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【20Dシステム】ルール改訂2021.01版

本稿は『20Dシステム』のルール改訂の追加箇所や変更箇所のみを書き出しています。
直下のリンクが『20Dシステム』の全体稿です。そちらへの反映の更新日は未定ですが、だいたい2月以降になる見通しです。反映されるまで、本稿と併せてご覧ください。


■ 用紙の更新

▼キャラクターシート(Full)

キャラクターシートFull

▼PC&NPC管理シート

PC&NPC管理シート

▼能力効果リスト(変更箇所は【悪事】のみ)

能力効果リスト_リスト1


■ 重傷点

・改訂版キャラクターシートの生命力の欄に『重傷点』が追加されました。

・生命力の半分が『重傷点』となります。負傷ダイスの個数が重傷点に達すると、そのキャラクターの症状は『状態異常:重傷』として扱われます。
・重傷の者は、睡眠だけでは負傷ダイスが自然回復しなくなります。医療施設での治療か、それに相当する超常的な手段(超能力や回復魔法 など)によって、負傷ダイスの数を重傷点未満にすることで重傷から脱します。
・アクティブダイスを全て失うと『気絶』しますが、重傷(負傷ダイスが生命力の半分以上の状態)のまま気絶をすると、過労死(もしくは衰弱死)になってしてしまいます。(従来ルール通り)

・NPCには重傷点は存在しません。『活力』の残値が0点になると状態が『死亡』となり、『流星』の残値が0点になると、状態が『戦意消失』(もしくは『気絶』)となります。


■ クールダウンゲージ(クールダウンチャレンジ)

・改訂版キャラクターシートの【飛び道具】の欄に『クールダウンゲージ』が追加されました。

・【飛び道具】の能力効果『オーバーヒート』を行使すると、用いた射撃武器が壊れ、戦闘終了後に再購入(もしくは修理)するまで使用できなくなるルールでしたが、ルールを改定しました。
・改定ルールでは、『オーバーヒート』を行使しても、用いた射撃武器は壊れません。冷却期間が経過するまで、一時的にメインの射撃武器が使用できなくなるだけです。
・「メインの射撃武器が使えない」状態とは、サブの射撃武器(後述)を用いており、達成ボーナスと疲労軽減が適用されない状態(※)です。
・各ラウンドの終了時に、クールダウンチャレンジとして1D6を振ります。これは能動行動でも行為判定でもなく、PCの意思や行動とは別に自動的に行われるチャレンジです。1D6の出目分のだけクールダウンゲージが進行します。クールダウンゲージが満了(6メモリ目)まで進行すると、次のラウンドから、再び射撃武器が使用可能な状態に戻ります。

※ 本ゲームでは、武器などの装備品に数値などのデータは設けられていません。装備品は該当する能力のスターの個数に応じたバロメータである「達成ボーナス」と「疲労軽減」として反映されているのです。なお、装備品の形状や名前などは、フレーバー情報に過ぎませんので、バロメータに相応しいものを好みで決めて構いません。


■ サブの射撃武器

・何らかの要因(オーバーヒートや弾切れ など)でメインの射撃武器を使えなくなった場合、サブの射撃武器を使用するか、『投擲』をするかしか、【飛び道具】による攻撃ができなくなります。
・能力効果『射撃武器』をアンロックしている者は、メインの射撃武器の他にも、代替え用のサブの射撃武器を得ることが可能です。

平時
・【社会】による判定で購入できます。
サブ射撃武器の性能:スター[達成度]個分のバロメータ。

戦闘時
・ブースター1点を消費することで、代替え用のサブの射撃武器を携帯していることにしても構いません。(PLがこれまでサブ武器の所有について特に言及していなかったとしても、唐突にサブ武器を準備できます。なぜなら、ブースターというヒーローポイントを使ったからです)
サブ射撃武器の性能:[元々のスターの個数-2]個分のバロメータ。

・サブの射撃武器の性能は、スターの個数に応じたバロメータによって表現され、最大でも【飛び道具】の元々のスターより2個少ない個数の性能までに相当します。

射撃武器の定義
・射撃武器の定義とは「射出の動力を腕力に頼らない簡易な飛び道具」のことです。サブの射撃武器の形態フレーバーとしては、小型弓(動力は弦)、スリングショット(動力はゴム)など、が一般的となります。もしくは、殺傷力を期待できない程度の簡易的な銃火器としても構いません。
・遠心力を利用するスタッフスリング(投石杖)やロックスリング(投石紐)などは、投擲のフレイバー形態に分類されます。


■ 戦闘時における心理戦

・【交渉】の能力効果『心理戦』は、平時であれば、対象である相手がいれば、いつでも試みることが可能です。戦闘時においては、「相手が心理的に動揺し得る」もしくは「話し合いの余地がある」状況だとGMが判断した場合に限り可能です。GMが認めない限り、戦闘時に『心理戦』を仕掛けることはできません。
・『心理戦』の判定に成功したら、「互いの達成度の差分値」と「相手の流星の残値」を比較します。

「互いの達成度の差分値」>「相手の流星の残値」
・相手(敵性NPC)を『戦意喪失』の状態にします。双方の値がダブルスコアで離れているの場合は、GM判断で相手が『気絶』したとしても構いません。
「互いの達成度の差分値」≦「相手の流星の残値」
・相手の流星を[1D6の半分]点減らします。(端数切り捨てなので、[1]は0です)

・「相手が心理的に動揺する状況」とは最終的にGMが判断することですが、目安としては「相手が1人だけで多勢で囲む」「見せしめに相手の仲間を無残に処す」「相手の致命的なミスを指摘する」「相手が戦闘を続ける理由を失った」などです。
・しかし、GMが「その敵キャラは絶対に動揺なんかしない」と設定した場合は、心理戦を仕掛けることは不可能です。諦めて武力による実力行使で対処してください。


■ 戦闘発想力ゲージ

・改訂版キャラクターシートの【白兵戦】の欄に『戦闘発想力ゲージ』が追加されました。

・『戦闘発想力ゲージ』とは、自身に出来るあらゆる行為を直接戦闘に流用する応用力を表すゲージです。【白兵戦】に頼ってプレイすると溜まっていきます。
・【白兵戦】で判定をした場合、達成度5を上回る度に、戦闘発想力ゲージが1マスづつ上昇します(例えば達成度12なら2マス)。ゲージが溜まるごとに、徐々に様々な能力の『判定ゲージ』を、白兵戦の判定に代用できるようになります。上昇したゲージはセッションの終了まで残り、セッション中は蓄積されます。
・どの能力をどの様に応用するかの演出についてはフレーバーであり、PLの腕の見せ所となるでしょう。

1マス:【運動】の判定ゲージを白兵戦の判定に代用できます。
2マス:【交流】の判定ゲージを白兵戦の判定に代用できます。
3マス:【悪事】の判定ゲージを白兵戦の判定に代用できます。
4マス:【飛具】(飛び道具)の判定ゲージを白兵戦の判定に代用できます。
5マス:【感覚】の判定ゲージを白兵戦の判定に代用できます。
6マス:【機・獣】(機械・獣)の判定ゲージを白兵戦の判定に代用できます。
7マス:【頭脳】の判定ゲージを白兵戦の判定に代用できます。
8マス:【社会】の判定ゲージを白兵戦の判定に代用できます。


■ 悪徳ゲージと治安汚染度

・改訂版キャラクターシートの【悪事】の欄に『悪徳ゲージ』が追加されました。

・『悪徳ゲージ』とは、社会の秩序にどれほど背いてきたか、を表すゲージです。【悪事】に頼ってプレイすると溜まっていきます(例えば達成度12なら2マス)。また、悪徳ゲージの進行に応じて『反社Lv』『悪名Lv』が上昇上昇します。
・『反社Lv』とは、社会的な評判の悪さを表しており、一般人(秩序的善良な市民)との距離感にもなります。当該のNPCとは、初対面の関係性がLv分だけ低くなります。悪徳ゲージが2マス、6マスに達すると反社Lvは上昇します。
・『悪名Lv』とは、闇社会(犯罪社会)の住人からの、闇社会の人間としての信頼度を表しています。当該のNPCとは、初対面の関係性がLv分だけ高くなります。悪徳ゲージが4マス、8マスに達すると悪名Lvは上昇します。

・【悪事】で判定をした場合、達成度5を上回る度に、悪徳ゲージが1マスづつ上昇します(例えば達成度12なら2マス)。その結果、反社ゲージが治安汚染度を上回ると、そのキャラクターは「社会から排除」されます。
・『治安汚染度』とは、ゲームの舞台の治安が、どれほど社会の暗黒面に侵されているかを示す値です。低いほど治安が守られており、高いほど道徳や社会秩序が欠落しています。例えば、現代の日本の閑静なオフィス街は4、闇社会の住人が多くいる歓楽街なら8、無法状態の混沌の地なら10 ぐらいが妥当です。なお、10が上限です。悪徳ゲージが10を超過すると、キャラロストします。
・「社会から排除」とは具体的に、指名手配、皆から石を投げられる、村八分、裏社会にしか居場所がなくなる など、世界観と照らし合わせてGMが判断します。

検討事項
【悪事】の使用に制限を掛けましたので、その分、【悪事】のメリットを向上してバランスを取ります。
案:追って、能力効果リストの見直しをします。→対応済み(2020.09.20)。


■ アドレナリンチャレンジ(臨時回復の廃止)

・『臨時回復』とは、能動行為を放棄したラウンドの終了時に、ブースター1点を支払って疲労3個を回復するというルールでしたが、廃止になりました。
・臨時回復に変わる新ルールとして、『アドレナリンチャレンジ』を導入します。各ラウンドの終了時に、コストとして負傷1個を支払って、アドレナリンダイスとして1D6を振ります。出目に応じて疲労やゲージなどが回復します。コスト以外に、特に条件はありません。

[1]:疲労を1個回復。(実質的には疲労が負傷に変換されただけです)
[2]:疲労を2個回復。
[3]:疲労を3個回復。
[4]:疲労を4個回復。
[5]:追加の疲労コストを支払ってブースター(流星)を回復することを選択できます。疲労の追加消費1個につき、ブースターゲージ1マス回復。(最大2マス分まで回復可能)
[6]:追加の疲労コストを支払ってブースター(流星)を回復することを選択できます。疲労の追加消費2個につき、ブースターゲージ1マス回復。(最大4マス分まで回復可能)


■ 活力

・敵キャラクター専用の数値です。PCでいうところのアクティビティダイスに相当する数値です。ダメージを受けたり、疲労コストや負傷コストを支払うと減少します。
・敵キャラクターは、レーティング表の結果、どんなに多いサクセスを発生したとしても、サクセスの個数は活力の残値が上限となります。つまり弱っているときは、PCと同じ様に達成度が減少するのです。
・能力効果などで、疲労や負傷が回復する場合、代わりに活力が回復します。


■ 食事と睡眠の必要性

・朝食(もしくは昼飯)と晩飯、1日2回の食事は最低でも必要です。1食抜く度に、1点の負傷を受けます。
・睡眠時間は1日3時間は最低でも必要です。3時間以上の睡眠を取らないと、1点の負傷を受けます。
・上記のダメージを1日で2個以上受けた場合、翌日、さらなるペナルティーを負います。負傷の個数に関係なく、『重症』状態として扱われ、自然回復が出来なくなります。このペナルティーは、「健康的な生活(GMが判断)」を取り戻すまで継続します。

■ 読書チェック

・アイテムの一種に『本』があります。本には能力効果1つの習得方法が記されており、能力効果の数だけ種類が存在し得ます。本を読了することで、その能力効果のアンロックに必要な本来のスターの個数を無視して、早期にアンロックすることが出来ます。
・本の入手について、主な方法は『購入』判定です。他にもGMの判断次第で、ドロップやミッション報酬などで入手できるかもしれません。なお、「民家でくすねる」「図書館から借りる」「ネットで調べる」などという演出は、『購入』判定として処理します。
・ゲーム内時間で1日の間に2時間以上読書に費やした場合、1日1回、『読書』チェックをすることが可能です。GMが指示したタイミング(目安は就寝前)に1D6を振り、出目の分だけ、読書ゲージが貯まります。
・5時間以上読書に専念した日は、本来の2時間に追加して3時間読書に費やす毎に、+1D6を追加で振ることができ、出目の合計分、読書ゲージが貯まります。(睡眠時間を除いた丸一日、17時間を読書に専念した場合は、計6D6振れます)
・複数の本を同時に読み進めることも可能で、その場合、追加の1冊につき、読書ゲージの上昇値が1点分低下します。
・読書ゲージが満タンになると、その本を読了します。読了すると、本に記された能力効果が、アンロック値(アンロックに必要な本来のスターの個数)を無視して、早期にアンロックされます。
・なお、不要な本は仲間に譲渡することが可能です。譲渡された者も、その本を読むことで、読書の恩恵に与かれます。

入手難易度
・本に記されている能力効果のアンロック値(能力効果のアンロックに必要な本来のスターの個数)によって入手難易度が異なります。
・入手難易度 = [ アンロック値 + 5 ] 点

読書ゲージのマス
・読書ゲージとは、その本を理解するのに必要な労力を表しています。同じ本でも読む人によって理解の速度には差があり、読書ゲージのマスの数も異なります。
・もし読書の途中で該当の能力が上昇した場合は、その分、貯まる前のマスを減らしてください。
・読書ゲージ = [ 本来のアンロック値 - 該当能力の現在のスター ] × 5 マス。
本の例
書名:『中国の奇拳 -その起源と発達-』(フレーバー情報なので自由)
アンロック:『キリングハンド』(【白兵戦】☆12 の能力効果です)
入手難易度:12(『キリングハンド』の本来のアンロック値は☆12)
読書ゲージ:[ 12 -【白兵戦】] × 5マス(もし【白兵戦】が5個なら、35マス)


■ 敵の達成度の変化

・本項は、GMのNPC運用に関するルールです。PL専は、本項を読み飛ばしても構いません。

・敵の行動は判定をせずに、★の数に応じた固定値の達成度が適用される為、GMはダイスを振らなくても構わない、というルールでしたが改訂し、1D6だけ振ってスタンスを決め、『レーティング表』からサクセスの個数を求めて、達成ボーナスを加えて達成度にします。
・1D6の出目が、[1]ならスタンスは「休息」でサクセスは星の0.2倍、[2]か[3]なら「平然」でサクセスは星の0.7倍、[4]か[5]なら「全力」でサクセスは星の1.3倍、[6]なら「捨て身」でサクセスは星の2倍 になります。なお、この場面だけは特別に除算の端数が四捨五入されます。(本来は除算の端数は切り捨てます)
・スタンスによっては、流星を消費したり生命力を回復したりします。「全力」なら流星1個、「捨て身」なら流星と活力をそれぞれ1個づつを消費します。「休息」なら活力を1個回復します。
・レーティング表から求められるサクセスは、前提として「体調が万全ならば」という値です。活力の残値と比較をして、サクセスが活力残値を超えることはありませんので、もしサクセスが活力残値を超える様なら、超えない様になるまでレートが1段づつ低下します。ただし、平然より低下することはありません。平然でも活力残値を超える場合は、サクセスの値の上限が活力残値となり、直接サクセスの個数が減ります。そして、目減りしたサクセスに達成ボーナスを加えて、最終的な達成度(威力値)とします。また、リソースの増減として流星と活力の減少に足らない場合も、レートを1段づつ減少させます。

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■ 報酬スター

・本ゲームでは、キャラクターの成長要素として、ゲームの進捗に応じて『スター』を得ることができます。
・既存のルールで、スターの配布方式やタイミングは指示しましたが、あれはシナリオ難易度や活躍を評価基準にしており、ある程度TRPG全般や20Dシステムに慣れている人向けになっています。
・TRPG全般や20Dシステムに慣れていない人向けに、チュートリアルを兼ねたスタンプラリー方式のスター配布法を考案しました。スターを得る為に、システム上で必要な行為を行うことマイスルトーンを自然にクリアするようになっています。

▼使い方
夏休みのラジオ体操のスタンプカードの様に、各自1枚づつ自分用に用意してください。
サイズはA6です。A4用紙に4つ面付けして印刷するとエコです。あと、厚紙に貼り付けて、「ひもあな」に紐を通して首に下げると良い感じです。

・用紙に記された各項目を達成したとGMが見做したタイミングで、項目の上に『スタンプ(達成の印)』を捺印します。スタンプは、基本的には、STARTの隣りから順に押していきます。星形のマスまでスタンプが押されたら、スターを1個得れます。
・GM判断によってはマスをジャンプしても構いません。ただし、スターを得るには、STARTから星形までの直線の全てにスタンプを押さなくてはいけません。
・『交流編』と『戦闘編』は、キャラクターの個性に合ったどちらかを選択して挑戦してください。両方挑戦しても構いませんが、スターは片方からしか得れません。両方達成しても、両方からスターを得ることはできません。

スタースタンプカード

スタースタンプカード4


■ 他

戦闘の間合いのルール 等、他の改訂ルールをまだ少々考案していますが、随時追加していきます。


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