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背中 第6話 憑依

大輔と美波は離婚してそれぞれ別の生活を送っていた

大輔は生活の多くを瑞稀への供養と懺悔に費やしていた

墓は前記の如く、暇さえ有れば訪れて、
瑞稀の冥福を祈り、清掃し、ピッカピカにしていた

そしてお金を貯めてはお寺に瑞稀の名前でお布施をしていた


はたまた
美波は知佳と共に生活していて、大輔とは違い、如何に瑞稀の事を忘れて生活するかという事に専念した生活をしていた

しかし、大輔は養育費を払っていたから
偶に知佳に会う事が出来た

あれからだいぶ時間も流れて、知佳も小学4年生になっていた

するとある日知佳と会って食事をしている時、知佳がとんでもない事を言い始める

知佳「お父さんとわたしは血が繋がってないの、、、お母さんがそう話しているのを聞いたよ、、、
お母さんの今の彼氏が血の繋がった父親みたいだよ」、、、と

なんと言う事か、、、🤮

美波は不倫略奪婚のみならず、その時二股までしてさらに托卵していたのである

どこまで汚い、性根の腐った女なのか❓

これはなんとかして知佳を救い出さねばならないと心に誓う大輔だった、、、

しかし、今はそんな事を出来るはずもなく、ただ出来るだけ会った時に、しっかり受け止めて愛することしか出来なかった。

そして、知佳が大輔と会っている時は
知佳が家に居ないので美波はその彼氏とやりたい放題なのである

知佳が大輔と会った後、家に帰ると、玄関にまだ男物の靴が👞置いてある事が多い、

ある時、リビングに行っても誰もいないので、悲しくなって探し回る知佳

すると声がする、、、

母の声、、、啜り泣くような、、、いや

いやらしい嬌声である

ガタガタと音を立ててベッドが揺れる

裸の男と女が揉みくちゃになって股間を繋いで暴れている

美波「うぐぅ、うがぁー、ごっ、ハァハァハァ」
彼氏「あっ、でるでるっ」

身体を離し陰茎をシゴく男

飛び散る精液、それを口で受け止める母

開け放たれた寝室の扉に知佳は立っていた、、、

そのすべてを見てしまったのである

その瞬間、知佳は頭を押さえて塞ぎ込んでしまった

知佳「ぐぐぅっ、ううっ」

苦しむ知佳を見下ろして母、美波が精液を拭きながら言う

美波「何やってんのよ、この子は、、、
バッカじゃないのー⁉️」

彼氏「アハ、見られちまったなぁ」

美波「もういい年なんだから、それくらい分かんだろう⁉️このバカがぁ‼️」

そんな外道も驚くような言葉を吐く美波

しかし、この時知佳に起こっていた事は
"憑依"だったのである

そう、瑞稀の霊が知佳に憑依したのである

人は疲労困憊したりショックを受けたとき霊は憑かりやすくなるという

知佳は母、美波と彼氏の性行為を目の当たりにしたショックで瑞稀の憑霊を許したのである

その後憑依霊は一部を占有して居座るのである

そして、通常は理性によって行動のバランスがとらえているが、今回のようにショックなどでバランスが崩壊した時、
憑霊は理性のコントロールを押さえ込み、人間の行動を自由にできるのである

いわゆる多重人格の一種である

そして、瑞稀の霊は睡眠中の夢を使って知佳に美波がして来た事、その結果瑞稀が自殺に追い込まれた事、その恨み、そしてその恨みは必ず晴らす事、知佳の身体を使って、、、を伝えた

恐ろし計画だが、瑞稀という知佳にとっては知らないおばさんの話しに、リアリティはない、、、そして絶対内緒にせよと言う、、、

しかし、夜な夜なそんな話をするおばさんが夢に出て来て懇々と知佳に話をする

知佳が育った環境、、、それはもう最悪と言っていい、、、親に教え込まれた事を学校でやったら、先生に叱られた事が何度もあった

なので、知佳は大人になっていくに従って、母親の生き方に大きな疑問を懐くようになる、、、

そこへ瑞稀おばさんが夢の中で語り始めるものだから、母親の悪態に合点がいってしまうのである

程なく瑞稀おばさんは知佳のヒーローになる

悪(母、美波)をやっつける正義の味方

そして、それを応援し、支える知佳

秘密裏にその計画は温存されるのである

ある時が来るまで、、、





…つづく…


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