見出し画像

【大人】動物学② 気になる動物は私を映す鏡

動物について学ぶ中で、大人クラスでも実際に動物園で動物を見てみることにしました。子どもと一緒の時は、動物よりも子どもを見ていることがメインです(なんせすぐ迷子になりますので)。でも今回は動物園で子どもと離れて、心ゆくまでゆっくり動物と向き合うことができました。いや、子どもを見ているのも楽しいものですが。

実際にどのような見方で動物と向き合ったかは、動物学①をご覧ください。今回はその続き、集まってきてシェアした事を中心に書きます。

▼ここをポイントに動物を見ました

今日のワークを説明し、動物園で自分の気になる動物1~2種と実際に向き合って、再度集合。以下の4項目を中心に、動物を見て、その動物の本質を考え、自分との共通点、重なるところなどを、順番にシェアしました。

1 その動物は、本来、どんな場所でどんな風に生きているのか。
2 その動物の性質は? 臆病? 勇敢? せっかち? それとも?
3 その性質と自分の共通点は? 似ている度は?
4 見てきてのコメント


▼向き合った動物についての発表

どんな風に動物が自分を映していたのか、当日の発表の中からいくつかご紹介します。気になる動物には不思議と自分との共通点があるようです。あなたが気になる動物は何ですか?

◇「ぞう」を見たAさんの発表
1 生息地、本来の姿
アフリカの広い草原で、多くの家族と共に群れになって生きている。
2 性質
急ぐことなく悠々としている。攻撃的なことはほとんどしない。やさしい目をしている。力持ち。動きがゆったり。焦らない。
3 共通点
のんびりしているところ。
4 Aさんのコメント
ぞうは、雨の中、別に雨宿りをするでもなく、ゆっくりと外を歩き回っていました。暑いくらいだったので、太陽で皮膚が焼けるより、むしろ雨に濡れている方が気持ちよさそうでした。同じように見えて3頭とも表情がすごく違うんですね。私はいつでものんびりしているけど、人前に出ると焦るから、ぞうには似ているところと憧れるところがありました。ぞうを20分以上見ていましたが全然飽きなくて。見ていて癒されるのは、自分との共通点もありつつ、頼もしく生きているからかもしれません。

◇「くじゃく」を見たBさんの発表
1 生息地、本来の姿
  東南アジアに生きていて、自己PRの時は羽根を開いてメスを誘う
2 性質
  同じケージにハトやアヒルがいたけど、近くに来ようが去ろうが、完全に超越してすっくと立っていた。
3 共通点
  周りに左右されないところ、自分のスタイルを崩さず堂々としているところ。
4 Bさんのコメント
本当は他の動物を見ようと思っていたんですが、通りすがりに目が留まったので、くじゃくを見ることにしました。最初は“くじゃくってちょっと嫌味かな”と思いながら見始めたんですが、まわりに誰が来ようがお構いなしで、外の環境にビクビクせず、“私、みなさんと違いますが、何か?”とでも言うように、異形のまま堂々と生きている姿に見惚れていました。それと、“私、本気出したら圧倒的に美しくなれるんですけど、興味ない人にはもったいなくてそんな姿見せません”って言われた気がしました(^^)。

…こんな風に、見た動物について一人ずつ発表していきました。
以下、印象に残ったコメントを書いてみます。

◇「コアラ」
ユーカリの樹の上で一日中昼寝してて、食べ物を奪ってケンカしなくていいし、かわいいし、幸せそうでいいな~と思います。ずっとお母さんと赤ちゃんくっついてるし。軽蔑されるかもしれないけど、実はああいう暮らしに憧れています。

◇「パンダ」
コアラと似てる点があるな、と思って聞いていましたが、私はあんまりパンダが好きじゃないんです。だらだらしているだけなのにカワイイって言われるのが釈然としないし、ヘンな服を着たクマが、何故あんなにチヤホヤされるの? って思っていたんです。
でも、戦わずにのんびり生きるために笹を食べて生きられるように、カラダを作り変えるほどの歳月をかけたのかと思うと、それはそれで努力賞? あの服を着てるのはパンダのせいじゃないし、ねたまれてるなんて夢にも思ってないことを思えば、パンダに絡んでないで自分のことに集中しようと思いました。

◇「ワニ」
あの硬い皮の中にやわらかい肉体があるんだと思いました。見ているうちに自分にも、外側のカタイ殻をかぶった心と、人に見せないやわらかい心があるな、とワニに重ねて見ていました。人から襲われないように攻撃性を磨いておくこと、そうしないと守れない中身のやわらかさ、頼りなさ。そのコントラストが少し自分と似ていて、愛おしいというか、痛々しいというか。怖がりだからすぐ攻撃するんです。


▼気になる動物は、自分の鏡だった?!

このように、好きか嫌いかに関わらず、自分が気になった動物をじっくり見ていると、どうも自分との共通点がアレコレ見えて来るようだ、ということに気付きました。モノや植物にも自分を重ねてみることができますが、動物は生きて動く分、より鮮明に自分を映し出してくれるようです。

今回は1~2種類の動物しか見る時間が取れませんでしたが、ご家族で行く時にでも、また別の動物を見ることができれば、自分の違った面を見せてくれることでしょう。

お子さんが落ち着いてくれなければ、お子さんと一緒に動物を見ながら、ひとりでこっそり「この子が一番好きな動物は何かな?」「その動物とこの子の共通点はどういう所かな?」なんて、お子さんを観察してみてもおもしろいかもしれません。

次回は、動物園から教室に戻って、動物と人間についてシュタイナーやその周辺の方たちが残した言葉を読んでみます。お楽しみに!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
オキツ 神戸シュタイナーハウス代表 大人クラス担当
小さな勉強会や書くことに関する仕事、普段の暮らしなどを通して自分の考えを深め、表現する。その結果、自由で愛のある社会に近づけるといいな。
ブログ毎日更新中。https://blog.goo.ne.jp/oneby1
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


お読みくださりありがとうございました! スキやコメントをいただけると励みになります。 サポートは子どもたちの活動費用に使わせていただきます。