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児童養護施設

ほんの週数間過ごした児相から
児童養護施設へ行く事が決まった私達。

児相での最後の夜、仲良くなった児相の仲間と
遅くまで起きてみんなでお喋りをした。 

次の朝、施設の先生が車で迎えに来たのか
児相の職員の車で向かったのかは覚えていない。

これから向かう「児童養護施設」という
場所がどんなところなのか…?

ただじっと車の窓に映る景色を眺めながら
不安な気持ちで児童養護施設へ向かったのを
覚えている。

そんな中でも心強く感じられたのは、
兄弟5人でいることができたから…。
一人ぼっちならどれだけ心細かっただろう。 

車で2時間少し走っていくと山と海に
囲まれた田舎町に辿り着いた。

「着いたよ」と車を停めた場所は、古い学校の
ような建物。周りにはグランドや土手があって
そこにこれから私達が暮らす児童養護施設はあった。

中に入ると下駄箱がたくさん。
(当時で60名ちょっとの子ども達がいた)

中に入った時の印象は「古臭くさい」
「お化けが出そう」という感じだった。

玄関から廊下に続く部屋には「入浴室」
「洗面所」「衣装室」「静養室」
と書かれた表札があり、児童養護施設内でも
広めの運動場があった。他には、事務室、
カウンセラー室、食堂、学習室…

2階は女子部屋、1階は男子部屋…

いちばんビックリしたのは、トイレが
水洗トイレではなく「ぼっとんトイレ」
だったこと。(汲み取り式トイレ)

このトイレに行くのが嫌で、いつも我慢していた
記憶があり、低学年頃から私は便秘になった。

お昼時間に到着して私達はすぐに食堂に
呼ばれた。

児相の何倍も広い食堂でまだ他の子ども達は
学校に行っている時間帯だった。

サンドイッチを食べた記憶がうっすら…。

これから始まる児童養護施設での生活を
思い出せる範囲で綴っていきます。

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