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『NEO-PLANET』/ NEO-Kaishin【'22所感】


Hyper Popの隆盛著しい昨今であるが、私自身はついぞ親しくなる機会を逃して久しい。HAPPY NEO HIPHOPを謳うNEO-Kaishin『NEO-PLANET』
J-Hip Hopの新譜を追っている流れで聴いたのだが、今作はHyper PopにうまくHip Hopを落とし込んでいるというより、本ジャンルの一つの特徴であるBPMの速さに歌唱法としてのラップを道具として用いて、その特性故ハマるほかないと言った印象のものだった。

''側''は電子音の装飾を施したキラキラポップの様相を呈していながら内にHip Hopの熱っぽさを宿している。それらは試行錯誤や推敲などと言った技巧的な果てのものではなく、どこかネイティブのような本能的なものを感じる。先日レビューを書かせていただいた、Maphie『Maphie Season(2022)』と同じく全曲オールプロデュースであり、''DIY感''を纏いながらもHip Hopアルバムにありがちな過激な感情やボースティングは表出していない。それどころか特にインターネット音楽に散見される、物語めいたコンセプチュアルな音楽作品なのである。
設定を保持した強固なコンセプトアルバムはしばしば、その強固さ故に内輪ノリ的な盛り上がりに収束しがちであるが、今作はその面を持ちながらも外に開かれる(開かざるを得ない)音と完成度だ。

あとビートタグかわいいね。

地球に居場所のない「NEOくん」が未開拓の星に行きNEO-PLANETを開拓するお話。途中、ジャケットにもある「Satelliteちゃん」と出逢い、自分の他にも居場所のない人がいることを知る。 2人で全宇宙の居場所のない人(NEO人類と名づける)を探しNEO-PLANETへ集める計画を始める。(「https://magazine.tunecore.co.jp/newrelease/198974/」より引用)

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