ユーザーインタビューのポイント: 乗り気でない参加者へのアプローチ法
ユーザーインタビューで予期せぬ反応が来て、ドギマギしながら進めた経験はありませんか?その中の一つとして、いざインタビューをしようとしたら、ユーザーが明らかに乗り気ではないケースに出くわすことがあります。今日はこの対処方法についてお伝えします。
ユーザーが乗り気でない理由
これは、特にBtoBtoEのE(従業員)のインタビューで経験します。就業時間中などに行われることが多いため、事前に会社経由もしくは本人に直接インタビューに関する同意を取っているものの、いざインタビュー時のその人の仕事の忙しさや追い込まれ具合などで、イライラされたり、乗り気ではない感じで参加される様子が見られます。
最初の様子を見逃さない
大体、最初に入ってこられたときの雰囲気で察することができます。
顔の表情、声のトーン、最初の話口調などで「あ、これは早く終わらせたいサインかも」と判断しましょう。
忠実に聞くモードから切り替える
インタビュアーはせっかくユーザーにインタビューできる機会なので、用意したものを全部聞きたい!となりがちです。しかし、ユーザーが乗り気ではないと判断した瞬間にインタビューモードを切り替えましょう。
特にエンジニアがユーザーインタビューをするとき、事前に設問を丁寧に作りこみ、その設問に対して忠実に順を追って聞いていこうとする傾向が見られます。過去、明らかにユーザーがイライラしていることが伝わり、途中で慌てて軌道修正をしたこともあります。
これをやってしまうと、ユーザーが早く終わらせたいため、適当に答えてしまうことにつながってしまいます。
インタビューの組み立てを変える
属性など付随的な情報のヒアリングはすっ飛ばし、インタビューで一番聞きたいこと、そして一番聞き逃したくないことに絞りましょう。
「大変お忙しい中お時間をいただき、ありがとうございます。お仕事中かと存じますので、お聞きしたいことを絞ってお伺いさせていただきます。」と最初に伝えて、すぐに本命の質問に切り込みましょう。
例えば「アンケートで「使い続けたくない」と回答いただいていますが、その理由を教えていただけますでしょうか」「今後、このサービスをお金を払って使い続けると思われますか」というくらい聞きたいことをストレートに伝えるイメージです。その回答に対しては粘ってインサイトを掴みましょう。
そして、インタビューの中で、ユーザーの機嫌が直ってきた、どうももう少し話してもらえそうだと判断できる場合には、「お時間もう少しよろしいでしょうか?」と付随して用意していた質問も聞いていきましょう。
事前に優先度が高い設問を決めておく
ユーザーの様子を察知することは大切ですが、ユーザーの顔色を読み過ぎてしまうがあまり、浅いインタビューで終わらせてしまうと、意味をなさないものになってしまいます。特にビジネスメンバーやCSメンバーがインタビュアーをするときに見られる傾向があります。
事前に数問、「これだけは絶対に聞きたい、これを聞かないとユーザーインタビューで検証の意味をなさない」というような優先度が高い設問を決めておきましょう。
いかがでしたか?この対処方法は、インタビューが遅れてスタートして、当初の想定の時間通りに進められない場合などにも共通しています。
このようなポイントを押さえて、ユーザーインタビュー時に大やけどをすることを防いで進めていきましょう!