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第85号『面白いのは物語だけじゃない。異世界行ったら妹が魔王として君臨していた話。』

前回に続いて今回も異世界系です。

異世界転生・転移を題材に扱った作品といえばアマチュアからプロまで幅広く作品展開されており数多くの名作(迷作)を産み出し、正直異世界作品タイトルが多すぎて恐らく殆どの人に知られないまま埋もれていってしまうタイトルもあるのではないでしょうか?そんな気がします。

例を挙げるなら「小説家になろう」や「カクヨム」なんかはランキング上位になれば書籍化や漫画化、はてはアニメ化などとメディア展開をして人の目に触れますがやはり大多数がやがて埋もれていってしまいます。

そのぐらいに「異世界転生・転移」というジャンルは確立され、また同時に生き残るのが難しい題材だともいえます。

「異世界」とか兎に角タイトルに付けてしまえばそれは異世界モノです。

異世界で検索をかければ一体どれほどあるの?というくらい検索にヒットします。

つまり異世界モノを書く(描く)なら他の異世界作品とは差別化を図らないとスタート時点から埋もれてしまうなんて事もざらなのです。

なので基本、異世界モノは異世界○○とシンプルなものかサブタイトル並みに長いタイトルかの2択です。

純ファンタジーを描くより異世界モノの方が読者に共感を与えやすいし主人公視点で世界観を一から知っていけますし、異世界物語の導入は最早テンプレ化されているのでそれをメタ要素として描くか、逆説として描くか作家さん次第ではありますが、それらを分類し振り分けて紹介できたらなと考えています。

ある異世界作品の話がしたくても、周りに同じ作品の話を出来る人が居ないのは寂しいですからね。

これはその為の第一歩、そんな訳で今日も異世界作品にお付き合いいただければなと思います。

そして今日紹介するのはこちら

『異世界行ったら、すでに妹が魔王として君臨していた話。』

異世界行ったら、なんと2年前に失踪した妹が魔王として君臨していた!!
最強にかわいくて、最強にワガママで、ちょっと寂しがり屋な妹の覇道の先にあるものは…!?

根田啓史先生(@dorori_k)が描く異世界作品。通称「異世界妹」

あざとい、清々しいまでにあざとい。

異世界という根強いジャンルに、妹属性という一部の人達に根強い属性を付与するという発想。その手があったか

ちなみにシチューさんはリアル妹居る為、妹属性皆無です。逆に姉属性があります(一体何の話だ?)

この作品の面白いところは、普通、異世界モノの定番といえばチート能力を得た主人公が異世界無双する「主役=主人公」が定番じゃないですか?

この漫画はその役割を妹と兄で分割してるんですよ

”力”が絶対の異世界、呪界で魔王として君臨する妹(主役)

”力”は無いけれど”言葉”で妹をはじめとする周りの人へ影響を与える兄(主人公)

異世界+妹属性という変化球(邪道)と思わせておいて中身はしっかり直球(王道)を描くという。シリアスかと思えばギャグでその逆もまた然り。

また魔王といっても対立する国や種族も多く、当然、ごり押しの力だけでは解決しない問題も多い。そこで力は無いけれど言葉を使う兄の出番ですよ!

この塩梅がまた絶妙でしっかり王道展開になるところがまた憎い。

これ妹が魔王になるまでの道程を描いた異世界妹ゼロとかスピンオフも読んでみたい気がする。

もちろん、登場するスキルや武器のルビの振り方も厨二心にぐっと来ます

「絶対的決定【ミサキイズム】」

「優しい交渉人【ビューティフルマインド】」

「雪化粧の戦斧【ブリザードアクス】」

ああ、なんかこの手の能力考えまくってた学生時代の記憶が蘇ってしまう(笑)

そしてこの異世界妹。販売戦略も面白いんです。

なんと電子版は1巻無料で2巻以降も¥248(税込み)という安さ、既巻4巻買っても1000円いかないという。Kindle Unlimited会員であれば全巻無料で読むことが出来るという。まずは誰でも手を出しやすいように配慮されたかのような販売戦略もお見事。過酷な異世界ジャンルで生き残れるか!まるで異世界で奮闘する主人公と妹ミサキ達のようにしぶとく生き残って欲しいですね!

また上記の記事のように電子と紙版で出版社が違うなどの戦略も面白いので興味ある方は是非!


おまけ部分は、根田先生とご縁が合って週刊少年シチューのイメージアイコンを描いて貰った話でもしましょうか

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