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12月第1週 鉄鋼産業CN(脱炭素)ニュース 


■ResponsibleSteel 認証基準の原則10(気候変動と温室効果ガス排出)に関する改訂を提案

*(2023/12/7 ResponsibleSteel)Public consultation launched on Principle 10 of the ResponsibleSteel International Standard, relating to Climate Change and Greenhouse Gas Emissions

→ 日本の鉄鋼会社でこのNPOに参加したり、認証を受けている会社は現時点ではない。

■三井物産の環境負荷評価ツール 100社以上採用

*(2023/12/7 日刊産業新聞)三井物産 環境負荷評価ツール 新機能続々と 報告書作成も 100社以上が採用

三井物産は6日、鋼材など製品単位でライフサイクルアセスメント(LCA)、カーボンフットプリント(CFP)を算定できるプラットフォーム、LCAPlus(LCAプラス)に報告書作成の新機能を追加したと発表した。東京ビッグサイトのエコプロのブースで公表、経済産業省のガイドラインに準拠した多数の項目から簡易版まで、社内外報告用の文書を簡単に作成できる機能によって利用者の利便性を高める。

*(2023/12/7 鉄鋼新聞)三井物産の「LCAプラス」/レポーティング機能追加/算定データもとに報告書を自動作成/来年1月

三井物産は、CO2など温室効果ガス(GHG)排出量を製品単位で可視化する「LCA Plus(プラス)」にレポーティング機能を新たに追加する。来年1月から一部機能をアジャイルで先行展開し、CFP算定したデータの活用ニーズに応える。 LCAプラスは三井物産がCFP認証機関のサステナブル経営推進機構(SuMPO)と連携し昨年8月からサービスを開始...

→ 三井物産 LCAPlus

→ 鉄鋼関連での採用例 詳細は以下の記事以外は見つからず
(2023/9/15 日刊産業新聞)

クボタと東京製鉄は、三井物産がサステナブル経営推進機構(SuMPO)と共同で開発したLCA(ライフサイクルアセスメント、環境影響評価)とCFP(カーボンフットプリント)を算定できるプラットフォーム「LCAPlus(LCAプラス)」を用いて、クボタが手掛ける鋼管杭と、その素材である東鉄のホットコイル製造についての温室効果ガス(GHG)排出量を算定している。

(2023/9/15 鉄鋼新聞)

「CO2排出量の算定は初めてでしたがとても使いやすく、算定の妥当性を客観的に評価してもらえるのも良かったですね―」。三井物産が提供するCO2など温室効果ガス(GHG)排出量を製品ごとに可視化できるプラットフォーム「LCA Plus(プラス)」を利用したクボタから、東京製鉄の熱延コイルを母材に使用した鋼管杭での実証検証が紹介された。 14日、...
「CO2排出量の算定は初めてでしたがとても使いやすく、算定の妥当性を客観的に評価してもらえるのも良かったですね―」。三井物産が提供するCO2など温室効果ガス(GHG)排出量を製品ごとに可視化できるプラットフォーム「LCA Plus(プラス)」を利用したクボタから、東京製鉄の熱延コイルを母材に使用した鋼管杭での実証検証が紹介された。 14日、...


■民間主導で脱炭素二国間クレジット

*(2023/12/6 鉄鋼新聞)民間主導の二国間クレジット/政府、支援に本腰/海外での温室効果ガス削減プロ/鉄鋼業での活用も視野/来年度から

海外でのプロジェクトを通じて実現した温室効果ガス(GHG)排出削減実績を、日本の削減目標の達成に活用する二国間クレジット制度(JCM)で、民間主導による排出削減プロジェクトを支援する国の事業が来年度から本格化する。排出削減実績は日本のNDC(排出削減目標)達成に活用できるほか、プロジェクト実施企業が削減目標を達成する際のオフセット(相殺)にも...

→ 本格実施は来年度(2024年度)予算からか? 
*経産省の解説 「民間資金を中心とするJCMプロジェクトの組成ガイダンス」

*実施はNEDO 二国間クレジット制度(JCM)等を活用した低炭素技術普及促進事業

 ■GXリーグのグリーン商材WG(鉄鋼メーカーも参加)がグリーン商材の付加価値評価を提言(「基準値からの排出削減量(Δ(デルタ)CO2)」など)

*(2023/12/5 鉄鋼新聞)グリーンスチールなどの環境価値「適切に評価を」/鉄鋼・化学などの17社が提言/温暖化対策と経済成長の両立必要/日本製鉄、JFEスチール、愛知製鋼、JFE条鋼も参画

二酸化炭素(CO2)の排出を削減しながら製造した「グリーン商材」の普及につなげようと、鉄鋼、化学、自動車などの大手企業17社が4日、「グリーン」の価値を適切に評価する仕組みなどをまとめた提言書を発表した。高炉メーカー3社が販売を開始した「グリーンスチール」も対象で、日本製鉄、JFEスチール、愛知製鋼、JFE条鋼の4社も提言に参画した。4社は今...

*(2023/12/5 日刊産業新聞)日鉄・JFEなど17社 グリーン商材WGが提言 環境負荷低減を指標化 グリーン鋼材標準化へ

GXリーグの参加企業のうち日本製鉄、JFEスチールなど17社で構成するグリーン商材の付加価値付け検討ワーキング・グループ(WG)は4日、提言書を公表した。グリーン鋼材ほか二酸化炭素(CO2)など環境負荷低減価値をグリーン価値とし、グリーン商材の高付加価値化の指針案、先行事例を示した。CO2削減量をΔ(デルタ)CO2と指標化するよう提言。グリーン価値の計測、算定手法、効果的な配分法、プレミアムを付ける方法などを示し、国内外の標準化につなげる。

→ GXリーグの発表

*報告書 文末のリンクから
6つの提言
提言1 企業の脱炭素等の取組みを進めるため、商材のグリーン価値が市場から適切に評価され、経済活用される仕組みづくりを行うこと。
提言2 グリーン商材の普及を推進するため、これまで着目されてきた CO2 排出の絶対量に加え、基準値からの排出削減量(以下、ΔCO2)を指標として適切に認識・活用すること。その際、「マ スバランス方式」の考え方を参考に、グリーン商材への投資を促すなど ΔCO2 のグリーン価値を有効活用すること。
提言3 サプライチェーン全体のグリーン価値を評価すること。特に、調達、製造、製品利用における ΔCO2を評価に組みこむこと、プラスチックなどのリサイクルにおける ΔCO2排出量について ライフサイクル全体での評価が重要であること。
提言4 CO2 削減を推進する上で重要金属資源の資源セキュリティーが益々重要となること。特に、 日本では、域内循環を支援することが重要であること。
提言5 グリーン商材の市場拡大に向けては、カーボンプライシングの導入以外にも様々なインセン ティブの仕組みが必要であること。
提言6 グリーン商材に関するルールについては、本提言をベースとして、業界ごとの取組みや国際 標準化の取組みにつなげていくこと。

https://gx-league.go.jp/aboutgxleague/document/%E3%80%90GXL%E3%80%91%E3%82%A8%E3%82%B0%E3%82%BC%E3%82%AF%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%96%E3%82%B5%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%83%BC%EF%BD%9C%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E5%95%86%E6%9D%90%E3%81%AE%E4%BB%98%E5%8A%A0%E4%BE%A1%E5%80%A4%E4%BB%98%E3%81%91%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E6%8F%90%E8%A8%80%E6%9B%B8.pdf

■鉄鋼協会 鉄鋼カーボンニュートラル研究に助成15件を採択

*(2023/12/4 鉄鋼新聞)鉄鋼カーボンニュートラル研究/日本鉄鋼協会、助成15件を採択

 日本鉄鋼協会は、製鉄プロセスの脱炭素化につながる基礎研究を支援する「鉄鋼カーボンニュートラル(CN)研究助成」で、第3回(2024年度助成開始)の助成金交付先を決定した。大学や研究機関の研究15件を採択した。総額4千万円を支給する。 交付先は、噴流床パルス放電炉を用いた粉鉱石の新規還元法について研究する法政大学の明石孝也教授や、電気溶解炉(...

→ 鉄鋼協会の発表 第3回鉄鋼カーボンニュートラル研究助成 受給テーマ


■WEF(世界経済フォーラム)の報告書

*(2023/12/03 Sustainable Japan) 世界経済フォーラム、重工業のネットゼロ化で2050年までに2000兆円必要

 世界経済フォーラム(WEF)は11月28日、国連気候変動枠組条約第28回ドバイ締約国会議(COP28)に先駆け、報告書「ネットゼロ産業トラッカー2023」を発行。鉄鋼、セメント、アルミニウム、アンモニア、石油・ガス、航空、海運、トラック輸送の8業種について、カーボンニュートラル化に向けた進捗状況を分析した。分析対象となった8業種は、削減難易度が高いと呼ばれる業種で、世界全体の二酸化炭素排出量の41%を占める。
 同報告書では、…

→ WEF の Press Release Net-Zero Industry Tracker: $13.5 Trillion Investment Needed to Fast-Track Decarbonization of Key Hard-to-Abate Industry Sectors

*鉄鋼については、以下の2つのレポート
まず製鋼用のクリーン水素ベースの DRI-EAF が主流。水素製鉄は二次的。
鉄鋼はクリーンな電源に切替え必要

https://www3.weforum.org/docs/WEF_Net_Zero_Tracker_2023_STEEL.pdf


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