背中 第7話 恨み晴らし
知佳は自分の中に瑞稀がいる事を自覚し始めていた
普段は顕在化しない瑞稀の霊(人格)
ある日瑞稀おばさんは夢の中で知佳に言う
瑞稀おばさん「今まで私が語った事を手紙にしておきなさい、そして知佳を助ける様にと、、、そして大輔にその手紙を託しなさい、知佳に事が起こるまで、開けてはならない、これは瑞稀の意志である、そう伝えなさい」
そうすれば大輔は絶対に開けない、
もう大輔は改心した人間であり、瑞稀の言う事を最も尊ぶからである
それを瑞稀は霊なので、
見抜いているのである
そして知佳は長々とした手紙を書いた
封筒には大輔への宛名と
知佳に事が起こるまで開けてはならぬ、、、瑞稀、と書かれた封筒✉️
そして知佳は大輔に会ったとき、封筒を✉️渡した、、、
大輔「うん⁉️なんだいこれは❓
瑞稀って、、、どういう事❓」
知佳は自分の中に瑞稀が居ること
瑞稀が受けた恥ずかしめと嫌がらせ
結果、自殺した心の葛藤
知佳の夢に出てきて懇々と言われた事を語った
知佳「という事で、瑞稀おばさんは私の中に居るのよ、、、いつも夢に出て来て色々お話ししてくれた、、、」
大輔「そ、そうなのか⁉️瑞稀が、知佳の中に、、、そんな、、、事があるんだなぁ、、、」
知佳が知る由もない瑞稀の心情や受けた恥ずかしめの事を詳細まで知っている時点で、それは本当なのだろうと大輔は
確信を持った
知佳「だから、その手紙は私に事が起こるまで開けちゃダメだからね、分かった❓お父さん」
大輔「あ、ああ、事が起こるまで、、、いったい何が起こるんだい❓」
知佳「それは私も分からない、、、
なんだろう、、、大きな変化❓
う〜ん、わたしも分かんないなぁ」
大輔「なんか怖いけど、、、」
知佳「うん、わたしも怖いけど、、、
でも、もう覚悟は出来てるの、、、
瑞稀おばさんって、
わたしにはヒーローなのよ、
正義の味方、、、」
大輔は瑞稀が娘の知佳の中に居る事はなんとか理解出来たが、瑞稀が何をしようとしているのかは知る術も無かった
そしてその大きな変化は、知佳が中1
13歳の夏に起こった
いつものように、父親と会って帰宅すると、美波と彼氏がよろしくやっている
そんな時はそっと自室に篭って過ごすのだが、その時は声がして見に行く様に促された
「行け、行け、見に行け」、、、と
そしてそれに従って、知佳は母親の寝室へ、、、と言っても鍵がかかっている訳でもなく、開け放たれた寝室からは
欲を貪る顰欲な売女の嬌声が漏れ響いている
低い声の女の嬌声はいやらしい
美波「あんたーっ、いい、いい、
ギャァーーっ」
彼氏「ううっ、でるぅ」
彼氏は陰茎を振り翳し、
シゴき、射精する
美波はその精液を浴びながら口を開けている
知佳は、寝室の扉に立ち、
その醜態を見た瞬間、
ショックでスイッチが入った
瑞稀の登場である。
(ここでは意志は瑞稀なのだが、実態は知佳なので、知佳と表記する)
知佳「ゔゔゔーーー、」
唸り声を出して睨む知佳
知佳はキッチンへ走り、包丁を手に戻ってくる
美波も彼氏もそれに気付かない
事後、キスを💋して抱き合っているふたりに襲いかかる知佳
ふたりの上に馬乗りになってメッタ刺しにする知佳、
ブスブスブスブスブスブスブス
美波「やめて〜、なんで、なんで、
あーっ、み、み、瑞稀、、、ううっ」
最初に首に入ったから殆ど抵抗無く事は終わった
寝室は血の海、、、
ベッドから血が流れ落ちるほど
知佳「ゔゔゔーーーっ、、、うっ」
(ここで意志が知佳に戻る)
知佳「あー、警察呼ばなきゃ」
110番に電話する知佳
程なく警察が来る👮♀️
現場の惨状に驚く事もなく淡々と処理されてゆく、、、
勿論、血まみれの知佳が私がやったと自供して連行されて行った
2人の人間を殺傷した知佳、、、
普通なら死刑宣告もされるだろうその罪
しかし知佳は13歳、、、
法に守られているのである
そしてすぐに父親である大輔に連絡が来た
大輔は"事が起こった" として知佳から
預かっていた手紙✉️を開封して読んだ
そこには瑞稀が知佳の身体を借りて復讐する事がしっかり書かれている
そして、警察に保護された知佳を助けて欲しいと、、、
大輔は知佳が大人になった時の為に貯金をしていたので、それを使って弁護士を雇う事にした。
身柄は児童相談所へ移される
それに事情聴取で知佳は瑞稀おばさんの事を語り始める
当然、信じられないが、過去の資料から実際にあった自殺事件と内容が一致する事が判明
そして口寄せの記録とも一致している事から不思議がられながらも裁く側も"瑞稀の意志"という事を意識し始めている
その結果、弁護士の働きもあり、
凶悪犯罪にして保護観察の処分に終わる
保護観察官のチェックは受けなければならないが、普通の生活に戻った
学校は転校して環境を変えた
そして大輔と暮らすようになる
親子なのだから当然なのだが、、、
それだけで済めば良かったのだが、、、
…つづく…
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