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コスパの悪い娘たち

手もげる

今朝トイレに行って、当たり前のように手を乾かすやつを使ったら、信じられない爆風が発射されて、なんなんと思った。別に優劣をつけたいわけではなく、根本的な何かが日本と違うから、日本人でかつ神経質な私は、アメリカではがっかりすることがたくさんある。

親が私の生活にどのくらい金を払っているか知っているから、ある程度の期待をしてしまう。断水が起こった時も、午前3時に帰ってきたルームメイトがドアをばんばん閉めた時も、洗面台をびっっちゃびちゃにした時も、がっかりした。あの金額を払っても、心穏やかに生活できないのかと。

けど親は、私の心穏やかな生活に投資しているのではなく、アメリカでの何かしらの成長と達成に投資しているのだと思う。心穏やかな生活なら実家でできるから。実際、今までの教育出費に関してそういう話をされた。

同じく姉も留学をして、私が10回交換留学に行けるくらいのお金を使っていたので、当時は親寄りの気持ちだった。日本で得られないものが得られる可能性に大金を賭けているのに、タバコやらChatGPAやら何をやっているのか分からない様子に見えて、若干イラついた。私も日本の大学で大して頑張っていなかったけど、賭けられた金額が数倍なのだから、そのせいで親が我慢しているのだから、それに見合う数倍の努力が期待されていることを知るべきだし、実際努力するべきだろうと思っていた。

姉に直接伝えたこともあるけど、「私ももう大人だから色々言ってくるな、自由にさせてくれ」と言っていた。よく分からなかった。お金を出してもらっている以上、「大人」ではない気がした。まあ幸いにも親が「人生に無駄なことはない」という魔法の言葉を信じているので、姉の留学は無事終了した。

けど、いざ自分もアメリカに来て様々ながっかりを感じる中で、姉の気持ちがちょっとは分かるようになった(あの発言は肯定できないけど)。日本では感じたことのないがっかりやストレスを新しい環境で感じている分、学生として優れた結果を残すというのはまあまあ難しい。学業での成功以上に、他のことにエネルギーが必要だし、そこで何かを得られたんじゃないかと思う。私はまだだけど。

それよりも大きいのは、どんなに大金を叩いて環境を変えても、人はそう簡単には変わらないってことかも。姉は日本でもアメリカでも勉強が嫌いだろうし、私は日本でもアメリカでも初対面の人に話しかけることがストレス。習慣や性格を変えるのは難しいし、無限の可能性なんてない。留学をきっかけに変化した人はいるかもしれないけど、ノリで変わったように取り繕っているだけか、日本でも成し得た努力を、ただ新しい環境でしただけだと思う。

1000円出してココスの朝食バイキングに行っても、4000円出してホテルの朝食バイキングに行っても、4倍食べられるわけでもないし、4倍の満足感を得られるわけでもないし、無駄にパンや米ばかりを食べてしまうやつは損をする。

このノートを親が見たら、私がアメリカで感じたがっかりを余裕で上回るがっかりを感じるんだろう。すみません。こんな言い訳noteを書きながらも一応我が家の優良株なので、日本にいる時の2倍のお金を出してもらっている以上、2倍を目標に、今はとりあえず1.3倍くらいは頑張っておきたい。

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