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とある燃費実験の話

回生ブレーキって効率悪くね?

これまでも書いてきたが、回生ブレーキって車の減衰する際の力を吸い上げバッテリーに回収し、電力として使うための機構であるが、そもそも運動エネルギーをわざわざ電力に変換して再び動力にするとか、効率悪くね?

といった発想から、極力回生ブレーキを使わず惰性で走行してみるという実験をしてみました。

ルールは以下の通り

1、出先から帰宅までの約40km区間でテスト。
2、加速は極力モーターアシストを駆使。
3、加速後は直ぐニュートラルにギアチェンジをし、極力回生ブレーキを利用しない。
4、やむを得ず減速が必要な際は回生ブレーキ&フットブレーキを利用。
5、コースは市街地〜山間部〜峠を含む。

結果は見出しの通り、平均燃費13.6kmとあんまり芳しくない結果になりました。

敗因は峠

実は峠に差し掛かるまではリッター17km位は出ていたんですが、回生ブレーキを利用しない走行では峠に差し掛かるまでにバッテリーを使い果たしてしまい、ほぼ電欠状態で山道に差し掛かる羽目に。その結果、かなりエンジンをブン回しながら峠を上る事になり、これが平均燃費を大きく下げる結果となりました。

惰性走行、基本的に平地ではかなり燃費は良いんです。ただ、先行車に遅い車がいると状況が一変しました。遅い車に追従した場合、加速した運動エネルギーの多くがブレーキングで失われてしまうため、間違いなく回生ブレーキを使いながらの方が効率が良い事がわかりました。

また、峠に入るまではある程度バッテリーに電気を溜めていないと、坂を登る際により多くのガソリンが必要となることも判りました。重たいスカイラインもモーターアシストがあれば1500〜2000回転で登り坂をスイスイ上がって行きますが、電欠状態だと車側がギアを落として4000回転位までブン回してしまうため、これが大きく燃費ロスを起こすという結果に繋がりました。

平地では徐々にバッテリーが減っていく

これ、惰性走行メインでたまに充電する程度の走り方だと、確かにエンジンが眠った状態を維持するのには役立ちますが、バッテリーへの給電はほとんど行われない為、平地ではバッテリーの電力は徐々に低下していきます。

モーターサポートの得られない電欠状態になるとスカイラインのシステムは意図的に低ギアを多用するようになり、劇的に燃費が悪くなります。この点を考慮すると、やはりある程度バッテリーの電力が減ったら、1500回転位の走行ではジワジワと給電しておく方がトータルでみたら燃費効率は優れた結果が出るような気がします。

惰性走行の利点は緩やかな下り

ただ、今回は惰性走行の良い面も発見できました。スカイラインは車重があるため、緩やかな下りでも回生ブレーキをオフしたらそこそこ速度が乗ります。使い方次第ではかなりの距離をアクセルオフで走る事ができる為、これは大きなアドバンテージとなります。

急な下り坂では回生ブレーキをしっかり利かせ、緩やかな下り坂〜平坦路では惰性走行、市街地や緩やかな上り坂では回生ブレーキをオンにしつつ低回転走行を意識する等、さらに細やかな走行テクを駆使すれば、燃費自体はまだまだ伸ばす余地はあるように思います。

下りと上りのコースレイアウトも重要な要素となるため、これはこれでまたスカイラインの新しい遊び方のような気がしてきましたね。




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