マガジンのカバー画像

雑感拾遺:“ただあること”を聴く

34
Ecrits divers : 日々の生活の折ふしに聞こえてくる“ただあることども”に耳を傾ける
運営しているクリエイター

#芸術

【新刊案内】台本集『赤ずきんと死神』

筆者の作曲した歌劇(オペラ)等の台本について、このたび電子書籍の形で公開することと致しました。 ※なお本電子書籍は Kindle Unlimited に対応しております。 一人の少女の旅を描いたモノローグ・オペラ《赤ずきん》(2007) のほか、古典落語に題材を仰いだモノドラマ《死神》(2009) と《一眼国》(2013)、同じく古典落語を題材としたオペラ作品(〝ラクゴ・オペラティック〟と銘打たれておりますが)《なりひら・こぉど》(2013) と《鰍沢綺譚》(2013)

そこにある〝もの〟との交流

Peanutsシリーズのエピソードにはシュールなものが少なくないが、そこにただある〝もの〟が何かしらの意思を持って語りかけている場面がしばしば見られる。 多くの場合、それらは登場人物たちの状況に直接干渉する事なく(そのような場面もあるが)感想を呟いたり慨嘆したりする〝観察者〟に止まるが、上記引用に見られるサリーと学校 (The School Building) のエピソード(その連載は長期間にわたる)では二者間の〝交流(ラポール)〟が成立している。 〝もの〟を見つめてゆく