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雑感拾遺:“ただあること”を聴く

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Ecrits divers : 日々の生活の折ふしに聞こえてくる“ただあることども”に耳を傾ける
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#オペラ

【新刊案内】台本集『赤ずきんと死神』

筆者の作曲した歌劇(オペラ)等の台本について、このたび電子書籍の形で公開することと致しました。 ※なお本電子書籍は Kindle Unlimited に対応しております。 一人の少女の旅を描いたモノローグ・オペラ《赤ずきん》(2007) のほか、古典落語に題材を仰いだモノドラマ《死神》(2009) と《一眼国》(2013)、同じく古典落語を題材としたオペラ作品(〝ラクゴ・オペラティック〟と銘打たれておりますが)《なりひら・こぉど》(2013) と《鰍沢綺譚》(2013)

美山 (Schönberg) は山 (Berg) より麗し

新ウィーン楽派のオペラとして、ベルク (Arban Berg, 1885-1935) の《ヴォツェック Wozzeck》《ルル Lulu》の二大名作が常に話題に上り、上演機会も多い。その事は重々承知の上で… 個人的にはそれらよりも、シェーンベルク(Arnold Schönberg, 1874-1951) の《モーゼとアロン Moses und Aron》の方が、実はずっとずっと好きだったりする。 《ヴォツェック》にせよ《ルル》にせよ、深夜ドラマ的下世話さをアート(芸術)に昇