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IV-I 行為判定の基本ルール TRPG『君ヨ、暁ノ大地ニ死スベシ。』

プレイヤーは、自分が受け持つキャラクターに何らかの行為を行わせたいときは、その内容をGMに宣言して、その内容に沿った「行為に取り掛かるまで」の演出を語ります。なお、「行為の結果」の演出は、必要ならばGMから語られます。
宣言の内容が「成功する可能性も、失敗する可能性もある行為」だとGMが判断した場合や、もしくは「この行為の成否が、今後の物語やゲーム展開に大きく影響する」とGMが判断した場合は、GMは行為判定を実施するようにプレイヤーに指示をして、行為判定の結果に応じて行為の成否を決定し、必要ならば「行為の結果」の演出をGMが語ります。
行為判定とは、「キャラクターの資質の優劣」と「行為への適正」と、サイコロを振った出目とを比較して、行為の成否をランダムに決定する工程(フロー)です。


■ 行為判定の基本ルール

6面体のサイコロを2個振って、行為の成否を求めます。
一言に要約すると、特に変哲のない「 2D6の下方ロール」です。

 ① その行為に対応する能力とスタイルを指定
その行為が「どの能力」の「どのスタイル」に該当するのかを、GMが判断して宣言します。
※ プレイヤーからGMに、スタイルを提案しても構いませんが、GMにはその提案を却下する権利があります。

② 目標値を算出
該当する能力のレベルの値に、「業物のバフ効果」「難易度」「高天力の効果」などの修正を加味した値が、『目標値』となります。

③ サイコロを振る
サイコロ2個の出目の合計が、目標値以下ならば行為は成功です。目標値を超過した場合は失敗です。
 成功:出目≦目標値
 失敗:出目>目標値


■ 難易度

難易度とは、その行為の難しさです。難易度に応じて、行為判定の目標値は増減します。
なお、サイコロを振る前に、目標値が「2」を下回ってしまった場合、その行為判定は自動的に失敗します。
逆に、あまりにも簡単すぎる行為の場合は、行為判定をさせずに、プレイヤーから行為の宣言があった時点で、自動的に成功したことにして、時間を短縮しても構いません。
常識的に考えて常人の領域を超えた難しさの行為の場合、普通は判定を行う事自体が不可能です。しかし、その分野が超人能力(レベル9以上)のキャラクターに限り、「−4」以上の基本難易度で判定を試みることが可能です。例えば、5メートルの高さの屋根に地面から飛び移るのは、常人には不可能ですが、【体躯】が超人のキャラクターならば、もしかしたら可能かもしれません。

● 基本難易度
行為自体の純粋な難しさです。難しいほど、マイナス修正が大きくなります。

出来て当然な行為:判定をする必要がありません。自動成功。
簡単な行為   :「+1」
普通な行為   :「±0」
手強い行為   :「−1」
困難な行為   :「−2」
至難な行為   :「−3」以上
常人の領域外  :「−4」以上 ※『超人』でなければ、判定は不可能です。


下準備(布石・伏線)
場当たり的な行動ではなく、その行動の為に予め下準備をしていたのなら、「+1〜+3」の修正が加わります。
「下準備があったのか?」や「修正値は幾つが適当か?」は、セッション中のプレイヤーの発言や行動から、GMが判断してください。


補佐(サポーター)
自分では行為判定を行わず、行為判定を行うキャラクターの補佐に徹する者を『サポーター』と呼びます。判定を行うキャラクターは、サポーター1人につき、その判定の目標値に「+1」の修正を得ます。

1つの行為判定に対して、サポーターは2人まで参加できます。サポーターを務められるのは、その行為の能力値が「5(人並み)」以上の者だけです。
専門家(その行為の『得意分野』としているキャラクター)か、もしくは『超人』が、サポーターに徹するのなら、専門家や超人のサポートは1人につき「+2」の修正となります。なお、専門家は自身のレベルに関係なくサポーターを務められます。

戦闘時のサポート
戦闘中にサポーターを務めるには条件があり、それは下記の2つです。
・対象と同じレーンにいること。
・マイナーアクションを消費する(消費できる)こと。
サポーターの報酬
判定を行ったキャラクターがゾロ目の効果で覚醒札を得た場合、サポーターも一緒に恩恵を受けることができます。おこぼれとして、判定を行った者と同じ枚数の覚醒札を得ます。


■ ゾロ目

行為判定のスタイルが、自身の得意分野と同じだった場合に限り、『ゾロ目の効果』が適用されます。

● ゾロ目の効果
出目がゾロ目ならば、下記の「1( α か β どちらか)」と「2」の効果を得ます。

1-α) 目標値以下の出目で成功したら、『覚醒札』を1枚得れます。
1-β) 目標値を上回ってしまっても、行為は成功となります。
2) 達成度が1点上昇します。


★ 参考資料:『ゾロ目の効果』適用時の判定結果


★ 参考資料:行為判定の成功率


■ ブースト

ブーストとは、『覚醒札』の効果の1つで、自身の行為判定の目標値を上昇させる効果のことです。いつでもブーストは可能で、任意の枚数の覚醒札を消費することで、ブーストが発動します。1回のブーストは、1つの行為判定に対してのみ有効です。
ブーストは後述の『生死チェック』にも用いることも出来ますので、必ずブーストのルールを理解して生存率を上げましょう。

ブーストによる上昇の幅は、覚醒札を消費したタイミングによって異なります。同じ内容の覚醒札を同じ枚数使ったとしても、上昇の幅に差が表れてしまいます。せっかく覚醒札を使うのなら、サイコロを振る前に使った方がお得です。

サイコロを振る前:覚醒札の「覚醒ポイントの合計」分 上昇します。
サイコロを振った後:覚醒札の「枚数」分しか上昇しません。


■ 対抗判定

対抗判定とは、誰かが行なっている行為判定に対して、挑む形で行われる行為判定です。一言で説明すると、対抗判定は「達成度の比べ合い」です。

達成度
達成度とは、判定の目標値と出目の合計の差分値のことです。達成度が高いほど、行為の精度や成果は大きいことを意味します。

行為の内容によって大まかに分類すると、加害者である相手に被害者の立場で行う『抵抗』、相手の行為に対して横から無効化を狙う『妨害』、双方同じ行為を行って成果を競い合う『競争』の3つに分かれます。
双方が行為判定に成功した場合、達成度を比較します。「目標値」と「出目の合計」の差分の値が、『達成度』となります。お互いの達成度を比較して、高い方の勝ちとなります。
双方の達成度が同じだった場合は、目標値が高い方の勝ちです。
達成度も目標値も同じだった場合は、『抵抗』ならば受動側の勝ち、『妨害』ならば能動側の勝ち、『競争』ならば引き分けとなります。

対抗判定の際に用いるスタイルは、基本的に相手と同じスタイルとなります。しかし、「何らかのルールでスタイルが指定されている場合」と「GMの判断で、より相応しいスタイルが指示された場合」は、その限りではありません。

★ 参考資料:それぞれの対抗判定




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(C) 九城ツカサ / 石造りのヒポグリフ


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