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久々にゆっくり歩いた日
今さっき、家路についた。
生理が想定より3日も早くきて、よりによってお財布と論文と本とペンしか持っていなくて、絶望して、バイトを早退させてもらった。
電車を2本乗り継いで、それから長い商店街を抜けて、愛する小さな6畳の城に帰ってきて、今これを床の上で裸で書いている。
また下着がひとつダメになった。悲しい。ごめんね。下着にごめんねといいたくなるこの気持ちはなんなんだろう。いくつになっても、毎月こんなことを繰り返す人類は、進化などしていないと思うんだ。テクノロジーの発展はもういい。なにも進化しなくていい。ただ、だれか全力でどこでもドアだけは作って欲しい。他力本願。
夕方は、優先席も満席だった。
空いていたら座りたかったけど、どこからどうみても健康体な私に席を譲る東京人はいない。
「体調わろし」みたいなマークがあったら、果たして普及するかな。そんなことを考えていたら、駅に着いてしまった。
妊婦マークをつけていると、どれだけのメリットがあって、どれだけのデメリットがあるのか。
席を譲ってくれない人と出会ったら絶望してしまいそうだ。
今日は珍しく早く寝よう。神様がくれた休みなのだきっと。
ただ、帰り道をいつも急いでしまう私は、今日ゆっくりと歩くのがとてもいいことに気づいてしまった。
ときどきは、ゆっくり歩こう。
ゆっくり歩くためだけに歩こう。
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