経理・財務職を採用する立場で確認しているチェックポイント

思い付きで始めたNoteですが、一つめの投稿をしてから随分間があいてしまいました。
月1くらい書きたいなと思ってたのですが、半年に1回くらいになりそうな勢いです。

先日、経理職向けの交流会に参加して、どういうスキルが必要なのかという話になりました。
私が経理・財務部門の採用業務も担当しているので、その際にどういうところを見て、合格/見送りを決めているのか、書いてみようと思いました。
当社の状況に合わせて合否を決めているので、必勝法ではない点はあらかじめご了承ください。

自分で調べたり、勉強したりすることができそうか

決算業務等を担当していると定例の業務が大半であるものの、法令等の変更や事業再編等により、非定例の業務も結構な頻度で発生します。
その際には、自分で調べて対応することが求められます。
リーダーやマネジャーに教えを乞うのもいいのですが、やはり自分で乗り越えようという姿勢を見せることが信頼関係につながりますし、何よりご本人の成長にもつながります。
中長期的に見たときに、部署の中核の担える人を採用したいので、「自分で調べたり、勉強したりすることができそうか」は、重要な確認ポイントとしております。

少し話がそれますが、連結業務に未経験者を採用する際に簿記1級取得は必須かどうか聞かれることがあります。
色々な意見がありそうですが、私は不要だと思ってます。
それは、連結業務に連結固有の知識が必要な場面は極めて限定的で、簿記1級をとることによって対応できるようになる業務は大してないと思っているからです。
ただし、矛盾した発言になるのですが、未経験で連結業務を対応したいと仰る方には、『連結業務を担当したいので、簿記1級を勉強中です』くらいは言ってほしいと思ってます。
「自分で調べたり、勉強したりすることができそうか」を判断する局面においては、簿記1級を自ら勉強していることが判断要素になるためです。

コミュニケーションを積極的に取れそうか

経理・財務職というと寡黙に黙々と作業する人というイメージが(ドラマとか漫画とかのせいで)あります。
私が前職でお世話になった方にそういう方が多かったからというのもあり、一般的なイメージではないかもしれません。
私が担当していた会社では、新卒で配属された営業部門でうまく営業ができなくて、バックオフィスである経理・財務部門で異動した方が多いからというのもあるので、超大企業で経理・財務部門のコース別採用があったり、中小企業で経理・財務のエキスパートを採用したりしている場合には当てはまらないのかもしれません。
業務においては、社内の色々な部門へのヒアリング、子会社からの問い合わせ、監査や税務等の専門家とのやりとり、取引金融機関への決算報告等、社内外の方とコミュニケーションをとる機会が多いです。
誰かに聞かれた質問に回答をするために、知ってそうな誰かを見つけて聞いてみるみたいことも多いので、コミュニケーションをとることにハードルがない方の方が経理・財務職に向いていると思っています。
そのため、「コミュニケーションを積極的取れそうか」を、重要な確認ポイントとしております。

長く働いてくれそうか

人手不足だから採用をしているのですが、当座しのぎで能力面にマッチする方を採用をした際に、ご自身の今後のキャリアを考えて数年で転職される方がいました。
採用面談の際にはご本人のキャリアに自社の状況がマッチするしているかを確認して、逆に自社のネガティブな情報も提供してそれでも入社してもらえそうか確認していただいています。
お互いが満足したうえでマッチして入社いただき、社内でキャリアアップしながら、中長期的に部署の中核の担える人を採用したいので、「長く働いてくれそうか」を確認しています。

この目線で確認するときに、当社のHPなり開示物なりを確認して面接に臨んでなさそうだなと思ったときには、当社の志望が高くなさそう→長期的に働く意思は弱そうと判断して、他の確認項目が〇であっても見送りとすることがかなりあります。
就職を恋愛とか結婚とかに例えることがありますが、やはり相手のことを知っているとか、こういうところが好きとか、その逆の懸念点とかは、言えるようにして面接に臨んだ方がいいと思います。

リーダーを担える人材か

中長期的に部署の中核の担える人を採用したいので、将来のリーダーや管理職を任せられる人材かどうかを判断の要素に入れています。
自社の事情ですが、他社に比べてメンバー構成が比較的若く30歳前後の若い方が多いので、特に30歳を超えている方を採用する際には、リーダーになれるかどうかを履歴書と面談の際に確認するようにしています。
30歳を超えて作業者としては優秀だけどリーダーとしては難しそうな場合、将来的には年下のメンバーからの指示で業務を行うことが想定されます。
その際には、その状況をお互いに許容できるかという別の判断要素が必要になるため、そのような方は見送る方向で判断することにしています。
逆に26歳くらいまでの方なら、作業者として能力がありそうかのみで判断していて、ネクストリーダーを任せられそうと思う要素があった場合には加点ポイントとしています。
いずれにしても、「リーダーを担える人材か」を判断要素としてます。

まとめ

当社にとっても、応募者にとっても、しっかりとマッチする人を選んだ方がいいと思って判断した結果、
・自分で調べたり、勉強したりすることができそうか
・コミュニケーションを積極的に取れそうか
・長く働いてくれそうか
・リーダーを担える人材か
の4点を確認することにしています。
すべての方にとっていい就職活動になることを願っております。


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