五円のご縁の未来

部屋を掃除していたら、五円玉が出てきた。

誰のものかわからないが、五円なので、ここで見つけた私にご縁があったということで、もうもらっていいよねと家族に言って、お財布に入れた。

そのとき、ふと気づいた。

最近、財布の中に小銭が貯まらなくなってきたなあと。

ICカードだったり、スマホだったりで支払いができてしまうので、財布からお金を出して払う機会がぐんと減り、つまりはお釣りで小銭を受け取ることもぐんと減ったわけで。

正直、出先の支払いでお財布出さなくていいのは、本当に便利で助かっている。この前、タクシーに乗ったら、ICカードの支払いOKなのに、すごい感激もした。これなら、タクシー乗る前に1万円崩さなきゃとかそういうストレスもなくなる。

便利な時代になったのは、とても助かる。

ただ、そうなるにつれて、小銭入れたお財布を持ち歩く必要もなくなるから、いずれ、ご縁がありますように…と五円玉をあえて財布に残しておくみたいな風習もなくなってしまうのだろうか。それは、ちょっと寂しいなあ。

五円でつながるご縁。未来の子供たちは、そんな言葉を知ることもなくなってしまうのかも。