ひきこもれ|吉本隆明 ~偽の厳粛さという言語を得て救われた話~
「偽の厳粛さ」 という表現を用いて、学校での教師と生徒について言及している章があります。
子供の時代、わたしが育った家庭内に一貫して流れていたのがこの偽の厳粛さという空気でした。アルコール依存症の父が、絶対の権力を握っており(単なる亭主関白などという類のものでなく)わたしたち家族は父に支配されていたし、おまけに、いちばん年齢の低いわたしがスケープゴートの役割を担っていました。
この事を説明する言葉を、これまでわたしは持たずに来ましたが、偽の厳粛さというキーワードを得て、何