通読もいいけど、論点だけ読むのもいいよね

書籍を全て小説のように1ページ目から順に最後まで読まなきゃいけないと思ってる人がいます。ただ、小説以外のものの場合は「興味がある論点を拾うだけ」という読み方もあります。

観光ガイドブックを読む場合「行きたい場所の情報」だけを見て、他を見ないことはありがちだと思いますが、そういう読み方でも「読んだ」ことに変わりはありません。

むしろビジネス書のような軽い読み物なら「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」(武田邦彦)みたいな本のキャッチーなタイトルだけもらって、中身を予想してみるというだけでも楽しめると思います。

ネタバレするとつまらないかもしれないので書きませんが、例えば「客観的な事実より感情が重視されることが多いからではないか?」みたいな推測はあれこれできるわけです。「いつでも誰かが印象操作をしようとしているから、環境問題はウソがまかり通る」という予想もできるでしょう。

かわいそうな動物の写真は環境問題的なPRに使われますが、この手の写真が悪い使い方をされた事例として湾岸戦争の時の「油にまみれた水鳥」の写真の話があります。米軍の爆撃のせいで原油が流出して自然破壊がおきたのだけど、米軍はその自然破壊を戦争相手のイラク軍のせいと発表して世論を味方につけたという例です。

なんでも疑っていたらきりがないのも確かですが、見た瞬間に感情を刺激されるエモーショナルな写真を全面に出してくるPRは「ほんとうか?」と疑ってかかるところから入るくらいのほうが健全なのかもしれません。

という風にタイトルを拾うだけでも色々と楽しめますので、1冊から1つでも興味深い論点を発掘できればそれだけでも読書のもとはとれるのではないかと思います。

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