入場無料でプロ野球の試合がみれる隠れ球場へ行ってみた
野球好きならば、プロ野球観戦は人生の一部でしょう。いいですよね、野球観戦。
当然ですが、観戦にはお金が必要です。最低でも1、2,000円は払わないと球場にすら入れません。贔屓のチームがボロ負けして、「高い金払ったんだぞ、金返せ!」というヤジもかつてのプロ野球ではよくあった話です。
しかし、この世にはプロ野球にも関わらず“入場無料”の球場が存在するのです。それは一体どんな球場なのでしょうか???
街中に突如現れる野球場
正午前の武蔵浦和駅にやってきました。電車ではよく通るのですが、なんだかんだ降りたことのなかった駅です。今日初めて降りました。
南口を出るとお菓子メーカー・ロッテのビルが見えます。「LOTTE」のロゴがデカデカと記されています。プロ野球をちょっとでも知っている人であればあのチームを想起するのではないでしょうか?
線路沿いの道を突き進むこと十数分、「ホントに球場なんかあるんか?」と思ってきた瞬間に球場の象徴である緑色のバックネットが突如として現れました。
道を曲がって進むと門が出現。これこそが入場無料のプロ野球球場・ロッテ浦和球場です!!
ロッテ“2軍”の本拠地
皆さんは上の写真を見て何を思ったでしょう?
「え、これがプロ野球の球場?」
「ショボッッッ!」
そして何より
「あれ?ロッテの本拠地って幕張じゃね???」
そう、確かに千葉ロッテマリーンズの本拠地は千葉・幕張です。しかし、ロッテの本拠地は浦和にもあるのです。と言っても“2軍(ファーム)”の本拠地。浦和はプロ野球の2軍戦が行われる球場なのです!たとえ2軍でもプロ野球には変わりはありません。
なぜ浦和かと言うと、正直分かりません(笑)。親会社であるロッテの工場が浦和にあるからでしょうか。球場の隣にはチームの練習場やロッテの工場が建っています。
いそいそと観戦準備
ロッテ浦和球場は入場無料ゆえに施設自体はとんでもなくショボいです。座席は内野のみで、3塁側(ロッテ側)約200席と1塁側(ビジター側)約100席の計300席ほどしかありません。安かろう悪かろう。
僕が来た12:30前にはすでに3塁側は埋まっていたので、1塁側で観戦することにしました。1塁側はまだ空席があったので助かりました。平日の昼ですが、観に来る人は多いですね。
運良く座席の最前列を確保できました。今日はロッテ対日本ハムの試合、1塁側には多くの人がファイターズタオルを首に巻いていました。
ちなみに僕はセ・リーグのカープファンで、パ・リーグの若手選手事情はよく知りません。とにかく無料で野球を観たいがために来た謂わば“野次馬”です。
グラウンドでは選手が練習をしていたり、スタッフが整備をしたりしていました。フェンス1枚越しのところを選手が通っていきます。
そして球場で最も大事な「スコアボード」は上の写真右に見えるアレしかありません。ちっちゃ〜い!
…と、何もかも簡易的な球場ですが、野球が観れればどうということはありません。
“距離が近い”球場
一般的に、1軍の球場と比べて2軍の球場は観客席とグラウンドとの距離が近いです。その分選手との距離も近くなりますが、浦和球場は他の球場よりも近い印象を受けます。
例えば下の写真。1塁側席の真ん前ではファイターズのバーヘイゲン投手がキャッチボールをしています。フェンス越しに巨体がいます。
また、外野へキャッチボールをしに行く選手も観客席の前を通過していくので、推しの選手が通ると歓声が沸き起こります。この日は今川選手や野村祐希選手が通過していきました。野村選手、2軍にいたんですね…。
1塁側は3塁側よりも選手との距離は近いです。ビジターチームファンにとっては夢のような座席ですね。周りに木が多くて虫が飛んでいるのが気になりますが…。
球場の設備
ファイターズ優勢のまま5回が終了。ここでグラウンド整備のために数分間試合は中断されます。この間に3塁側にお邪魔して、球場の設備を見てみようと思います。
浦和球場は入場無料ゆえに設備はかなり限定的です。グラウンドで言えばスコアボードは外野にあるアナログタイプ1つのみ。それ以外は簡易的なブルペンと両軍ベンチ、球場アナウンスをする建物だけです。ショボいとはいえ、選手コールがちゃんとあるのはプロらしいですね。
では観客側には何が用意されているのかと言うと、トイレと自販機の2つだけです。プロ野球の球場でよく見る売店は皆無。3塁側に飲み物とロッテ製品の自販機があるのみです。
さらにトイレですが、3塁側には公園の公衆トイレのようなものはあります。しかし1塁側のトイレは簡易トイレとなっています。何度も言いますが、ここはプロ野球の球場です。
とにかく選手との距離が近い浦和球場
開始から3時間弱が経過し、試合終了。ロッテは9回に2点を返したものの、2-4で敗れてしまいました。
試合自体は終了したので、あとは帰るだけ。しかし、浦和球場は終わってからも面白いのです。
球場の隣にはチームの練習場がありますが、併設されているわけではありません。そのためマリーンズの選手や監督・コーチたちは球場を出て、オープンな一般歩道を歩くことになります。つまり手の届く距離で選手を見ることができるのです。
一人また一人と球場から姿を現し、ファンが待つ歩道を歩きます。ファンからは「お疲れ様です」などと労いの声がかけられます。負けたとしてもヤジは一切ございません。
運が良ければサインにも応じることもあるそうです。この日は何も書けるものがなかったので、今度来る時はメモ帳でも持って行きましょうかね。
2軍戦ですら入場料が必要なプロ野球界隈でも数少ない入場無料のロッテ浦和球場、いかがでしたでしょうか?小さくて不便ではありますが、タダでプロ野球が見れるなんて、夢のような球場だと思います。
とは言え完全野外の球場なので雨天中止もあり得ます。しかもこれから本格的に夏日になるため、日焼け止めを塗る・飲み物を持参するといった対策は不可欠です。対策をしっかりして、「0円観戦」をお楽しみください!!
それでは、最後までありがとうございました〜♪
《おしまい》
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