第100回箱根駅伝 後記


三大駅伝に挑んだ主力がまさかの苦戦も・・・箱根駅伝一本に備えてきた選手の活躍でシード権獲得!



皆様応援にサポートにお疲れ様でした。
我々の活動はというと、連日スペースの方にお集まりいただき、80人前後のリスナー参加、一時期100人を超える参加者となりました。大変ありがとうございました

普段リプを返していない自分のせいですが、少ないながら「面白かった」「ためになった」などのコメントをいただき、「やってよかったなあ」という気持ちです。

2日間11時間を2-3人で回すのが大変で、これからの1年間で少しずつスピーカーとして話せる方を増やしたいと思っているので、我こそはという方は是非参加をお願いします。


ここからはつらづら雑記。
出雲駅伝2位、全日本大学駅伝6位、箱根駅伝8位。
全体を通して途中状況が悪くなってもシード権を確保・継続できて「強くなったなあ」という印象です。
昨年4年生が7人卒業し、吉田響の編入があったものの、
出雲駅伝→箱根駅伝の推移でいうと
1区5位石丸②→7区8位
2区5位小池①→8区15位
3区2位リーキー③→欠場
4区区間賞山森④→3区19位
5区区間賞吉田響③→5区9位
6区5位吉田凌③→9区15位

出雲駅伝で準優勝した時の主力選手達が決して良い結果ばかりとは言えない中でも、箱根駅伝に向けて上がってきた選手がカバーしてのシード権確保は未来へ繋がっていきます。

11/26の日体大を見ている限り、そこからの調整も決して順調な選手ばかりではなかったかと思います。
本当に強くなりました。

これで3年連続の3大駅伝出場確定となるのですが、予選会を経ていないチームは


青山学院・駒澤・國學院・創価この4校だけとなっています。
ちなみに中央を加えた5校に過去2年間で2位以内の経験があります。

さて各区間について簡単に。
1区の桑田。2年次に出雲駅伝出場、3区抜擢も壁に跳ね返された選手。


今回の1区は難しい展開となりましたが結果、勝負どころまで後方待機、最後に力を出し切るスタイルという自分のスタイルを貫いたことが1区2位の好発進へと繋がりました。
4年生として文句なしの成績。中国電力に進むようで実業団での駅伝の距離短縮もプラスと思います。
来年のニューイヤー駅伝は1区や3区での活躍が楽しみな選手です。トラックでの安定感は過去のOBでも既に抜けており、同郷の岡本選手のように長く活躍して欲しい選手です。

2区のスティーブン。流れに乗って走り自分の想定より50秒ぐらい速かったです。素晴らしい走りでした。予選会1位のキップケメイを途中で置いていった辺りスタミナに秀でたものがありそうで、前半突っ込まないといけない3区よりテクニカルに押していける2区向きの選手。リーキーに競り勝って来期も出走なるか。

3区の山森。直前の状態がどうか?も監督からの信頼で3区起用となりました。後半苦しい走りで流れを切らせてしまいましたが、他にこの区間を走れる選手はいなかったと思っています
前日に被災もあり精神状態も難しかった面があると思うので、力が出し切れなかった分は先のステージで発揮して欲しいです。
予選会2年連続敗退の創価大に進学を決め、5000m平均24番目の世代からタイム1番手でもなく3番手で14分30秒台で入部。そんな選手が出雲駅伝で先頭を追いかける展開で区間賞を取ったことが、この世代の育成の最頂点ではなかったかと思います。


4区の野沢。2年生での往路抜擢は桑田以来。

過去1桁順位以上は山口と葛西のみ。そんな状況の中で後半はさすがの安定感でした。
下りが苦手なのか雨が難しいのか、前半やや勢い負けした分区間1桁に20秒ほど届きませんでした。
来年以降3大駅伝を経験すれば往路で1桁順位は高確率で可能と思いますが、本当は復路の8区が合うのかなあという印象です。ロードの強さは来期本領発揮と行きたいところです。上位進出のキーマン。



5区の響。思っていた走りと違っていたかと思いますが、チームのために走る姿に感動しました。状態が悪くても致命的な遅れまでならなかったのはチームと山への想いあってこそ。「山の神」になるには来期青学・駒澤の厚い壁に割って入るしかありません。
そのためには最上級生としてまずはトラックシーズンで下級生とどう競い合ってくるかを楽しみにしています。丸亀ハーフなんかも出るのかな?

6区の川上
5秒後に16人が追いかけてくるという難しいシチュエーションの中でした。



期待値としては1年生の標準(59分30秒)ぐらいで考えていましたが、芦之湯で余裕のある下りの走りをしていて驚きました。(スペース内ではハイパー盛り上がりました)
後半もラストの3kmも予測通り伸びて結果は1年生歴代最高のタイム。下りに山の神がいました。58分15秒はトラック・ハーフマラソンもチーム内上位でないと出せないタイム。出雲・全日本から頼りにしたい選手です。
文句なしの今回のMVP。

7区の石丸
貰った流れを切らすことなく繋ぎ切りました。15㎞以降やや伸び切らずも来年以降に期待の持てる結果。大型ランナーでおそらく実業団で何年かしてから結果を出すのではないか、と考えています。
石丸には葛西のような選手を育てられるか?という期待と、三大駅伝を獲得するまでの選手とこれからの三大駅伝を戦っていく選手を繋ぐ、そんなロマンを感じています。
Twitterもやっていないため、思い入れのある選手です。



8区の小池。
監督の指示とは違い前半突っ込んで入り、後半の上りで失速しました。そんなところも許されるのが創価大らしさ、全日本4区と箱根8区と50秒伸びた5000mのスピードが活かしにくい区間だったのではないかと思います。10000m28分台、ハーフ62分台と突入していって欲しい選手。
全日本の涙から走っている時の表情が精悍になりました。
間違いなく未来のエースです。大阪ハーフで早くも爆発か!?

9区の吉田凌。
強気の攻めが出せませんでした。調子が上がり切らなかったか・・
それでも地力で致命傷にならないタイムで走り切りました出雲で2位を着地させ、全日本でチームを救った駅伝シーズンでの貢献度の高い選手の1人なのは間違いないです。来期も軸として期待。緒方・石津超えをして欲しい。



10区の上杉
笑顔のゴールが印象的でした。自分の中では100回大会となると桑田のスパート・川上の下り・上杉のフィニッシュになるのかなあと思います。
隣に3分勝っているはずの東海がいて、少し前には2分勝っているはずの帝京がいる、というカオスな展開の中最後まで頑張りました。これって運営上問題にならないの?お疲れ様でした。


○全体を通して
新しいこと(スピード強化)に取り組んだことによる本当のメリットが出るのはここから2-3年後ではないか?と思います。今の1年生はここまで一度もない日本人で5000m13分台が4人(小池・織橋・川上・齊藤)いる状態なので。
逆に長い距離や展開での「脆さ」が出てしまっているのがデメリット(下級生が多かったのでそこまで問題ではないかもしれない)で、来期はより修正していくのか、それとも今年の流れを継続して2年目として扱うのか、どう変えていくのかは楽しみです。具体的には新2年生は10000mの28分台をいつ狙っていくのか。(4月の記録会で狙うのか7月の網走か)
全日本・箱根はやや大味な駅伝になってしまっていた点は否めないので。


他チームを見ると1年生を箱根駅伝で戦力化した國學院が目立ちます。高速ハーフの上尾ハーフを重要軸とした育成で、山本の欠場、伊地知の失速を乗り切った内容は見事でした。(5区の上原もおそらく緊急)
3大駅伝とも戦うためには出雲駅伝、全日本大学駅伝を戦ってきた選手と箱根駅伝1本で上がってくる選手の融合が必要不可欠に。
より層の厚いチームにしていくためには今季選考で競り負けた、ロード型の選手の試合日程の見直しが重要と思います。この2年間10区はある意味育成で意図していない選手が走っていると思うので。(なので今回の箱根における上杉の貢献度は隠れて高い)
次の新入生にはロードの単独走に特性がありそうな選手が多いので、来期この枠は若狭と竹田が中心となり、新入生が3年になったぐらいにどう変化しているのかを見守っています
また、13分台、28分台の選手が1人でもハーフ62分台に突入していけるかが冬のポイントです。

また、キムタイにチャレンジすることで逞しい走りを身につけてきた城西大。往路だけでなく復路も単独走で全員がまとめ切り見事な3位でした。
3位の総合タイムは想定通りでした。


トラックシーズンのポイントは彼らのように練習の中で留学生コンビにチャレンジできる選手がどのくらい増えるか、そして昨年のトラックシーズンで稼働出来なかった小暮・石丸という主力が上積みをしていけるかがポイントになると思います。
これは何回か書いていますが、小暮→石丸→小池・(織橋・齊藤・川上)
「エースの縦軸」他チームにスピード負けしないほど強固にしていけるかどうかが来季躍進のカギです。区間でいうと「鬼門の箱根3区と全日本の2,3区をどうにか出来るか」に繋がります。

色々書いてきましたが、結局のところピンチと思われた1年を一番いい形で乗り切れたかと思います。
強豪校への道は拓かれつつあります。これから道が更に険しくなりますが、素晴らしい選手・チームに感謝し来期も応援していきます。

↓いいねをもらえますと来年度以降のモチベーションになりますので是非よろしくお願いします。


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