アーキタイプ02:素手喧嘩師(ステゴロし)

■ 概要

洒落者であり、男の美学に拘る、素手喧嘩(ステゴロ)の専門家です。白いスーツの下には、神の芸術とも呼べるような巨大で完璧な筋肉を搭載しています。


■ 台詞(フレーバーテキスト)

「表に出ようか。お前さん、この辺じゃあ一番強ェえんだって? オレとちょっと遊んでくれよ。なぁ!」
「お前たちは好きな武器(えもの)を使えば良い。気にするな。オレは拳(これ)で十分だ。」

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■ 動機(シナリオへ円滑に導入する為の序盤の行動指針)

旅路 :強者は強者を、互いに惹き付ける。後は拳で語り合おうではないか。
市井 :強者は強者を、互いに惹き付ける。後は拳で語り合おうではないか。


■ 役割(チーム内での期待される任務)

アタッカー。変身前は、実は高学歴で頭はかなり切れます。素手喧嘩師が変身する龍神フォームは、すべてのフォームの中でも最強の攻撃性能を誇ります。


■ データ:能力値/専攻分野

【ゴロ】:Lv9《決斗》
【体躯】:Lv10《剛力》
【渡世】:Lv2《聡明》 &業物のバフ効果
【廻逢】:Lv4《仁義》 &業物のバフ効果


■ データ:業物

▼初期装備
【ゴロ】『サングラス』:1sp → バフ(武器ではない)
【渡世】『白いスーツとハット』:1sp → バフ
【廻逢】『ウィスキーボトル』:1sp → バフ、自動補充

換装後(換装判定:難易度修正−2)
【ゴロ】『サングラス』:1sp → バフ(武器ではない)
【体躯】『フンドシ』:1sp → バフ
【渡世】『サラシ(防具)』:1sp → 回復・加護


■ データ:命運点/高天力&縁故

◆命運点:3点(基本5点 - 追加高天力と追加縁故の数)

▼初期高天力(2個選択可能・命運点の減少なし
『倶利伽羅紋々エヴォリューション』:変身能力。
『魔眼メンチビーム』:「高圧的な交渉」の際に、能動側なら目標値に+4の修正、抵抗側なら+2の修正を受けます。

▼追加高天力(最大3個まで選択可能・1個につき命運点1点減少
『羅刹デッドドライブ』:攻撃命中時、相手の命運札を追加で3枚失わせます。『道連れアンデッドロック』:死亡時にアンデッドカウンターを獲得。

▼初期縁故(【廻逢】のスタイルに応じてもの・命運点の減少なし
『任侠社会』:任侠界隈における高い名声と、親しい任侠一家からの援助を得ています。

▼追加縁故(最大3個まで選択可能・1個につき命運点1点減少
なし


■ データ:彫り物

▼図柄:『龍神』
龍の姿をした、天候を司る神です。
龍神雲と呼ばれる雲に跨り、天を自由に飛行します。

▼変身フォーム:龍人の戦士
変身/解除 コスト:覚醒ポイント8点
能力レベル変動:【ゴロ】+4、【体躯】±3、【渡世】±0、【廻逢】±0

『龍の息吹』特殊攻撃・継続効果。
口から『ブレス』を放ち、周囲をなぎ払います。ブレスは「炎」「雷」「吹雪」「熱光線」などであり、術者がいずれか1種を選び、それに沿った演出がなされ、追加効果(バッドステータス)を与えます。
追加コストとして、覚醒ポイント5点、もしくは命運札2枚を支払うことで、攻撃を与えることもできます。範囲は無差別グループ攻撃で、攻撃対象となるレーンは、距離に関係なく自由に選べます。命中も防御も【体躯】の《気合》で判定をし、ダメージランクは3です。

『上位天候操作』:平時のみ。
コストとして覚醒ポイント5点を支払うことで、天気を「晴れ」「曇り」「雨」「濃霧」「風」「雪」のいずれかに変えることが出来ます。
追加コストとして、覚醒ポイント3点を支払うことで、災害レベルの悪天候(干ばつ、豪雨、豪雪、台風 など)にすることも可能です。
天候の具体的な効果は、GM判断に委ねます。

『龍神雲』:自動・継続効果。
雲に乗って空を飛び、水中でも水棲生物のように自由に行動が可能です。
手番カードの山に自分のカードを1枚追加します。


■ データ:矜恃

序の矜恃:伊達者として男の美学に殉じる。
 制約 →【廻逢】退化条件
結の矜恃:素手喧嘩(ステゴロ)に徹する。
 制約 →【ゴロ】魂の規律


■ 解説

◆超人的身体能力
素手喧嘩師の【体躯】の能力値は『超人』レベルであり、人間の常識の範囲を遥かに超越しています。

【体躯】の『超人』について、分かり易い具体例をあげるのなら、プリキュア並みだと思ってください。プリキュアが特殊能力を使わずに徒手空拳で出来ることはだいたい同じように可能ですし、そのぐらい漫画チックな動きをします。
(『演出メモ プリキュアの力の限界について』で画像検索推奨)


◆最強フォーム
生来の能力値が、既に非常に戦闘に特化していますが、変身するフォームである『龍神』も控えめに言って最強の戦闘能力を誇ります。素手喧嘩師は、戦闘で圧倒的火力を発揮することを目的にデザインされたアーキタイプであり、やるべきことが明確なので、扱い易いシンプルなアーキタイプとなっています。
プレイヤーがこのアーキタイプでセッションへの参加を希望した場合、GMはシナリオに大きい戦闘が用意されていることを、確認する必要があります。もし、戦闘が重視されないシナリオならば、このアーキタイプは活躍できない可能性が高いので、予め「素手喧嘩師は非推奨」と伝えるべきです。
プレイヤーにも、素手喧嘩師を使う上での注意しなければならない点があります。『龍神』は変身コストが非常に高く設定されていますので、変身解除のことも考えないと、人間体に戻れずにNPC化してしまう危険性を孕んでいます。
変身能力以外の高天力や変身後の特殊能力など、すべてが高コストです。使用するタイミングを見極めないと、すぐに枯渇しますので、計画的なコスト管理を心掛けてください。

◆インテリ
当時としては珍しく、それなりの大学を出ており、インテリと呼んで差し支えない程度の教養を積んでいます。しかし残念ながら、地頭(能力レベル)があまり芳しくないので、せっかくの教養を活かす機会は少ないです。それでも、サポーターに徹するのならば能力レベルの影響はなく、人に知識を授けることは普通に可能なので、チームの知恵者をフォローする補佐的な立ち回りをすると良いでしょう。
あと、スタイルが《聡明》のキャラクターは、特殊スキル『安楽椅子探偵』を1セッションにつっき1回だけ使用できます。これにより、非凡な推理力のキレを見せる知的キャラとして大活躍することも可能です。ここぞと言う時は、コストをたくさん使って、【渡世】のレベルをブーストするのも面白いかもしれませんね。

◆モデル(元ネタ)
変身前の姿については、安藤組の花形敬がモデルです。
変身後の姿については、いわゆる龍人です。ゴリラ体格のリザードマンをイメージしても構いません。
また、変身後の能力は、日本の伝承によく見られる龍神をイメージしています。

◆花形敬についての概略
実在した故人です。前科7犯、逮捕歴22回。東京の渋谷を中心に活動していた安藤組の大幹部で、組長・安藤昇の片腕的存在として、敵・身内を問わず畏敬の念で恐れられ、「渋谷で一番強い男」と呼ばれていました。
安藤組の構成員全般に言えることですが、まだスジ者の多くがステテコスタイルだった頃に、全員で高級な背広を着込み、ファッショナブルな洒落者集団としても、渋谷の若者に人気でした。特に花形は、白いスーツに白い帽子、縁無しの眼鏡をトレードマークとしており、顔に残る無数の傷痕と相まって、一際目立つ存在でした。
伝説の喧嘩師として名を馳せ、今でも語り継がれています。喧嘩においては武器を一切持たない主義で、その喧嘩振りは『素手喧嘩(ステゴロ)』と呼ばれていました。その強さは、キャバレーのケツ持ちをしていたことでも知られる力道山も、花形との喧嘩は避けたと言われるほどです。
また、酒の席で拳銃で撃たれ、銃弾2発が直撃しても、病院に行くことなくなく完治させたこともあり、あまりの生命力の高さに、不死身伝説まで囁かれていました。
刃牙シリーズの花山薫のモデルとしても有名で、刃牙シリーズの他にも、彼を題材とした映画や小説などのフィクションは数多く存在し、比較的新しいものでは、陣内孝則主演の映画『痕(きず)』が入手しやすいでしょう。


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(C) 九城ツカサ / 石造りのヒポグリフ


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