マガジンのカバー画像

読書感想文

3
心に残る本の感想まとめ。
運営しているクリエイター

#吉本隆明

【3選】ミニマリストが手放して買い直した何度でも読み返したい本

アムリタ(上~下巻)|吉本ばなな吉本ばななさんの小説のファンは大勢おられると思いますが、アムリタを購入した回数が最も多いのは、わたしかも知れません。 吉本ばななさんの作品と出会ったのは中学生のときで、購読していた進研ゼミ(もはや読み物w)、今月のおすすめ図書コーナーに紹介されていた、「NP」という作品でした。 キッチンやTUGUMIあたりから入ったのではなく、NPだったのです。このあとから吉本ばなな作品を片っ端から買っては読むようになり、どの作品もそれぞれに素晴らしいです

ひきこもれ|吉本隆明 ~偽の厳粛さという言語を得て救われた話~

「偽の厳粛さ」 という表現を用いて、学校での教師と生徒について言及している章があります。 子供の時代、わたしが育った家庭内に一貫して流れていたのがこの偽の厳粛さという空気でした。アルコール依存症の父が、絶対の権力を握っており(単なる亭主関白などという類のものでなく)わたしたち家族は父に支配されていたし、おまけに、いちばん年齢の低いわたしがスケープゴートの役割を担っていました。 この事を説明する言葉を、これまでわたしは持たずに来ましたが、偽の厳粛さというキーワードを得て、何