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【総括】2020年

2020年は試され続けた1年だったと思う。

2月のドイツ・ニュルンベルグ。トイフェア後の帰国便を空港のマックで待っている時に受けた、アジア人差別。

「世界でどれほど感染者が拡がっているか知っていますか?貴方達は何故ここにいるのですか?」

この時、世界で今起きている状況を予知する事なんて出来なかった。むしろ、楽観視していた。こんなものはすぐに消えてなくなるだろうと。

でも、そうじゃなかった。次々と「日常」が奪われていった。

例えば、会社。リモートワークが年間を通してほぼ強制化された。

例えば、Jリーグ。第1節開催後、7月まで開催されず。開催後は観客数制限。

例えば、筋トレするために行っているスポーツセンター。閉鎖された。

色んな事がめちゃくちゃに壊されたと思った。けど、ほんの少しだけ物事に対する見え方が変わっただけだった。そんな事を今は思っている。

会社。移動時間が無くなり、無駄な会話・会議が無くなった。既に発展していたツールを有効活用すれば、殆どの局面は乗り切れた。勿論コミュニケーションを対面で取るのは必要だとは今でも感じるけど、毎日は必要ない。

Jリーグ。映像中心の観戦にシフトした事により、これまで興味を持とうとして挫折し続けていた「戦術」を中心に考えながら見るようになった。味方の為に走ってスペースを作る動き方。相手ディフェンスの目線を混乱させる動き方。ピッチの中でどこにスペースがあるのかを見極める力。将棋の戦術と似ているというけど、ようやくその事が理解できた。所属しているチームの試合でも、実際にインプットした事を思い出せた。サイドバックとしての動きや、スペースを埋める・作る作業を意識してリーグ戦で取り組めた。

筋トレ。自宅では出来ないと思っていたけど、ダンベル・マット・台があれば自分の好きな時間帯に出来る事に気づいてしまった。闇雲に見よう見真似だった方法に関しても、本を読んで知識を得て、実行する時間があった。

これらに加えて、時間が出来て新たに身に着けることが出来たこともある。

ニュース。毎日見る癖も苦節27年にしてようやく身に着ける事が出来た。

資格。1種類取得した。ある検定は力不足で落ちたけど、「仕事後に勉強する」という事に初めて取り組めたし、これから進んでいく道を舐めるなという事を学べた。

ここまで書いてみて、僅かながら新しい生活様式に順応出来たかなとは思う。それでも、19年末に感じていた20年のスケジュール感とは程遠いのは認めないといけない。自分が挑もうとしている道は、このスピード感ではいけないという危機感はある。まだまだ知らなければいけない事柄や、踏み出せていない一歩が多すぎる。

しかし。

私達は2021年もこの超難関の中でまずは「生きて」いかなければいけない。尊敬していた人達が次々と生き抜く事を諦めたのは、正直堪えたし、そう自分に思わせた。

この世の中で生き続けられるだけでも、儲けもんなのかもしれない。だから、切羽詰まらせて色々考えずに、笑って、他人に余裕を持ちながら、自分のタイミングで動けばいいんじゃないか。そうも思っている。

「お前は色んな物事を平行に処理出来るバランス感覚が無い。1点に集中してしまう」今年、友達に言われてハッとさせられた言葉だ。この日記で来年への結論が出来ていないのも、そういう事なんだろうと思う。

とにかく、21年も試される1年になるんだろうな、とは思う。もっともっと、自分の中で将来への考えを巡らせなきゃいけないのは、間違いない。そして、行動しなければいけない。やる事は、決まっているのだから。