三代目

福岡在住の亜インテリ。 郷土史や映画・小説の感想など。

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最近の記事

『君たちはどう生きるか』と、実際の宮崎駿の両親について(ネタバレあり)

宮崎駿の最新作『君たちはどう生きるか』は、宮崎の少年時代の自伝的要素を多く含んだ作品であり、父親が家の土間に戦闘機のキャノピーを並べる場面などは、かつて宮崎が語った自身の幼少期のエピソードまんまである。 そのせい…だけでもないだろうけど、本作は物語の設定や登場人物の説明をほとんど省略しており、特に重要な存在である両親については、モデルになったであろう実際の宮崎駿の両親を知らないと理解しづらい。 もちろん本作はあくまで「自伝的要素を含んでるファンタジー作品」なので宮崎の人生

    • 【福岡ミニコラム】博多祗園山笠で黒田家の新当主がお披露目という時代

      博多祇園山笠の期間中、7月13日に「集団山見せ」という重要行事がある。 流(ながれ)と呼ばれる博多各地区の山笠に福岡の地名士を乗せ、この日は中洲の西中島橋を超えて天神地区に入り、福岡市役所の近くまで山笠を披露するというもので、この集団山見せのメンバー(台上がり)に選ばれることは、福岡の政財界関係者では一種のステータスになっている。 毎年7月の初めごろに発表され、多少地元政財界の内情を知っている福岡のひねくれ者が、選ばれた理由を推測しながらメンバーのリストを眺めるのも年中行事

      • 天神・渡辺通りの名前は渡辺プロ創業者の渡辺晋のご先祖から名付けられたという話はおそらく事実誤認ではという考察

        最近、ちょっとした調べ物で渡辺プロダクション(現・ワタナベエンターテインメント)が無料公開している98年発行の社史を読んでいたら、創業者の故・渡辺普氏の両親が福岡出身だと書かれており、渡辺プロのルーツが福岡とは知らなかったのでありがたい初耳ネタに感謝していたが、福岡に関する社史の内容がよく読むとおかしいことに気付いた。 以下は社史で気になった箇所の抜粋。 …福岡の歴史に興味のない方なら別に引っかかることもない説明と思うが、福岡の近現代史に多少でも詳しい方なら、上記の渡辺家

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