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自由とは、自由であるべく、不自由になる事である。-サルトル [③再・構築論]

0.はじめに

皆さんは、かつてのデッキをリメイクしたことはあるだろうか。

近年、遊戯王OCGは過去テーマの発掘と強化に力を入れており、また、競技プレイヤー以外を視野に入れた意図的なカードデザインを多く輩出している。

私はとあるデッキに四苦八苦し、結果、手放していた。
然し、新しく登場したカードに刺激され、再び、そのデッキに向き合うことを決めた。

1.長く付き合えるデッキを組むには、アニメ産テーマを擦れ


1本目の記事([①デッキ紹介編])にて、長く使うデッキの条件として、構築の自由度が高いことを挙げた。
即ち、様々なカード、とりわけ、新規カードを組み込む余地の大きさこそが、デッキ拡張機会の広さに直結するということである。

新規カードを組み込む余地を広げるには、ひとつのコツがある。
アニメ産テーマを使うことだ。

近年KONAMIは過去テーマをプッシュする方向にあるが、
とりわけ、アニメやキャラクターに準えた形での強化が多い。

これは、アニメ視聴世代プレイヤーの再取り込みや、キャラデッキを用いたプレイヤーに焦点を当てた戦略であると思われる。
この路線はここ数年変わっていないことから、今後も当面続くであろう。

つまり、アニメ産カードは強化を貰えるチャンスがかなり高い。
中でも、初代DMはとりわけ人気が高いのであろう、過剰なまでに強化がされている。
また、近年は準レギュラー以下のキャラのカードの登場も増えているものの、主人公やライバルキャラ等、人気キャラのテーマの強化が手厚いのは言うまでもない。

話を戻そう。
私はデッキ構築の壁にぶつかり、長い付き合いのデッキにひと区切りをつけた。
そのデッキは、【聖刻ペンドラゴン】。
エースカードである《DDD覇龍王ペンドラゴン》が属するテーマは、【DD】。
使用者は、遊戯王シリーズ第五作目である遊戯王ARC-Vのライバルポジション、赤馬零児である。

2.期待の新人

結論から言うと、バトル・オブ・カオスで登場した新規DDは、
【聖刻ペンドラゴン】を救う会心の一手では無かった。

しかし、私がこのデッキに再び向き合う切欠としては十分であった。

今回の新規で最も興味深いカード、
それは《特許権の契約書類》である。

自分の場のDDDモンスターと相手の場のモンスターの種類を揃えると言う条件は、
☆8シンクロと★7エクシーズを使い分ける【聖刻ペンドラゴン】の得意とする分野である。

但し、☆8シンクロモンスターはサイフリートがいるものの、
残念なことに★7のDDDは現状存在しない。
然し、ペンドラゴンはDDDモンスターである為、単体で《DDD赦俿王デス・マキナ》をエクシーズ召喚できる。

即ち、コストは重いものの、ペンドラゴンからDDDのシンクロとエクシーズを選択して構えることができる。
融合およびリンクについては、残念ながらペンドラゴンから捻出する手段はないが、これらは比較的消費が少なく展開できる。
加えて、DDDを展開し易いデッキ故に《DDDヘッドハント》を利用して《特許権の契約書類》の条件を満たすことも容易い。

3.長く付き合えるデッキを組むには、距離感が自由であれ

特許権の契約書類の条件が、DDDモンスターそのものではなく、DDモンスターを素材にしたモンスターだったらな。
なんて考えたりもするが、それは欲張りであろう。

なんにせよ、私は再び、このデッキと向き合うことになった。

このデッキは、自由をコンセプトとしている。
然し、自分で据えたその教義に縛られ、私は不自由になっていた。
だが、一度距離を置いたことで、コンセプトに縛られる事なく、
自由な発想でこのデッキに向き合うことができるようになったと思う。

腐れ縁という言葉がある。
切っても切れない関係性、離れてもまた元に戻る因果。

このデッキとは、かれこれ5年余りの長い付き合いになる。

人にせよデッキにせよ、長く付き合う秘訣は、
新規カードのような、互いの新鮮さを保つ為の、適度な刺激。
そして、適度な距離感だ。
離れたり、近づいたり、状況に合わせ、時期に合わせ、
お互いの距離を自由に変えることができる関係は、
息苦しさも寂しさもない。

時に、真剣さは、距離感を見誤らせ、寿命を縮めることがある。
距離感の余裕は心の余裕であり、心の余裕こそが自由である。

4.おわりに 終わらない、終われない

状況に合わせ戦術を変え、誰とでも戦えるデッキとして。
時代と共に、構築を変え、進化し続けるデッキとして。

これからも、このデッキを使い続けよう。

デッキ名
【聖刻ペンドラゴン】
改め

【千変蛮禍】


99.過去の活躍(出演動画の宣伝)

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