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「160,000㎡」ってどれくらい?

前回の記事で、「サンクゼールの森」の広さは110,000㎡とご紹介しましたが、実はここにさらに約50,000㎡の農耕地も加わり、この信濃町オフィスを囲むエリアの総面積は160,000㎡にもなるのです。
しかしわたし自身、この「160,000㎡(じゅうろくまんへいほうめーとる…)」というのがどのくらい広いのか、ちっともピンときていませんでした。広さの表現としてよく使われる「東京ドーム〇個分」で調べてみたところ3.4個分。しかしながら長野県に住んでいる身としては、これでもまだ広さのイメージが湧きません。


身近なもので計算してみました

中学・高校とバスケットボールに親しんだわたしは、バスケットボールのコートで換算してみることにしました。バスケットボールの公式競技用コートは、28m×15m=420㎡です。この面積で160,000㎡を割ると…なんと約380面分!!中学校、高校の体育館はバスケットボールのコート2面分のところが多いので、学校の体育館で考えると190個分ということです。ものすごい広さですね…!

どうやって管理しているの?

この広い森を管理しているのも、もちろんサンクゼールの従業員(以下、サンクゼールスタイルに則り従業員を「パートナー」と表現します)です。現在は2名体制で社屋の周りの草刈りや、森の中を通っている小道の整備などを行っています。日常の整備に加えて、年に2回ほど有志を募っての整備も実施。部署や仕事の内容は関係なしに、みんなで集まって汗を流しながら森と触れ合います。

2023年4月28日 石拾い

最近実施した社内有志による整備の様子をご紹介します。この日の作業内容は、社屋裏の石拾いです。
サンクゼールの森がある信濃町では、30年ほど前に近くの川が氾濫したことがありました。その氾濫によって地域のいたるところに流れてきた石を、この土地で引き受けたのだそうです。社屋裏の敷地には、その時に引き受けた石が浅く埋まっています。この場所はかつて人が手を入れて使用していたスペースのため大きな木はなく、春夏になると一面に雑草が茂ります。乗用の草刈り機で草を刈りたいのですが、石がゴロゴロとあるせいで乗用の草刈り機が使用できない状況でした。

社屋裏の敷地。一見整地されているように見えますが、大きな石がゴロゴロと浅く埋まっています

・整備の目的
素人のわたしは「今は何かに使用しているスペースではないし、景観こそ悪いかもしれないけど、雑草が茂っていても大丈夫なのでは?」などと考えました。しかし雑草が茂ることでクマのねぐらや隠れ場所になってしまい、通勤するパートナーにとって危険だというのです。山々に囲まれたこの自然豊かな場所では毎年クマの目撃情報があり、サンクゼールでもクマ鈴をパートナーに貸し出して対策を取っています。草刈りはただ見栄えのためではなく、クマの危険からパートナーを守ることにつながる、そのための石拾いなのだと学びました。

・整備の様子
とても広い場所でしたが、石がほとんどない場所と、たくさんある場所は実際に歩いて見てみないとわかりません。人海戦術で、みんなでウロウロ…石を見つけたら掘り起こしたり拾ったりして数か所に集めます。

石を見つけるために、みんなでウロウロ

集めた石の近くに大きな穴を掘り、石を深く埋めました。重機を運転しているのは創業者であり、現会長の良三さんです!

「会長」ではなく「良三さん」と名前で呼ぶのがサンクゼールスタイルです

休憩中、良三さんがパートナーたちにこの森についてお話してくれました。先ほど述べたように、川の氾濫で流れてきた石をこの地で引き受けたということも、この時に教えてもらいました。

「ここにある石は、どこから来たと思う?ヒントは丸みのある石ばかりなこと…」と
クイズを出してくれる良三さん

中には驚くほど大きな石もあり、皆さん石を発見するとなんだか嬉しくなってしまったようで、途中からはまるで宝探しのようでした。

休憩中のひとこま

4月にしては暑い日でしたが、自然と向き合う作業で日ごろの疲れが癒されたようなひとときでもありました。このような時間を通じて、サンクゼールの森への愛がどんどん深まるといいなぁ、と感じるのでした。