実は違ったら迷惑じゃないかな」と頭の中がぐるぐるしていました。
しかし、かつてアイドル歌会でぺろりん先生(でんぱ組.incの鹿目凛さん)が言っていたことを思い出しました。たしかぺろりん先生だったと思います。
「アイドル側は正直、誰にレスを送ったかとか覚えていないけれど、ヲタクがレスをもらったと思ったら、それはレスをあげたということでいいんだ。」(うろ覚え)
なんて深い言葉でしょう。
子豚はこの言葉を胸に、りるあちゃんに、視線をもらえた気がして嬉しかったことを伝えました。
子豚は気持ちを伝えられただけで満足です。
ところが、なんと、りるあちゃんは両手の人差し指を突き出して、つんつんしながら、「見てましたあ⤴︎⤴︎!!」と言ってきたではありませんか!
こんなに嬉しいことがあっていいのでしょうか。
アクリルカーテン越しでしたが、りるあちゃんのつんつんは確かに子豚の胸に届きました。
子豚は心の中でほろほろと嬉し涙を流しながら、ふらふらと壇上から降りたのでした。

子豚たちの楽しい休日はこれでおしまいです。
次はいつりるあちゃんに会えるのだろう、ばっしょーちゃんのライブが見れるのだろう。
1000%の楽しかった気持ちと、ちょっぴり(500%ほどでしょうか)の寂しさを抱えて、子豚たちは中野サンプラザまでの日数を数えながら、おうちに帰ったのでした。

🐖🐖🐖

次の日、LINELIVEを見ながら、「ぎゃんかわ」「つんつんしてほしい」「くまになりたい」と大騒ぎする子豚たちの姿がありましたとさ。

めでたしめでたし。

教訓:アイドルはいつだって想像を超えてくる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?