2018年の振り返り

2019年を迎えましたけれども、今年一年を有意義なものにするためにも、まずは、新年早々、昨年の振り返りと若干の抱負を記します。

 一番大きな生活の変化は、3年間にわたる秋田生活を3月に終え、4月から東京生活を開始したことです。
 秋田に住んでいた頃は、東京に出張で来るたびに、人混みやら街の混雑ぶりに辟易し、ましてや、朝の通勤電車にのりこむなど狂気の沙汰と思ってましたが、やはり人は「慣れる生き物」のようで、1ヶ月もすれば、何も感じなくなりました。
 けれども、それは、単に慣れたに過ぎないのであって、別に東京に積極的に住みたいということではありません。
 東京に限らず、いわゆる「大都市」は、あらゆる人・モノ・カネ・情報に溢れていて、そこに住むことは、若い人たちにとっては、様々な経験を積む良い機会になるのだろうけども、一定の年齢に達して、その人なりの価値観や物事の見方、生活スタイルなどが固まってきた人(少なくとも自分)にとっては、少しお腹いっぱい感も感じられてしまうのかなと。
 
 個人的な感覚ですが、住みやすさを考えるときに、可処分所得・可処分時間・可処分空間がどの程度か、という観点は非常に重要で、こうした点からは、極端な「田舎」まで行かずとも、例えば、県庁所在地のような地方都市も、選択肢として十分魅力的だと思っています。
 ともあれ、話が少し脇道に逸れたので、本題に戻り、以下、各項目ごとに。

1.仕事
 4月から本省勤務で金融政策を担当する部署へ配属。上司・同僚とも素晴らしいメンバーに囲まれて、職場環境としては最高でした。
 担当業務についても、金融を巡る情勢が厳しさを増す中、今すぐ答えが出ない課題が多くありますが、チャレンジングでやりがいがあります。こうしたものに、自ら学んで知識を蓄えつつ、現場の状況の把握に努めて、対応していく必要があるのですが、国の独りよがりでは全くダメで、所管業界・団体と問題意識を共有していくというバランス感覚も強く求められます。いずれにせよ、まだまだ、金融について学ぶことは多いというのが正直な感想です。
 加えて、こうした問題意識・現状認識については、所管業界に対して、ただ口で偉そうに語るだけではなく、具体的・定量的な数字で目に見える形にして、突きつけていくしかないとの思いを強くしています。こちら側にも、本気度と覚悟が求められることとなるけども、一歩ずつでも前に進んでいくしかない。
 当面は、詰めていく方向性について、まず、課内でのコンセンサスを固めていくのが第一歩ということになるでしょう。

 また、今年は、基本計画の議論が本格化し、農政のグランドデザインを議論していくことになりますが、個人的には、農業政策(産業政策)にしろ地域政策にしろ、今一番の課題は、現場での(優秀な)人材の不足であり、制度面からの手当は限界を迎えつつあるように感じています。
 政策的な支援を充実するにしても、現在十分手厚く実施しているものを小手先だけで見直すようなものではなく、国の本気度・姿勢を見せるような思い切った・非連続的な手法を見せないと、傍観している若者たちの心を動かして、農業あるいは地方に飛び込むというリスクある決断を促すことは難しいとも思います。

2.活動
 今年は、ギルドハウス十日町のオーナー(家主?)ハルさんのもとへ、話を聞きにいってきました。新潟県十日町市の限界集落?にひっそりと佇む古民家を改修して、ギルドハウスとしてオープン。年間3000人以上のコアな人々を惹き付ける大小様々な仕掛けについて、ほんの触りの部分だけ教えてもらいました。
 その運営のエッセンスを学びに、もう一度訪問したいと思います。

 また、今月半ばには、NPO法人あばれんぼキャンプ主催の古民家再生プロジェクト@大月に参加してきます。
 今回は、草刈りとか、建屋内の片付けとか、簡単な整理・片付け作業が中心になると思われるけども、これからも、こうして、意識的に古民家に触れる機会をつくって、少しずつでも構わないので肌感覚としての知識を増やして行きたいなあと、ぼんやり考えてます。

3.運動
 自宅のすぐ目の前が隅田川河川敷の絶好のランニングコースであるにもかかわらず、慣れない東京生活のせいか、ランニングの習慣がなおざりになりつつあります。振り返ると、1年間を通して、数えるほどしか走っていないような。。。
 その代わりに、日々の銭湯通いに自転車を利用するようになって、サイクリングもどきの頻度は、結構あったと思うけれども。

 また、年末から、少しずつでも構わないので、とにかく毎日、ランニングまたはサイクリングに取り組むようにし始めました。やはり、どんな運動・スポーツの習慣でもそうだけども、やり始めるときが一番心理的な抵抗が大きくて、一度スタートしてしまえば、かえって楽しくなって感じられるように思います。
 今のところ順調ですが、果たして一年後にどうなっているか。ともあれ、毎日、淡々と取り組んでいこう。

 登山は、高尾山に登ったのみ。これも、やはり、東京に来てからすっかり足が遠のいてしまったけれども、都市生活は、なぜか、自然との心理的な距離感が増して、「わざわざ」出かけるのを億劫に感じてしまうということがある気がします。これも言い訳に過ぎないのだけれども。
 今年は、ランニングで足腰を強化しながら、一人で幾つかの山を登るようにしよう。

4.勉強・読書
 少なくない本を読んだ中で、何が一番と決めることは難しいけども、アドラーやフランクルなどの心理学、死生観や若干論理学寄りの?哲学、そして、禅、陽明学、宗教論に至るまで、広く浅く目を通した一連の知識が、だんだんと立体的に理解できてきたことが大きな収穫と言えると思います。結局、「言葉」の上での表現は多々あれども、その根底に流れる究極の身体知は、経験してみなければ決してわからないし、逆に、一度でも経験して、様々な環境下で再現(維持)できるだけの修練を日々積み重ねていけば、それで既に十分なのだという確信を強くしました。
 まだ、このように学んだことを言語に組み立てて自在にアウトプットできるレベルには、程遠いのだけども、自分の中では、確実に積み重ねてきた知識がまとまりつつあることを実感できていて、学びの喜びを再認識しています。

 一方で、少なくない本を読んだと思うけども、やはり、ちゃんと整理して、記録するなりなんらかのアウトプットにつなげた方が定着するのだろうと少し反省もしています。そういった意味では、半ば、消費する娯楽として、趣味的な乱読としか言えないような読み方だったのかなと。
 それはそれで構わないのだけども、今年は、目的意識を明確にして、何を学ぶつもりなのか、それを自分の人生のビジョンにいかに役立てるのかという点に重きを置いて、読書していきたいと思います。

 また、具体的なジャンルとしては、経営・マネジメントを重点的に学ぶつもりです。職務上、短期的に必要な知識はさておき、今、現時点で、自身に最も足りていない分野だと思うので特に力を入れて学んでいくつもり。

 あと、英語の学習も再開したいと思います。ネット上で世界中に知識にアクセスできるようになったとは言え、そして、いかに自動翻訳の性能が劇的に向上しても、自身が直接、英語で著された情報にアクセスできることは非常に大きいと感じています。
 そうした意味では、当面は、インプットに力を入れて、定期的に英語媒体(ニュース、雑誌など)を読み込んでいき、年のどこかで、TOIECなども受験しようと思います。

5.その他
 このnoteもそうなのだけども、思ったこと、感じたこと、考えたことを定期的に文章にして行こうと思います。
 言語化の訓練と、自分自身の日々の生活のPDCAにもつながることが大いに期待できます。

終わりに・・
 40歳がだんだんと目前に迫ってきて、いよいよ、終わりから逆算した人生設計の色を濃くしていく必要性を強く感じています。一方で、これまで学んできたこと、体験してきたことが、少しずつ自分の中で消化・整理されてきて、やりたいことの輪郭がはっきりと像を結び始めている感覚もあります。
 いずれにせよ、今年一年、人生のターニングポイントにするつもりで、日々を丁寧に生きていこうと思います。

2019年 元旦

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