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Google Analytics 4で未来に備えよう

Google Marketing PlatformのAnalyticsに掲載されてる、Russell Ketchumさん(Google Analytics プロダクトマネジメント担当部長)による記事(2022-03-16)の私家版和訳です。

以下、本文です。

今日の測定環境において、企業は顧客の複雑なマルチプラットフォーム・ジャーニーを理解するために、—ユーザーのプライバシーを優先しながら—新たな課題を乗り越える必要があります。
2年半前、Googleはこうした進化する測定基準に対応し、企業の成功を支援するために、Google Analytics 4を発表しました。Google Analytics 4は、さまざまな種類のデータを測定できる柔軟性を備えており、将来に向けて設計された強力な分析体験を提供します。また、Googleの機械学習技術を使用して新しいインサイトを表示および予測することができ、最も重要なことは、変化するエコシステムに対応できるように構築されていることです。
最新の測定ソリューションがなければ、ビジネスに影響を与えうる重要なインサイトをテーブルの上に放置することになります。そこで、今こそGoogle Analytics 4をクロスプラットフォームなアナリティクスソリューションにする時です。Googleは来年、—前世代のアナリティクス—Universal Analyticsの廃止を開始する予定です。標準的なUniversal Analyticsのすべてのプロパティは、2023年7月1日に新規ヒットの処理を停止します。新しいAnalytics 360エクスペリエンスが最近導入されたため、Universal Analytics 360のプロパティは、新規ヒットの処理が3カ月間追加され、2023年10月1日に終了します。

Universal Analyticsからの移行

Universal Analyticsは、デスクトップWeb、独立したセッション、およびCookieからより容易に観測可能なデータに固定された世代のオンライン測定のために構築されました。この測定方法は、急速に時代遅れになっています。一方、Google Analytics 4は、プラットフォームをまたいで動作し、Cookieだけに依存せず、イベントベースのデータモデルを使用して、ユーザー中心の測定を実現します。
また、Universal Analyticsはさまざまなプライバシーコントロールを提供していますが、Google Analytics 4はプライバシーを核に設計されており、お客様とそのユーザーの両方により良い体験を提供することができます。データの収集と使用について、より包括的できめ細かい制御を行うことで、進化するニーズとユーザーの期待に企業が応えられるようにします。重要なのは、Google Analytics 4では、IPアドレスが保存されなくなることです。これらのソリューションとコントロールは、ユーザーがより多くのプライバシー保護とデータのコントロールを期待するようになっている、今日の国際的なデータプライバシー状況において特に必要なものです。

Google Analytics 4で測定開始

Google Analytics 4は、お客様の主要な目標—売上やアプリのインストールの促進、リードの生成、オンラインとオフラインの顧客エンゲージメントの接続など—を念頭に置いて設計されています。
ここでは、Google Analytics 4がお客様のビジネスをサポートする方法のいくつかをご紹介します。

・さまざまなタッチポイントで、顧客を理解する

プラットフォームごとに分断されたり、独立したセッションに編成されたりしないイベントベースの測定モデルで、顧客ライフサイクルの全体像を把握できます。
たとえば、英国を拠点とするフィットネスウェアとアクセサリーのブランドであるGymsharkは、Google Analytics 4を使用してウェブサイトとアプリ全体で測定し、ユーザーが購入ファネルをどのように通過したかをより理解できるようにしました。その結果、ユーザーの離脱率を9%削減し、商品ページのクリックスルーを5%増加させ、ユーザー・ジャーニー分析に費やす時間を30%削減することができました。

Google Analytics 4は、私たちの新しいeコマースアプリを理解し、改善する上で完璧な選択でした。
— Maxwell Petitjean,Gymshark プロダクトインサイト部門責任者

・データドリヴン・アトリビューションで、ROIを向上させる

データドリヴン・アトリビューションを使用して、カスタマージャーニー全体にわたるマーケティングの完全な影響を分析します。Analyticsのデータを使用して、最後のクリック以外にもアトリビューションクレジットを割り当て、マーケティング活動がコンバージョンに与える影響を総合的に理解することができます。この分析結果は、Google AdsやGoogle Marketing Platformのメディアツールにエクスポートして、キャンペーンを最適化することができます。

・ビジネスとコンプライアンスのニーズを考慮した、エンゲージメントとコンバージョンを測定する

新しい国レベルのプライバシー管理機能により、主要な測定機能を維持したまま、—cookieやmetadataのような—ユーザーレベル・データの収集を管理し、最小限に抑えることができます。

・データから、より大きな価値を得る

機械学習により、ユーザーの行動やコンバージョンに関する高度な予測的インサイトを生成し、購入や冷やかしの可能性が高いユーザーの新しいオーディエンスを作成し、マーケティングを改善するための重要なインサイトを自動的に表面化させます。

・インサイトを簡単に有効化する

Google Adsなどの他のGoogle製品との統合機能が拡張され、Webとアプリのデータを組み合わせて使用できるようになったため、Analyticsのインサイトを使用してキャンペーンを簡単に最適化できるようになりました。
McDonald's香港は、予測オーディエンス「7日間の購入見込み客」を使用してGoogle Adsにエクスポートさせることで、モバイル注文を増やすという目標を達成しました—アプリの注文を6倍以上に増加—。このチームは、ROIが2.3倍、売上は5.6倍、アクションあたりのコスト削減は63%になったことを確認しました。

Google Analytics 4は、強力な測定基盤を備えています。機械学習によってファーストパーティデータから貴重なインサイトを取得し、マーケティングに活用することで、ビジネスを将来にわたって発展させるための素晴らしい結果を導き出しています。
— Tina Chao,McDonald's香港 マーケティング&デジタル・カスタマーエクスペリエンス最高責任者

そして今回、検索広告360ディスプレイ&ビデオ360の統合が、すべてのお客様にご利用いただけるようになりました。これにより、—標準または360の—どのGoogle Analytics 4プロパティも、コンバージョンやオーディエンスなどのAnalyticsデータをGoogle Marketing Platformの購入ツールで有効化し、キャンペーンのパフォーマンスを強化することができます。

・企業の測定ニーズに対応する

Analytics 360の新しいサブプロパティとロールアッププロパティにより、データ統治のニーズに合わせて、Google Analytics 4のプロパティの構造をカスタマイズすることができます。これにより、広告代理店などの異なるチームやパートナーが、貴社のポリシーに従って必要なデータにアクセスできるようになります。
また、Analytics 360では、需要の増加に対応するため、より高い上限値を設定しています—1プロパティあたり、最大125のカスタムディメンション、400のオーディエンス、50のコンバージョンタイプ。さらに、データ収集、処理、レポート、アトリビューションなど、ほとんどのコア機能においてサービス・リーガル・アグリーメント(SLA)が適用されるため、安心して利用することができます。

幅広い製品ポートフォリオを持つ大企業ビジネスとして、新しいAnalytics 360は、我々のチームがデータ駆動意思決定を行うための洞察を引き出し、同時に、我々の複雑なデータ統治のニーズにも、簡単かつ柔軟に対応できる様になりました。
— Rashi Kacker,Constellation Brands マーケティング・テクノロジー・イノベーション部長

今後どうなるのか?

すべての標準的なUniversal Analyticsプロパティは2023年7月1日に、360 Universal Analyticsプロパティは2023年10月1日に、新規ヒット処理が停止されます。その後、少なくとも6カ月間は、Universal Analyticsで以前に処理したデータにアクセスすることができます。期待される効果について、詳しくはこちらをご覧ください
Universal Analyticsが新規ヒットの処理を停止する前に、できるだけ早くGoogle Analytics 4への移行を行ない、必要な履歴データを構築しましょう。ガイダンスについては、ヘルプセンターのリソースをご確認ください。

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