[NBSE] Ohr社決算:スクアミン開発加速、2018年初頭に第3相試験結果発表へ、成長の鍵握る
# Ohr Pharmaceutical Company 決算概要:2017年9月期
1. 会社概要
Ohr Pharmaceutical Company は、加齢黄斑変性(AMD)などの網膜疾患の治療薬の開発、製造、販売を行うバイオテクノロジー企業です。同社の中核製品は、湿潤型AMDの治療薬として開発中のスクアミンです。スクアミンは、経口投与ではなく、眼内注射によって投与される、独特の作用機序を持つ化合物です。
2. ビジネスモデル
Ohr Pharmaceutical Company のビジネスモデルは、スクアミンなどの自社開発薬の研究開発、製造、販売を通じて収益を上げるというものです。同社は、スクアミンを湿潤型AMD治療薬として開発しています。同社は、スクアミンを自社で販売することも、他の製薬会社にライセンス供与することも考えています。
3. 財務状況と業績動向
Ohr Pharmaceutical Company は、2017年9月期に売上高は発生しておらず、研究開発費用と一般管理費が主な支出となっています。2017年9月期の総営業費用は約2380万ドルで、2016年9月期は約2460万ドルでした。2017年9月期の純損失は約2380万ドル、または1株当たり0.53ドルでした。これは、2016年9月期の純損失約2580万ドル、または1株当たり0.82ドルと比較して改善しています。同社は、2017年9月30日時点で約1280万ドルの現金および現金同等物を持っていました。これは、2016年9月30日の約1250万ドルとほぼ同じです。
4. 今決算の財務指標
| 指標 | 2017年9月期 | 2016年9月期 |
|-----------------------------|--------------|--------------|
| 総営業費用 | 約2380万ドル | 約2460万ドル |
| 研究開発費 | 約1740万ドル | 約1650万ドル |
| 一般管理費 | 約530万ドル | 約770万ドル |
| 純損失 | 約2380万ドル | 約2580万ドル |
| 1株当たり純損失 | 約0.53ドル | 約0.82ドル |
| 現金および現金同等物 | 約1280万ドル | 約1250万ドル |
5. 企業の成長性
Ohr Pharmaceutical Company は、スクアミンが湿潤型AMDの治療薬として承認されれば、収益が大幅に増加すると期待されています。同社は、スクアミンを開発するために、臨床試験や研究開発に多くの投資を行っています。同社の成長性は、スクアミンが承認されるかどうかによって大きく左右されます。
6. 市場の成長性
湿潤型AMDの治療薬市場は、高齢化社会の進展に伴い、今後も成長が期待されています。現在、湿潤型AMDの治療薬として、抗VEGF薬が広く使用されています。しかし、抗VEGF薬は、効果が持続しない、副作用が出やすいなどの課題があります。スクアミンは、抗VEGF薬に比べて、効果が持続し、副作用が少ないという利点があるため、湿潤型AMDの治療薬市場で一定のシェアを獲得する可能性があります。
7. 今決算の良かった点
スクアミンに関する第2相臨床試験(インパクト試験)の結果を受け、MAKO試験のデザインが改善されました。 MAKO試験は、スクアミンの有効性を確認するために実施される、重要な第3相臨床試験です。
* MAKO試験の終了時期が当初の予定よりも早くなり、2018年初頭にトップラインデータが発表される見込みです。 これは、スクアミンの開発を加速させる、大きな進展となります。
* 同社は、2017年に2回の資金調達を行い、計1950万ドルの資金を調達しました。 これは、MAKO試験の完了とトップラインデータ発表まで、同社が資金的に余裕を持つことを意味します。
8. 今決算の懸念点
スクアミンはまだ承認されていません。 スクアミンが承認されない場合、同社の収益は発生しません。
* スクアミンが承認されても、市場で成功する保証はありません。 スクアミンは、抗VEGF薬などの既存の治療薬と競合する必要があります。
* 同社は、スクアミンの開発のために、多くの資金を必要としています。 資金調達がうまくいかない場合、同社の開発が遅れる可能性があります。
9. 今後の見通し
Ohr Pharmaceutical Company は、2018年初めにMAKO試験のトップラインデータを発表する予定です。このデータが良好であれば、スクアミンの承認が近づきます。承認されれば、同社は湿潤型AMDの治療薬市場で重要なプレーヤーになることができます。しかし、データが悪ければ、スクアミンの開発が遅れる可能性があります。
10. 次回の決算で確認すべき点
**MAKO試験のトップラインデータの詳細**
* **スクアミンの承認に関する計画**
* **スクアミンを販売するためのマーケティング戦略**
* **資金調達状況**
11. まとめ
Ohr Pharmaceutical Company は、スクアミンが湿潤型AMDの治療薬として承認されれば、大きな成長を遂げる可能性のある会社です。しかし、スクアミンはまだ承認されておらず、市場での成功は確実ではありません。今後のスクアミンの開発状況、MAKO試験の結果、承認状況、資金調達状況など、注意深く見守っていく必要があります。
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