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【聖地巡礼】2022秋 横濱巡行記 #1

※本記事は2022年時点での作成になります。


 横浜はみなとみらい駅。未踏であったみなとみらい線への乗り換えを経て、久々にこの地へ降り立ちました。家族で出かけたことはあるのですが、当時はまだ「文豪ストレイドッグス」(以下文スト)に傾倒する前だったので、今回はその聖地であることを意識しつつ時間の許す限り巡っていきます。
 エスカレーターで登って地上の扉を開けると、巨大な観覧車が目に飛び込んできました。コスモクロック21、今年で33歳。文スト作中においては、敦と鏡花がデートスポット(?)として廻った場所のひとつになっています。オープニングムービーなどでは夜間のライトアップされた姿で有名でしょう。ゴンドラはまだ動いていません。朝の澄んだ空気のなか、他の遊具と一緒にコスモワールドの開園を静かに待っていたのでした。

 そこから左折してけやき通りを進みます。国際橋に差し掛かり、ようやく水の気配を感じました。コスモクロックへ近づくにつれて、本日の目当てである横浜ワールドポーターズに到着しました。「文豪ストレイドックス大博覧会」の横浜会場として選ばれた場所です。実は以前、東京会場での開催が延期になり、延期後の開催期間が受験と重なって行けなかったため、今回こそはとここへ足を伸ばした次第なのです。そのうえ聖地巡礼もできるとは、なんという奇跡でしょうか。
 まだ人が少ない時間帯だったため展示をじっくり眺めることができました。各キャラクターの紹介文が大変興味深く、思わず見入ってしまったのです。気づけばもうすぐ正午、小腹が空いてきました。二階の汽車道側正面ゲートを出てから左へ続く外通路を進んでいくと、何やら鉄骨でできた歩道橋が。案内板を見て、これが新港サークルウォークだと気づきました。劇場版DEAD APPLEで、賢治が自身の異能力と戦ったのがここでした。階段を降り、遠目に見えている赤レンガ作りの建物へ。
 事前に調べてはいたのですが、赤レンガ倉庫は五月から改修工事のため臨時休館となっていました。それでも、私にとっては赤レンガといえば函館という認識だったので、実際に立ち寄ることができたのは嬉しい経験でした。十二月にはリニューアルオープンし、イルミネーションやマーケットで人々の賑わいがまた戻ってくることでしょう。

改修中の横浜赤レンガ倉庫

 赤レンガ倉庫の横をしばらく進むと、少し塗装の剥げた水色の象さんが出迎えてくれました。象の鼻パークです。犬と来ている人、乳児を連れている人、外国人観光客。平日とはいえ、多くの人が散策に訪れています。まずはパーク内の象の鼻テラスへと足を運びました。外壁にコーヒーのマークが書いてあったので、軽食を買えるはずと踏んだのです。お昼時ということもあり席はほとんど空いていません。外で食べられるものはないかと、窓口上のメニューを探します……ありました、アップルパイ。窓口の右側にあるヒートランプの下、手のひら大のきつね色のパイがつやつやと照っていました。
 支払いを済ませ、外のベンチへ向かいます。テラス側が用意したと思われるテーブル席には、既に一人ずつ着いており、このご時世であることと私が人見知りなのとで相席は憚られました。氷川丸が見える場所にベンチ群を見つけたので、そこで紙の包みを開きました。薄い生地が何層にも重ねられたパイは、さくさくに焼き上げられています。鮮明なリンゴの味とカスタードのまろやかさはしつこくなく、抜群に相性が良いのです。心地よくお腹が膨れて、あっという間にごちそうさま。

アップルパイを食べながら眺める秋の横浜

 次は山下公園へ向かいます。

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