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読書感想文

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心に残る本の感想まとめ。
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【3選】ミニマリストが手放して買い直した何度でも読み返したい本

アムリタ(上~下巻)|吉本ばなな吉本ばななさんの小説のファンは大勢おられると思いますが、アムリタを購入した回数が最も多いのは、わたしかも知れません。 吉本ばななさんの作品と出会ったのは中学生のときで、購読していた進研ゼミ(もはや読み物w)、今月のおすすめ図書コーナーに紹介されていた、「NP」という作品でした。 キッチンやTUGUMIあたりから入ったのではなく、NPだったのです。このあとから吉本ばなな作品を片っ端から買っては読むようになり、どの作品もそれぞれに素晴らしいです

ひきこもれ|吉本隆明 ~偽の厳粛さという言語を得て救われた話~

「偽の厳粛さ」 という表現を用いて、学校での教師と生徒について言及している章があります。 子供の時代、わたしが育った家庭内に一貫して流れていたのがこの偽の厳粛さという空気でした。アルコール依存症の父が、絶対の権力を握っており(単なる亭主関白などという類のものでなく)わたしたち家族は父に支配されていたし、おまけに、いちばん年齢の低いわたしがスケープゴートの役割を担っていました。 この事を説明する言葉を、これまでわたしは持たずに来ましたが、偽の厳粛さというキーワードを得て、何

永平寺の修行がヤバイ話

入院が増えたことをきっかけに、入院期間をネットラマダンdayに定め、ひたすら本を読んでいます。最近では自宅でも紙の本を開くことが多くなりました。現在読んでいる本は…… 永平寺の修行は想像を絶する大変さであるということを聞いて以来、具体的にはどのように大変なの? と興味があったので購入してみました。わたしの乏しい想像力でイメージしていたのは「静」タイプの辛苦でしたが全然違いました。もっとアグレッシブで相当バイオレンスです。新入りの雲水さんは、古参から殴られ蹴られの指導を受ける