よかった作品 ~墨の6月編~
6月の記憶がないまま気づけば7月に入っており今回も拙い文章をセコセコ綴っていこうかなと思います。今年の頭にやろうと決めてからなんだかんだ欠かさず6月までやっているの我ながら偉い。とても偉い。
1:プロセカ「フォニイ」
プロジェクトセカイ内のグループが歌唱しているフォニイのMV(プロセカに詳しくないので間違っていたらすみません)
こっくりさんモチーフっぽい仄暗い世界観と情報量がとてつもなさすぎてめちゃくちゃ喰らった作品で今までのイクミさんの作品もすごいものばかりだったけど特にこの作品は大好き。
鏡写しに全体的な構成を行うことで情報量の補完を行いつつ、要所要所の細部を変更することで不安定さだったり映像としてのフックを演出しているのが良くてうわ〜〜すげ〜〜〜〜〜としか言えなくなっちゃった。また要所要所に含まれている小ネタがとても効いていて何度も見れるスルメ感を出している。スルメMV
あとはMVはアーティストありきのものなので制作者はあまりフォーカスされる機会はないしそれでいいと思っているのですがコメント欄でかなりの人数の方が映像を作ったイクミさんに言及していて、個人的にめちゃくちゃ嬉しかったです。
2:Unreal Staff「Virtual Pop Music」
Unreal Staffさんが制作して音楽的同位体 裏命 楽曲コンテストで「理芽賞」受賞した作品。
悔しながら裏命コンの時にはこの楽曲に出会えておらず理芽さんの歌ってみたで初めて知りました。
ポップな曲調と時折入るモノローグ的なしっとりとした曲調のコントラストがめちゃくちゃよい。あとは曲調とかを抑えて一番好きな部分としては
「ヒットチャート駆け抜けきみに会いに行くバーチャルシンガー」
という歌詞がリアルではなくバーチャルに存在するバーチャルシンガーとしてのキャラクター性を150%で表現していてめちゃくちゃ素敵で特に「駆け抜け」が前後のテキストで比喩的な意味と直接的な意味の2重になっているのも最高。
ヒットチャート駆け抜けて会いにきてくれるって表現良すぎないか?良すぎる。
人の作品に 〜っぽい って言うのは良くないかもですがなんとなく「炎と森のカーニバル」っぽい懐かしさも感じてもしUnreal Staffさんが自分と同じセカオワをめちゃ聴いてる世代だったら少しだけ嬉しいなと思いました。🔥🌲
3:バンブルビー
2018年に公開されたトランスフォーマーのスピンオフ的作品
昔に映画館で観たことはあったけどふと思い出しNetflixで見返したけど改めて面白かったので載せました。
ガチャガチャ動いて車からロボットに変形する映像が観ていて気持ち良いし、それに加えて主人公がバンブルビーと出会うことで変わっていく日常生活パートの塩梅が絶妙でどの年代が観てもそこそこ楽しむことはできるだろうという間口の広い映画。
バンブルビーを観た後にテンション上がって一気に「トランスフォーマー」シリーズも観たけど彼女と主人公が変わったあたりでなんとなくあわなくなって挫折しました。
4:gobou「Life of Madotsuki - game girl」
「ゆめにっき」というRPGツクールで作られたフリーゲームのFA的な作品(だと思う)
偶然Youtubeのおすすめに表示されたので見てみたらすごい良かった作品。
ゆめにっきの知識があまりないしこの作品がどういうコンテクストで作られているのかわからないので内容についてはあまり言及できないけれど繰り返すリズムやアニメーションの中で微かに変化する四人のモーションが細かくて何回も観れちゃうとても可愛くて素敵な映像。ほんのりダークな世界観も個人的にツボです。
制作者のgobouさんという方を存じていないけれどFRENZに出てるっぽいので巷では結構有名な人なのかもしれないという気づきと共にまだまだ自分の知らない世界があるんだなという驚きやら感動やらでいっぱい。
5:スパイダーバース
先月紹介した1に引き続き満を持して公開された2
先日早速観に行ったけど最高すぎてめちゃくちゃ最高でした。
前作と同様色数が多いにも関わらず悪い意味でごちゃごちゃした印象が全くせず、圧倒的情報量で常にぶん殴られているような作品。色収差をあれだけ使っているのに破綻しないってどうなってるんだ。
あとは前作では色のごちゃごちゃ感をストリートの雑多な印象に落とし込んでいると書いたけれど今回は色数そのままにストリートではなく様々な世界線が交差する並行世界感といった印象にすり替わっているのもいいなと思いました。
前作はあくまでもスパイダーマンではなくマイルスという男の子にフィーチャーした映画だったのに対し、今回は改めてマイルスではなくスパイダーマンとしての映画になった感がある。
観ていない人は早く観て〜
6:Albemuth「Black Glow」
先日公開されたAlbemuthのオリジナル楽曲
我らがYazhirushiがディレクション、デザインとイラストがパンチさんがわこさんというぼくが考えたさいきょうのちーむみたいな最強布陣で作られた作品。
映像自体は公開日に初めて観たけどメンバーだったりちょくちょくの進捗は話だけ聞いていたのでどんな凄い映像になるかと思いきや想像以上にすごい作品が出てきて本当にもう…って感じ。
パンチさんの作るソリッドなデザインとYazhirushiの作る気持ち良いモーション、安定感のあるがわこさんの素晴らイラストからできているのでここが良い!とかじゃなくて全部良く正直特筆するところが逆にない。みなさんみてくださいお願いします。
Yazhirushiはイラストとデザインのおかげとか言うとりますがこれだけ情報量多いグラフィックをテンポよくバチバチに動かせるYazhirusiだからこそ作れた映像だろうなぁとひしひしと感じております。
自分は普段Albemuth(存流、明透)まわりのデザインをすることが多いけれど、Black Glowが公開されてから全ての作業にBlack Glowのクオリティがチラついてくるのでめちゃくちゃしんどいです(もちろん頑張らねばというモチベーションになってるので良い意味で)
7:最近のお仕事1
存流オリジナルMV「しるし」のデザインやら2周年記念グッズやらなんやら
自分はデザインする時に最初に誰に向けたものなのかを考えてから作ることが多く、(観てくれる視聴者だったりアーティストだったり、自分だったり、例えばフェスでやった独白、命の行方だと「DUSTCELLのファン」といったピンポイントだったり)「しるし」に関しては存流さんの活動云々の話についてやんわりと教えてもらっていたので存流さんを推してくれていたあるナーの人が推していて良かったなと思えるものを作りたいなと思って制作しました。
どんなことも始まりがあれば終わりもあるし、どんなことにも関わらず終わりというのはだいたい悲しいものだけれどそんな悲しみの中でも後悔ではなく良かったなと思ってもらえるようなまさに「しるし」にこの楽曲がなれば幸いです。もちろん存流さんは活動引退ではないのであくまでもこの作品は活動の中の一つの通過点、アンカーポイントとなればと。
またグッズに関しては本当に自分が欲しいものだけをデザインしたので全部お気に入り。特にステッカーは本当に良いので是非ともグッズセットを買ってほしいです。もちろん予算の許す範囲で。推しが他にいるならその推しのグッズが来るまで耐えろ。決してその財布の口を開けるな。
存流顔面ステッカーは先日発売された存流さんのアルバムの特典だとデカすぎてスマホに入らないので改めてサイズを調整して今回のセットにも入れました。
赤い部分はカットラインだよ。
8:最近のお仕事2
先日公開された春猿火さんの新衣装 「纏 其ノ肆 -昭和三色-」にて担当したメガホンのデザイン
メガホンのデザインお願いしますと言われて意味わからない&面白そうだったので速攻OKして制作した案件。
元々の春猿火さんのストリート的な文脈と今回の新衣装のギャル的な文脈の交差点からストリートのステッカー文化とギャルのガラケーにプリクラを貼ったりするようなデコ文化(ちょっと古い)を思いつき、春猿火さんがメガホンをステッカーでめちゃくちゃにデコるというようなコンセプトで制作しました。
元々作字をしていたりストリートの雑多な雰囲気、ステッカー文化が好きだったので思わぬところで今までの自分の好みを活かすことができたし、色々な人に喜んでもらえてめちゃくちゃ大満足。
画質やらの問題でまだステッカーの細かいデザインを見ることはできないと思うけどかなり小ネタやらなんやらを入れ込んでいるので早く見せる機会があればいいなと思います。
実物大メガホン作らせて〜
6月も色々観たり作ったりで気づけば今年の上半期が終わったそうで恐ろしいけれど下半期も頑張っていいものを作っていく& noteを書くので何卒です。
相変わらず気に入ってる絵文字
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