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「どこでもドア」に拡張機能を付けると、「タイムマシン」になる(’21/10/08)

今週注目の話題は…
ノーベル物理学賞の「真鍋さん」だ。

「地球温暖化が人類の活動によって起きた」ということを科学的に裏付けたことで有名。

1960年当時、真鍋さんは地球の気候がどうなるかを世界で初めて大型コンピュータを使って予測し、現代の気候研究の基礎を築いた。

今なら、それこそスーパーコンピュータを使えば地球の様子も当時とは比べものにならないほどの精度と速さで計算できるようになっているが、その当時のコンピュータの性能を考えると、気象現象に対する深い洞察もあったからこその偉業だったのだろう。

現代は、スーパーコンピュータを超える量子コンピュータが様々な社会現象や科学現象の解析に利用されつつある。以前にも量子コンピュータの話をしたことがあるが、量子コンピュータの何がすごいかと言うと…

例えば、長く続くものすごく高い壁があって、ボールを壁の向こう側に動かしたい時にどうするか。

何度も何度も壁を超えるように投げて、例えば、100回投げたうちの1回かもしれないけれども、たまたま成功してボールが壁を越えられたとすれば、それで成功。
これを「何度も何度もすごいスピードで投げ続けてチャレンジする」のがスーパーコンピュータだ。
一方で「超低温のある条件下では、このボールがす~っと壁をすり抜けられるようになる。」
いわば、ドラえもんの「どこでもドア」を壁につけて、それで壁の向こう側に行けるようになる。これが、量子コンピュータ。

このように、量子コンピュータはそもそも今のコンピュータとは仕組みが全然違う。
だからこそ、量子コンピュータで解析できる現象は格段に広がる、と期待されているのである。

もう少しだけ物理の話をすると、「どこでもドア」は3次元の空間を自由に移動できる道具。
一方で、「タイムマシン」は3次元+時間軸(4次元軸といわれることもある)を自由に移動できる道具。「どこでもドア」にもう1次元オプションを追加すると、「タイムマシン」になる。
宇宙空間は実は11次元であると言われているが、もはやそこまで行くと我々には想像すらできなくなる…

タイムマシンがあったら…
ぜひ未来に行ってみたい。

未来の地球がどうなっているのか。
未来の私たちの子孫は幸せに暮らしているのか。
未来に行けなくても、そういう未来の姿を想像してみることはできる。
そして、そうなるように、今、私たちが地球のことをちゃんと考える必要がある。
それが、まずは身近なSDGsにつながるんだと思う。

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