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・『Songs for the Firing Squad』/ SeeYouSpaceCowboy


・SeeYouSpaceCowboy

アメリカ・カリフォルニアのハードコア・パンク/ メタルコアバンド
バンド名は'98年に放送された『カウボーイ・ビーバップ』から
2016年に結成、Demo, CS, 7inch, 12inch,でのリリースを続け、
'19初期音源を編集した『Songs for the Firing Aquad』をリリース。

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・『Songs for the Firing Aquad(2019)』

短尺・爆速を愛する私にとってハードコア・パンクの海は格好の生息地であったわけだが、Napalm Death, GAUZE, はたまたCode Orange, Converge, 等々では埋められぬ穴を満たす要素をSeeYouSpaceCowboy(以下SYSC)は内包している。

つまりはシャウト(スクリーム)の種類と構成である。

ハードコアと名の付くジャンルに属するバンドは、有声的なシャウトを用いることが往々にして多い。上記の4バンド然りである。
一方SYSCのVo, Connie Sgarbossaの声はシャウトというよりメタルコア・デスコアにみられるスクリーム・グロウルの類である。これがまた、ハイ・ロウ共にアグレッシブで凶暴である。

そしてVoの問題とも紐づいてくるが、構成である。
ハードコア的な予測のできない超展開とノイジーさ、それらをうまく踏襲し、メタルコア然とした畳みかけ落とし、粒だったドラムス。それにプラス太いグロウルと音圧のあるハイが絡みメタルコアのスケール感を醸し出している。
日本でもGraupel『Fade Away(2020)』収録の「Flashback」などはメタルコア側からハードコア側にアプローチした作品とも取れ、共通する部分も多々ある。ハードコアパンク/ メタルコアの両方で括られるバンドが増えたとき、新たなジャンルが確立されるかもしれない。

全て1分半前後で揃えられた13曲18分。SYSCの初期衝動が味わえる名盤である。




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