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個人的ロッテ備忘録2022

 パシフィックリーグの全日程が終了し、千葉ロッテマリーンズは5位でシーズンを終えました。優勝の可能性が消滅し、CS進出もなくなり、5位が確定した時もそこまで沸かなかった悔しさが143試合終了と同時に押し寄せてきて、そこにまるで10.19のような意地のぶつかり合った試合の熱と、井口監督及び河合社長の退任のニュースで来季の展望とかなんとかを考えすぎて頭がクラクラしてしまい、寝ることもできないままこのnoteを書いています(現在時刻7:04)。

 思えば、井口政権以前は、こんなにも色々考えて、楽しんで、苦しんで野球を見たことは無かったかもしれません(注、井口政権より前のチームや首脳陣を貶す意図はありません)。それほどこの5年、特に2020-2022の3年間は、自分の野球を見る感覚が変わったというか、自分の野球観戦のスタイルを変えてくれた井口監督には、5年間の結果を抜きにしても、感謝してもしきれません。ありがとうございました。
そんな1年間を振り返りたい、又来年以降見返したときにこういう1年だったなあという振り返りを自分のツイートを拾いながら書きたくなって、今筆を執っています。誰かに見せる目的で書いてないので、纏まりがなく根拠に乏しい点もあるかと思いますがご了承ください。

球場観戦の感想

 2022年の観戦成績は7試合、5勝2敗でした(オープン戦含)。
去年がCS入れて10試合だったので、超えられなかったのが残念です。特に7月8月は立て込んでて1試合も行けてないので、来年はさらに回数を増やせたらいいなぁと思っています。
 
 今年は何といっても4/10、佐々木朗希の完全試合。偶々友人に誘われてシーズン初観戦をここにしようと決めたのですが、その試合でまさか完全試合を見られることになるとは夢にも思ってなかった。今思い出してもまだ信じられません。

↑これ撮った時はあまり声を出さないように気を付けてたのですが、普通にヤバイヤバイと声が漏れてて笑ってしまいました

 個人的には鳥事件(9/20)も印象に残っています。寒かったなぁ…。まさか球場の電気が試合中にすべて落とされるとは思っておらず、貴重な経験が出来てよかったなぁと思っています(雨に濡れ続けて若干体調を崩しました)

  個人的な観戦ログとしては、ケータリングの空海を知ることが出来たのが一番の収穫でした。球場では美馬ドッグ(終売)ばかり食べてたので、あまりほかのグルメを知らなかったのですが、友達に教えてもらいました。メチャクチャ量が多いし美味しいのでとてもおすすめです。来年マリンスタジアムに来た際は絶対に食べてください。絶対に。

↑これで550円。中に豆腐も入ってる。いくらなんでも安すぎる

 演出面では、私一押しの映像編集の方が、今年もかっこいい映像で試合を盛り上げてくれました。スタメン発表や交流戦のBUBBLEBOY、BSWやDJの採用など、特にここ数年は明らかに力の入れ方が違います。新規層も取り込みつつ、球場や球団のイメージ向上に一役買っています。常日頃から言っているのですが、ここ数年での最大の補強の1つに上げられるのがこの編集の方を採用したことだと思います。このnoteで最も伝えたいことの1つかもしれません。

 これは自論なんですが、マリーンズ2025プロジェクトにこういう演出は必須だと思うんですよね。私が普段こういう仕事をやっているからというのもあるのですが、プロジェクトとしての指針やブランドイメージを表現するにあたり、こういった映像やデザインなどはとても適しています。時に野球の結果やプレーと比較されて揶揄されてしまう分野ではあるのですが、この点は来年もより期待してます。

↑一番好きなBSW。マジで来年もやってくれることを祈っています

すてろ的2022のロッテ

 全体的な総評については岩下記者の記事がわかりやすく、(https://baseballking.jp/ns/340979)私が総評を書くとしてほとんどこの記事と同じ内容になってしまうので、全体的な総評を述べることはせず、気になった選手にフォーカスして挙げていければと思います。

レオネス・マーティン
 外国人が不振に陥ることがロッテのペナントレース最大の負け筋であることは、私だけではなくかなり多くの人が開幕前に予想してたことだと思いますが、まさにその通りになってしまいました。レアードにも言えることですが前年度OPS.800台の選手が2人もダメになってしまい、首脳陣もかなり編成に頭を悩ませたことかと思います。そんなマーティンですが、PA/BB(何打席に1回四球を選ぶか)こそ7.13→8.58と悪化しているものの、PA/K(何打席に1回三振するか)は3.78→3.50とここまで落とすほど悪化していません。打球方向も例年5-6割ほどある引っ張りの打球が今年は47.9%、フライアウトの割合も31.1%から42.2%と、今年は球威に押されてフライを上げたり、例年以上にインコースを責められて凡退、という姿がとにかく多かった印象です。例年怪我の影響もあるだろうけど、単純に年齢からくる衰えもあるのかなぁ。

●東妻勇輔
 小野と共に次世代のブルペン候補として昨季重用された東妻ですが、まさかここまで水を開けられるとは思ってませんでした。東妻推しの私にとってはとてもとてもつらいものがあります。つらいよ~
とにかく制球に苦しんでいた印象があります。元々コントロールで勝負するタイプではなく、打たせて取る、チームで表現すると田中靖のようなタイプなのですが、とにかく球が甘かった。スライダーもストレートも高めに浮いて痛打されていました。2軍で支配的な投球を見せているだけに5月の2度の登板失敗で8月まで昇格無し(この昇格もコロナによる小野、坂本、オスナの特例の為、コロナ抹消が無ければこの登板もなかった可能性が非常に高い)というのは少し出番に恵まれない点もあったかもしれないが、やはり失った信頼は大きいというところでしょうか。
 2月の岩下記者の記事(https://baseballking.jp/ns/313675)では左対策を主として上げていたけど、その点で右打者への感覚も狂ってしまったのかなぁ。
個人的に気になる点は8/4の楽天戦、コロナ空け初登板の試合。ストレートの球速が140を割る球があったのも心配ですが、ほぼ左打者相手にほとんどが直球、スライダーとツーシームをほぼ投げなかったんですよね。

引用:東妻勇輔の8/4球種割合

東妻の左打者の抑え方は、基本ツーシームとフォークを使うんですが(それでも被打率3割後半あったので抑えられてるかと言ったら疑問)、左相手にこのような直球主体のピッチングはあまり見たことなかったのでびっくりしました。
2軍の試合も見てみると、コロナ復帰後、この7-8月前半だけ、結構な割合でストレートメインで投げてることがわかります。と思ったら9月には戻ってるし。なんだろうね?何かを試してたのか、コロナ感染でツーシームの感覚が良くなかったのか…。
いずれにせよ、東妻の一軍での役割は、右打者をしっかり押さえることは前提として、これからもランナーがいる場面での火消しが主となってくるだろうし、所謂左殺しがいない球団なので、左右問わず火消しができる能力が求められます。私は今でも小野と東妻両翼とも一軍で躍動するブルペン陣を夢見ています。頼む~

●小野郁

 そんな小野郁ですが、今年は防御率1点台、オールスター初出場、ホールド10増と立派なピッチングを見せてくれました。
しかし、スタッツを見てみると、実は去年よりいろんな点が悪化してるんですよね。被打率は.202→.238、奪三振率は9.75→7.30、被BABIPは今年が平均くらい(.264→.293)。伝家の宝刀のスライダーの被打率は.133から.250に。よくなった点と言えば与四球率くらい(4.53→3.54)。無駄な四球を出さなくなったことで失点する機会が減ったといったところでしょうか。ストレートの被打率が平均して毎年.280平均あるので、当面の課題はストレートの質を上げることかなぁ。実際見てる中でも数字以上にムラがあるピッチングだったので、ASのような手を付けられない投球の再現度を毎度とは言わないけど上げることが出来れば、もっと支配的な中継ぎになれるのではないかと思います。私は今でも小野と東妻両翼とも一軍で(以下略)

●美馬学
 個人的に後半戦のMVPを挙げるとしたら間違いなく彼
です。
本当に後半のゲームメイクは素晴らしかったです。とにかく不用意な失点や安打が減ったなぁと感じます。去年の美馬の悪い時はとにかく甘いところに球が入り痛打される、といった感じでした。松川とのコンビでしっかりと狙い球を外し、得点圏時もしっかり与えてはいけない点は極力避けるような、ゲームメイクに長けていたベテランらしい投球でした。後半戦は見ていて楽しくなるようなピッチングで、3年間で10勝2回、立派にFA戦士としての成績を残してくれました。来てくれてありがとう。
 私のツイートを見てる人はわかると思うんですけど、美馬をずっと信頼してるんですよね。こういう仕事って本当にベテランにしかできないと思うんですけど、ここでこうして欲しい、みたいなシーズンのメイキング能力に長けてるのはやっぱり優勝してる選手だからかなぁとも思ったり。

FA選手としての美馬の役割って、イニングをしっかり食って5~6番手を1年間回ってくれる。そして徐々に若手にバトンをつなぐといった点だと思うんだけど、今のところその何倍も素晴らしい仕事をやってくれてます。来てくれてありがとう(二回目)。来るときに印象(主に死球のあれ)からちょっと抵抗持っててごめんなさい。
最近はそういうこともなくなったけど、印象とかに振り回されて感情的に色眼鏡で見ちゃう時があったので、そういうの無くさないとなぁ。

●今年の井口監督、及び首脳陣について
 かなり井口采配を信頼してた私ですが、個人的に今年結構モヤっとする采配が多かったなあといった印象です。それも結局打てないことに帰結しちゃうところではあるんだけど、去年出来ていたことが出来なくなっちゃってたのが一番かな。これすごく印象と剥離するんだけど、ロッテの犠打率ってリーグ5位なんですよね。それでもこんなに印象強い、しかも点に結びついてないってのが良くなかった。特に5/11の山口にバントさせて失敗。後続がエチェバリアと柿沼。ランナーがレアードと安田。私も監督室(脳内)で大暴れしたあの試合。借金も膨らんでて焦っていたのかなぁ。優勝したオリックスやヤクルトと一番差を感じたのはそこかな。突拍子な作戦を取れというわけではなく、試合の大局観というか、次打者も含めた期待度、そのバントをすることで得られる価値(得点期待値だけじゃなく)の比較がうまくできてなかったかなぁといった印象。選手起用に関しても、基本固定メンバーで挑むから、何かあった時にリカバリーが大変といった面も多かった(これに関してはチームの層が薄いとそうせざるを得ない部分はあるけど)。
よくツイッターで”采配の滑らかさ”って表現される点だけど、オリックスとヤクルトは素人目に見てもすごかったなあって思います。

 よくツイッターで「井口は選手のせいにする」って書かれてたけど、これに関してはむしろいいと思ってて、自分はなんでも自分が悪いっていう監督の方があまり好きじゃないかなぁ。悪いなら改善してくれってなるし…。これに関してはトレードオフなんだけど、監督は自分に責任があるって言い続けたほうが楽なんだよね。批判されなくなるから。あまりにも言わないのもどうかと思うけど。

 私が井口監督をすごいなと思う点の一つが、この5年間チームがどんな状態でも、一度も会見拒否をしてない(記憶が正しければ)ところなんですよね。これって結構きついなあと思うよ。常に矢面に立ち続けて、最後は全て私の責任ですといってきっぱり辞める。すごいと思います。
 5年間の総評については、長くなりそうなので気が向いたら。

最後に、これから

 優勝を逃してメチャクチャ悔しかったけど。こう思えるようになったのって本当に最近なんですよね。今まではBクラス何とか回避してくれ…!といったレベルだったから。こう思わせてくれるチームを作ってくれた井口監督には感謝しかありません。2位で満足できなくなっちゃったもんな~!
 外国人頼みのチームだったけど、2017のチーム編成を考えたら、5年で若手を成長させつつ優勝争いもするってこの方法しかないんだよね。ほんと去年優勝したかった…。でも、きっとこの5年で成長した、朗希をはじめ山口、安田、高部、奨吾などがコアとなってチームを引っ張って、おそらく朗希がいる2025までに優勝したい…。
次の陣容がどうなるか、まだまだ決まってないことだらけだけど、願わくばこの路線を継承しつつ、井口政権が蒔いた種が咲くことを祈って。
 個人的にはもっともっと野球を見たくなったので、次は大学とか社会人野球も見ようかな~と思ってます。

※文中引用データは
nf3(https://nf3.sakura.ne.jp/index.html)
データで楽しむプロ野球(https://baseballdata.jp/)
より引用


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