アーキタイプ01:流浪剣客(るろう けんきゃく)

■ 概要

いわゆる股旅任侠です。股旅とは「徒歩での旅」を意味します。つまり、全国を流離う根無し草の任侠のことを股旅任侠と呼びます。
彼(もしくは彼女)は、任侠社会では凄腕の剣士として名が通っています。風の吹くまま気の向くまま、全国の任侠一家にお世話になりながら、渡り歩いて、行く先々で剣の腕を買われて生活をしています。


■ 台詞(フレーバーテキスト)

「お控えなさって。手前、風来者にて、全国を回って剣の腕を磨いている者であります。生まれは□□、性は□□、名は□□と発します。縁持ちまして○○組の○○親分の計らいで、旅をしています。 貴方様は、△△組の組長さんで間違い御座いませんね? 組長さんには縁も直接の恨みも御座いませんが、これも渡世の仁義。お命と組の看板、頂戴致します。」

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■ 動機(シナリオへ円滑に導入する為の序盤の行動指針)

旅路 :剣客としての立志により、全国を旅して剣豪との死闘を求めてます。以前お世話になった任侠一家から紹介状を得ており、紹介先に向かう道中ということでも構いません。
市井 :世話になっている任侠一家の為、一宿一飯の恩義に報いるべく、もしくは市井で袖を触れ合った力なき人々との縁に突き動かされ、わざわざ厄介ごとに首を突っ込んでゆきます。それが性分であり、それが義侠心なのです。


■ 役割(チーム内での期待される任務)

本ゲームの花形であり、アタッカー寄りの万能型です。戦闘だけではなく、交渉や回復などもそつなくこなします。特に得意というわけではありませんが、地の能力が高水準で安定しているので、チームに適役がいなければ、業物を持ち替えることで、捜査ミッションなど様々な局面にも対応することが可能です。
変身前は、任侠社会の人脈を使った交渉役と回復役。なお、新しい主要NPCと会った時や、新しいエリアに入る時に、口上判定で重要な役割を担うことになります。
変身後は、刀を使った直接攻撃の要となります。


■ データ:能力値/専攻分野

【ゴロ】:Lv7《殺陣》 &業物の武器効果
【体躯】:Lv6《俊敏》
【渡世】:Lv6《風来》 &業物のバフ効果
【廻逢】:Lv6《仁義》 &業物のバフ効果


■ データ:業物

▼初期装備
【ゴロ】『白木杖の仕込み刀』:1sp → 武器(殺傷ダメージ可、命中判定のみ+1)
【渡世】『三度笠と股旅装束』:1sp → バフ(渡世判定全般に+1)
【廻逢】『ひょうたんの徳利』:1sp → バフ(廻逢判定全般に+1)、補填(消耗品の自動補充)

換装後(換装判定:難易度修正−2)
【ゴロ】『真価を顕現した仕込み刀』:2sp → 武器(殺傷ダメージ可、命中判定のみ+1)、殺傷力(与ダメージランク+1)
【渡世】『ガマの油』:1sp → 回復(被ダメージランク減少×1回分)


■ データ:命運点/高天力&縁故

◆命運点:4点(基本5点 - 追加高天力と追加縁故の数)

▼初期高天力(2個選択可能・命運点の減少なし
『倶利伽羅紋々エヴォリューション』:変身能力。
『盃ブラザー』:予め特定のNPC1人を義兄弟に指定。義兄弟の元へワープ、もしくは義兄弟を召喚。

▼追加高天力(最大3個まで選択可能・1個につき命運点1点減少
『荒御魂ダンサブル』:攻撃命中後に連続で追加攻撃。

▼初期縁故(【廻逢】のスタイルに応じてもの・命運点の減少なし
『任侠社会』:任侠界隈における高い名声と、親しい任侠一家からの援助を得ています。

▼追加縁故(最大3個まで選択可能・1個につき命運点1点減少
なし


■ データ:彫り物

▼図柄:『倶利伽羅剣』
倶利伽羅(不動明王)の持つ直剣のことです。竜が巻きついている剣で、刀身から炎を発しています。
正義と力と御利益を象徴する図柄であり、粋で縁起が良く、任侠者たちにもっとも好まれていました。なお、和彫の刺青全般を「倶利伽羅紋々」と表現しますが、多くのスジ者が倶利伽羅剣を彫っていたことが由来、という説が支配的です。

▼変身フォーム:倶利伽羅剣の化身
変身/解除 コスト:覚醒ポイント4点
能力レベル変動:【ゴロ】+2、【体躯】±0、【渡世】−1、【廻逢】±0

『我が体は剣』:マイナーAct・継続効果。
コストとして覚醒ポイント2点を支払います。『ゴロ』の《決斗》を獲得していない場合は、追加スタイルとして《決斗》を獲得します。元々《決斗》を獲得していた場合は、ダメージランクが1段階上昇します。

『無限の剣製』:マイナーAct・継続効果。
『我が体は剣』を発動後に、コストとして覚醒ポイント3点を支払います。『ゴロ』の《殺陣》を獲得していない場合は、追加スタイルとして《殺陣》を獲得します。元々《殺陣》を獲得していた場合は、ダメージランクが1段階上昇します。

『業火から生まれし黒龍』:特殊攻撃・継続効果。
覚醒ポイント4点を支払うことで、自分がいるレーン全体に対して、ダメージランク2の選別グループ攻撃をします。その際、自分自身も攻撃の対象に選ぶことが可能で、もし自分自身にも攻撃を加えるのなら、ダメージは受けますが、今後、自分のダメージランクが2段階上昇します。


■ データ:矜恃

序の矜恃:一宿一飯預かった恩を返す。
結の矜恃:大切な物(者)を守り通す。


■ 解説

◆チームに1人、流浪剣客
このアーキタイプ、流浪剣客こそが、本ゲームの世界における「ザ・任侠」です。
先述の項目『役割』でも記しましたが、流浪剣客は万能タイプであり、戦闘も交渉も得意としています。
本ゲームにおいて、チームにおける非常に重要な役割が、『戦闘』と『口上(交渉前の挨拶)』と『ヤミ市』の3つです。チームの中に、戦闘を得意とするキャラクターが不在でも、戦闘を避けることで対処が可能ですが、口上を得意とするキャラクターが不在だと、セッションの途中で詰んでしまう可能性があります。
ですが、チームの中に、流浪剣客が1人存在していれば、チームに最低限必要と考えられる役割の内、『戦闘』と『口上』を賄うことができ、さらに《風来》によって『回復』と『情報収拾』も得られます。チームを編成する際には、まずは流浪剣客を1人。あとは『ヤミ市』を得意とするキャラクターを加えれば、バランスの取れたチームが編成できます。

◆諸国漫遊
流浪剣客は旅人であり、《風来》を専攻分野としています。
旅費については、道中にて剣の腕前で稼いだり、縁のある任侠一家の親分から援助を受けたりしています。
「なぜ、旅をしているのか?」理由はなくても構いませんが、特別な事情があるのかもしれません。もし事情があるのならば、設定を考える必要があるでしょう。
深い事情などなく、単純に旅が好きだったり、ひと所に定住出来ない性分で、風の吹くまま、気の向くままの根無し草なのかもしれません。ですが、物語の主人公らしいドラマチックな理由があった方が良くないでしょうか? 追われている身なのかもしれませんし、大きな組織の密命を受けて諸国を回っているのかもしれません。
なお、《風来》を専攻している者は、応急手当とサバイバルの技術や、噂話への見識の深さを持ち合わせています。これらは、旅の中で身に着けたものです。

鍔のない刀
流浪剣客は、自分の刀に鐔(つば)を付けていません。杖に仕込まれた刀だから、という構造上の理由もあるのですが、それだけではありません。
そもそも刀の鍔とは、鍔迫り合いの際に、手元に相手の刀が滑ってくるのを止め、自分の指を相手の刃先から守る為という意図があります。また、鍔迫り合いが発生するには、ある程度、技量が拮抗した者同士でない起こりえません。
つまり、敢えて鍔のない刀を扱うという事は、相手よりも技量が遥かに高く、鍔迫り合いになることを想定する必要もない程の、刀剣術の達人だという強い自負を意味しています。
(まあ、最終的には、自分自身が剣の化身となってしまいますが)

◆モデル(元ネタ)
変身前の姿には、特定のモデルは存在しません。清水次郎長親分や木枯し紋次郎の物語に代表される股旅任侠物のパブリックイメージを形にしました。
変身後の姿については、魔城ガッデムを護る七剣邪のグリードやグルトニーをイメージしています。
また、変身後の能力は、Fate/SNの士郎と、幽白の飛影の能力が元ネタです。



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(C) 九城ツカサ / 石造りのヒポグリフ


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