相談に臨むときに大切にしていること
おはようございます
相談を受けるとき、私が常に心がけていることは、自分自身が落ち着いていること、そして相談者との関係が「フラット」であることです。
この「フラット」とは、立場にとらわれない対等な関係のこと。上司と部下、先生と生徒といった上下関係ではなく、同じ目線でお話しすることが大事だと感じています。
過去に介護施設での職場体験に伺ったときのことです。
私は介護初任者の資格を持っているものの、実務経験がなかったため、利用者さんの身体に触れるような介助はできませんでした。
その代わりに、フロアでたくさんの利用者さんとお話しする時間をいただきました。常に笑顔の方、あまり言葉を発してくれない方、怒っている方、様々な方との交流がありました。
その中で、特に怒りをぶちまけている方が印象に残っています。
話のきっかけがなかなかつかめず難しいと感じる方でしたが、ふとしたことでその方の亡くなった旦那さんのお話を伺うことができました。
大恋愛の末に結ばれ、旦那さんとを自慢げに、とても楽しい日々を過ごしていたとのこと。そんな思い出話を語る姿は、とても穏やかで幸せそうでした。
体験が終わった後、施設のスタッフから「この仕事に向いていますね」と評価をいただきました。
理由を尋ねると、その方との会話が普通に成り立っていたことに驚かれたようです。実は数年の間、誰もその方とまともに会話が成立しなかったとのことでした。
しかし、私は特別なことをしたわけではなく、ただ対等な立場でお話を伺っただけで、
利用者さんと施設スタッフという関係性を感じさせず、純粋に旦那さんとのなりそめに興味を持ちお話を聞く姿勢が、会話を引き出すきっかけになったのだと思います。
そうなったのも相手と接するとき、立場や役割を超えて「対等な関係」でいることがあったからだと思います。
仕事となると難しい面もありますが、ただ一人の人として向き合うことが、心を開く手助けになるのではないでしょうか。
これからも「相談に乗ってあげる」ではなく、「何かお困りごとがあるのかな?」という純粋な気持ちで、相手の話に耳を傾けていきたいと思います。