KAISEI
少しあいた間にはもちろんいろんなことがあった。
言葉を書くことなんてすっかり投げ出して。
生まれつき18トリソミーという病気を持っていた甥っ子が
少し前に亡くなった。
いつかは、なんて思っていたし
彼が生まれた頃、すでに1年という余命宣告もあった。
それでも彼は3年も生きてくれた。
とても強くて、
とてもとても優しい子。
彼の最期の顔を見たときに、
満身創痍で「僕すごいでしょ?」といっているような得意げな顔に見えた。
彼は亡くなる少し前に奇跡と言われるくらいの
難しい手術を乗り越えたのだ。
無理かもしれないという少しの可能性しかなかったことを乗り越えて、
本当に、本当に誇らしげな顔をしてた。
まだ、今でも。
どこかにいるような気がしている。
負けてはいけないと思いながら、
毎日の中にうもれてくると、あっという間に見失う。
ここに残すことで、思い出せるように。
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