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なぽりたん。

歌を歌うときは、腹八分目くらいがちょうどいい。
ギターを横向きに抱き抱え、喉を振動させながら音を出すが、好きな時に好きな曲を歌えばいいと言うものではないらしい。どうやら。

今日は、冷蔵庫に肉もなければ野菜やそのまま温めて食べられる冷食もなかった。よって昼はパスタを茹でて食べた。中学の野球部時代に鍛え上げた大食いの癖は野球を引退してから3年が経ったにも関わらず衰えることを知らない。我ながら焦りも感じているがなんとか無視を決め込んでいる。乾燥したパスタを目分量でお腹いっぱいになるであろう量掴み、沸騰した湯に入れる。麺を湯がいている間、玉ねぎを一個とウインナー数本を適当なサイズに切って諸々の調味料と共に炒める。茹で上がった麺もまた共に炒め出来上がったのはナポリタン。みたいなやつ。美味かった。腹も溜まった。

食事の後、溜まっていた録画したドラマをゴロゴロしながら消化する。心を無にしてただ見続ける。
眠かった。気づいた時には夕方17時30分。恐らく胃があるであろう上腹部にはまだ消化しきれていない昼飯が無情にも居座り続けていた。

私は思う。私が私に作る料理より、仕事から帰宅した母親が私や私の家族のために作ってくれる料理の方が、はるかに美味いに決まっている。なのに私と来たら無計画に腹一杯に飯を食い、夕飯を食べるために腹をすかせる努力を怠っていた。何という怠慢。疲れ果てた肝に銘じておかなければならない。

私は食事が好きだ。母親が作る料理も父親が作る料理も外食も。特に1日3食の食事が好きである。よって間食はほぼほぼしない。だからこそ、今日の自分の食事の取り方には無性に腹が立った。


好きなことは腹八分目。好きなことをやるのが面倒くさくなったとき、私という人間は生きることをやめてしまう気がしてならない。少なくとも、私はその状態を「生きている」と言いたくはない。「またやろう」のきっかけを残しておくくらいが一番楽しいのかもしれない。

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