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続・怪物

昨日のセレモニアルピッチでの投球前スピーチがあまりにも凄かったので。


以下、ちょうど1年前の2023年4月ごろに他のところで書いていた文章の転載です。

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わたしがゆうぴの担当を卒業したのって、何度も書いてるようにここ1年くらいのゆうぴがめちゃくちゃにどっしりしてて貫禄すら感じるようになって、もう自分で自分のことがよくわかってなかったゆうぴじゃないんだな、いまのゆうぴなら「あとはもう大丈夫!」って思えたからという部分が大きくて・・・

なんとなくそう思ってたのが確信に変わったのは、去年のスプパラの挨拶を円盤で見た時だった。

ともすれば誤解を招きそうな書き方であえて書くけれど、本当に貫禄がすごすぎて大御所芸能人かのような、芸歴何年目ですか?みたいな話し方で、もしかするとハイハイのファンじゃない人からしたら「偉そう」とか「生意気」と思われることもあるのかもしれない。でもその話しぶりをよく見ると、貫禄があるのにまるで観客全員がトモダチかのような距離感で話しかけてくる。そんなことあるか???王様なのに幼なじみかのような。しかもセンターステージで話しながらいつのまにか360度全方面に体を向けてて、うわ~、プレゼンがめちゃくちゃ上手で人の心を掴んじゃう優秀な役員じゃん、みたいな。
わたしはあの挨拶を見て感動したのと同時に、ひゅっと、背筋が寒くなった。あれ、なんかわたしはいまとんでもないものを見てるんじゃないか。普通の男の子がアイドルになっていく過程を見てきたつもりだったけど、今度はアイドルが芸能界の怪物になっていくところを見てるのではないか・・・・恐ろしくなった。

なんだかすごいことになってしまった。そもそもさかのぼるとわたしがゆうぴを好きになったときなんていまみたいに真ん中に置かれることすらなかったわけで、そこから考えると本当にとんでもないことになってしまったな、という気持ちである。

ジュニアカレンダーのプロフィールに書かれていた回答のひとつ、あまりにもさらりとしていたから見落としていた。今日それに気づいて、言葉ではとても言い表せない感情になった。

「自分の好きなところ」は「全部」って。

あー、本当に髙橋優斗くんは「もう大丈夫」なんだな。


もう大丈夫、だから一刻もはやく、広い世界に飛び出していってほしい。

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髙橋優斗くんの「観衆に訴えかける能力」の凄さをここ1~2年くらいでひしひしと痛感している。何千人何万人の前で話をしていても、まるで聞いている人全員が自分の知っている人みたいな心の距離感で話しかけてくるし、大勢の人に向けて話しているはずなのにひとりひとりと対話しているかのように感じる。これって誰にでもできることじゃない。

まだゆうぴが17歳だったころ、らじらーで「生まれ変わりたくないと思ってる。怖いじゃないですか。臆病者なんですよ」と言っていたことが未だに印象的で忘れられずにいる。そんな風に自分のことを語っていた男の子が、自分の好きなところは全部だと言い、こちらが惚れ惚れとしてしまうような貫禄たっぷりの表情でスピーチをするようになり、歌やダンスも余裕のある笑みを見せるほどのエンターテイナーになった。

なにをすべきなのか、どこへ向かうのか、自分が何者なのかもよくわかっていなかった少年の髙橋優斗くんはもういない。先日、「ジュニアの髙橋優斗のストーリーが全20巻だとしたら、いまはもう19巻」というようなことを書いたけれど、1巻を読み始めたときはこんなにとんでもないことになるなんて思っていなかった。この物語を読めたことはわたしの人生の中でも忘れられない経験です。


ほんとうに、あとは、この王であり怪物となった少年の物語の最終回を読むだけなのです。


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