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金属アレルギーの保険を使った歯科治療(CAD/CAM冠)編

今まで誰もこのような「金属のクラウンを外し、CAD/CAM冠に付け替えた」レポートをしたことないのではないでしょうか。これは、金属アレルギー協会の代表理事が自分の体験を元に、歯科医院のご協力をいただき書き上げたレポートです。

まず、金属アレルギー協会には日々、金属アレルギーで困っていらっしゃる方のお問合をいただきます。その中でも割合的に多いのが「金属アレルギー&歯科治療」です。金属アレルギーというと「装飾品」でのお悩みが多いようなイメージが一般的なのではないかと思いますが、実は「歯科治療」のお悩みが一般の方にとって、ある意味切羽詰っているのです。そこで、少しでも情報を、という事で、当協会(金属アレルギー協会)にお問合せを下さったりWEBサイトの閲覧などをいただいております。

金属アレルギーだけど保険の範囲内で歯科治療をしたい 

歯科医院で虫歯の治療をしようとすると(既に治療済みも含む)、保険を使いますか?自費で治療しますか?と聞かれます。大抵の方は、「保険での治療」を選ぶのではないでしょうか。または、「なるべく保険の範囲内」で・・という感じ。

医療保険を使っての虫歯の治療は、「内容」によって「材料」や「治療法」が異なってきます。そこには患者さんの口腔内の状態や、生活環境なども加味され、歯科医師の判断によって治療方針が決まってきます。

金属を詰める?

治療する範囲や場所によっては「金属」を詰める事になります。その金属は、厚生労働省が決めた(医療認可の下りた)材料になりますが、「金銀パラジウム合金」が一般的なのではないでしょうか。もちろん他にもありますが、あくまでも一般的に。そして・・・衝撃的な事かもしれませんが一般的な保険診療で使われている歯科材料はなんと材料の質としては、「最低限レベル」のものと言っていいと思います。

詰め物に金属を使用するメリットは・・・「耐久性」です。そうです、患者さん側にも、治療をする歯医者さん側にも、耐久性というメリットがあるのです。治療をしてすぐに壊れた、なんて状況は避けたいですよね。

さて、保険診療の中でも部位にもよりますが、プラスチックの白い被せものも適用されることもありますが、こちらは色も変色しますし、劣化が著しいのです。ですから、治療をする側としたら「保険で治療するなら」「金属(メタル)」を選びたくなってしまうのだそうです。

最近は「脱・金属」の方向?

しかし、最近はこの金銀パラジウム合金をなるべく使いたくないと考える歯科医師が増えてきているようです。理由としては・・・

金や銀などの金属の価格が「かなり」上がっている

といったものが主な理由です。もちろんここに、

・金属アレルギー罹患者が増えてきている

という問題も見え隠れします。

保険適用の「金属アレルギー」にもOKな治療が増えた

近年、歯科治療の色々な材料や機材が開発・販売されてきており、徐々に「金属アレルギーでもOK」な治療法で保険適用になるものが増えてきています。その中でも今回ご紹介したいのは、 2014年4月の保険改定から保険改正で保険適用になった「CAD/CAM冠(ハイブリッドセラミック冠)」です。この制度を適用したい場合には、患者さんとしていくつかクリアしないといけない点があります。

※ここから下は実際のかなりリアルな歯の治療(口腔内)の写真がありますので、ご了承いただける方のみご覧下さい。



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