インファイトリー・レポート:アーカイブレポート Note00:歩兵戦闘機
最初ということもあるので、まずはインファイトリー・レポートのメインである歩兵戦闘機の設定について話していきます。歩兵戦闘機は第二次世界大戦期に登場した、プロペラ戦闘機に四肢を付け、人間のような動きができる兵器を目指して作られました。そして時代を経るごとに洗練され人型となっていきます。
そしてインファイトリー・レポートの設定として現実世界において米軍が命名規則を変更した後に製造された戦闘機は、インファイトリー・レポートの世界では全て歩兵戦闘機である、というものがあります。例えば、現実世界のF-22はインファイトリー・レポートの世界には存在せず、F-22と呼ばれる歩兵戦闘機が代わりに存在しているということになります。これはソ連軍(ロシア軍)側も例外ではありません。また、インファイトリー・レポートの世界では、現実世界で戦闘機と呼ばれている兵器を「航空戦闘機」、歩兵戦闘機と呼ばれている兵器を「戦闘機」と呼びます。そして上記の設定によりインファイトリー・レポートの世界において、現役の航空戦闘機は存在しません。
ここからは歩兵戦闘機の構造について書いていきます。
歩兵戦闘機は四肢を有する人型機動兵器です。
頭部にはレーダーやカメラが搭載され、主に索敵の役割を持ちます。
胸部にはコクピットが存在します。また、バルカン砲も胸部に搭載されます。コクピットハッチは装甲で完全に覆われており、対弾性が向上しています。
肩部にはミサイルや爆弾といった武装を装備させるためのパイロンというパーツがあります。
腕部には武器を持たせるためのマニュピレーターがあります。腕部があるため、歩兵戦闘機は様々な武装を持つことが可能となり、任務の幅を広げることが出来ました。
腰部にはエンジンと尾翼が装備されています。またステルス機にはこの腰部にミサイルを内蔵している個体もあります。
脚部はランディングギアと歩行脚の役割があります。足裏には脚部を動かさなくても移動出来るように車輪が内蔵されています。そしてステルス機には脚部にミサイルや爆弾を内蔵している個体もあります。また、艦載機と一部の陸上機にはアキレス腱あたりにアレスティングワイヤーに引っ掛けるアレスティングフックが内蔵されています。
背中は主に手持ち武器を懸架しておくためのラッチがあります。
歩兵戦闘機はその構造上、人力で操作することはほぼ不可能です。そのため、機体はプログラムと様々な電子機器によって動いています。
次に歩兵戦闘機の武装について紹介します。
歩兵戦闘機の武装は固定武装、射撃武装、格闘武装、特殊武装の4つに分けられます。
固定武装。そのままの通り、歩兵戦闘機にもとから付いている武装です。基本的にはバルカン砲や機関砲といったものが当てはまります。
次に射撃武装。固定武装以外の射撃武装が当てはまります。ミサイル、爆弾、マシンガン。これら全て射撃武装です。
そして格闘武装。主に刀剣が当てはまります。
最後に特殊武装。ジャミングポッドなどの電子戦に使用する武装が当てはまります。武装とは言えませんが集塵ポッドも一応特殊武装に入ります。
それでは歩兵戦闘機に使用されている技術について紹介します。歩兵戦闘機は四肢を動かす都合上、モータが必要になってきます。歩兵戦闘機は腕といった上下運動や左右にしか動かない部分にはダブルシャフトモーターを、肩といったグリグリと動かすような部分には球状歯車が使われています。そしてそれらを円滑に動かすための操作方法にドライブ・バイ・ワイヤが使われています。ドライブ・バイ・ワイヤとは操縦桿といった入力装置とモーターといった出力装置をケーブルで繋げて、その間に電気信号を流すことで機体を駆動させる方式です。
歩兵戦闘機は常に技術が発展しており、革新的な技術が採用されると、それまでの戦闘機の世代とは区別されます。
第二次世界大戦期の歩兵戦闘機はまだ、技術や運用思想も各国によって異なっており、機種数も多くありませんでした。そこで、戦闘機に何かしらの四肢を装備した全ての兵器は「第0世代歩兵戦闘機」と呼ばれています。
第二次世界大戦後に現れたのは「第1世代歩兵戦闘機」です。第1世代歩兵戦闘機は第二次世界大戦期に大日本帝国で開発された四四式歩兵戦闘機に採用された「中山方式」と呼ばれる機体構造を採用しました。これによって今まで外装式だったジェネレーターといった多数の機器を機体内に収めることができ、機体の大幅な小型化に成功しました。中山方式は他にも画期的な技術が多数導入されており、シリンダーの伸縮によって腕や足が人間のように動かすことができるようになりました。中山方式によって歩兵戦闘機の技術は50年進んだと言われています。なお、後述の「第2世代歩兵戦闘機」が「第1世代歩兵戦闘機」のすぐあとに登場したため、機種数が少なくなっています。
第1世代歩兵戦闘機が開発されてすぐに始まった資本主義国家と社会主義国家による冷戦では双方の核兵器が脅威となりました。核兵器を載せた爆撃機を高速で迎撃するために、戦闘機には高速化が求められました。また、爆撃機を護衛する歩兵戦闘機との近接戦も想定され、機動性も求められるようになりました。高速化という面では技術が進歩し、航空戦闘機に続いて歩兵戦闘機でも音速飛行が可能となりました。技術発展によってレーダーが戦闘機内部に収納可能なほどに小型化され、歩兵戦闘機にレーダーが搭載され始めました。レーダーを搭載することにより、赤外線誘導ミサイルが搭載され始めました。これらの技術が搭載された歩兵戦闘機は「第2世代歩兵戦闘機」と呼ばれました。
「第3世代歩兵戦闘機」では核戦争を見据えた長距離からの攻撃の能力と、核搭載爆撃機が攻撃可能地点に到達する前に撃墜できる高速性能が重視されました。レーダーの技術と火器管制システムが発展し、それまでは不可能だったレーダー誘導のミサイルの搭載と地上目標に対してのミサイル攻撃が可能となりました。レーダー関連の技術発達により、戦闘機は目視外から長距離ミサイルを発射することが可能となりました。ミサイル搭載量の増加や大型の高性能レーダーを搭載したことで、機体が大型化しました。第3世代歩兵戦闘機の何よりの進化点はそれまではできなかった「歩行・走行」ができるようになったことです。しかし、機体制御システムの開発が進まず、この機能が使える場面は限定的でした。高速性能が上がった一方で、旋回能力や格闘戦能力が大きく下がりました。機体が大型化し、機動力が大きく低下した結果、性能で劣るはずの第2世代機や果ては航空戦闘機に対しても渡り合うことが出来ませんでした。第3世代歩兵戦闘機は歩兵戦闘機本来の長所を全く活かすことができなかった世代と言うことができます。
「第4世代歩兵戦闘機」は第3世代機での反省から、再び機動性を重視した機体が多く誕生しました。レーダーといった内装品が技術の進歩により小型化、軽量化が進み、機体も小型化、軽量化することができました。通信ネットワークが発達したことにより、敵・味方の位置情報の共有が可能となり、より組織的な戦闘が可能となりました。そして何より、機体の駆動方式がシリンダーからモーターに変わったことにより、俊敏性が向上しました。また、ドライブ・バイ・ワイヤが導入されたことや機体制御システムの進化により、パイロットの負担は大きく軽減しました。歩行と走行に関しては歩兵戦闘機の地上での作戦能力を付与し、歩兵戦闘機に新たな価値が生まれました。技術発展によって機体価格が高騰し、機体数がそれ以前の世代よりも揃えづらくなったため、第4世代機はマルチロール化が進みました。
「第5世代歩兵戦闘機」はステルス能力を持った世代です。ステルス能力以外は他世代と大きな違いはないのですが、相手がその姿を捉えることができないうちに先制攻撃を行うことが可能であったり、相手の視界に移ることなく撃破することができるという圧倒的なアドバンテージを持っています。第4世代機よりも高性能なコンピューターとレーダーを搭載することにより、情報認識能力が向上しました。また、アフターバーナーを使用せずとも超音速飛行が可能なスーパークルーズ機能も持っています。一方で、高価、兵装の搭載量、存在自体が最高軍事機密であるといった様々な問題点を抱えています。
第5世代機がその短所から多くの機数を揃えることが出来ない一方で、非ステルス機である第4世代機に第5世代機の機器を搭載した機体が現れ始めます。これらの機体を「第4.5世代歩兵戦闘機」あるいは「第4++世代歩兵戦闘機」と呼びます。
現在は第5世代歩兵戦闘機の次の世代、「第6世代歩兵戦闘機」の開発が行われています。現時点の第6世代歩兵戦闘機の要素は「大出力エンジン(ジェネレーター)の搭載」「照射、拡散が行えるレーザー兵器の搭載」「無人航空戦闘機、無人歩兵戦闘機との連携機能」「ドライブ・バイ・ライトの搭載」「クラウド・シューティング」「サポートAIの搭載」と一例だけでも多岐に渡ります。
以上が歩兵戦闘機についての紹介です。また新しい設定を思い付いたら追記していきたいと思います。