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占いをめぐって⑧ー長寿社会を生きる

金木犀の香るころ、古稀を迎えました。
ひぇ!もう老婆じゃん!!と愕然としている今日この頃です。
西洋占星術でいえば天王星期(ほぼ70代から80代前半)の入り口。
なので高齢者の元気度の、個人差について関心を持っています。
なぜなら、それが超高齢社会を生きていくための鍵となるからです。
先日は天王星期を一足先に歩いている友人と、自分たちのこれからについて語り合いました。

彼女は、フラワーエッセンスやホメオパシーなどの自然療法の伝え手で、首都圏と岡山の2か所に生活の拠点を持ち、心理カウンセリングを中心に、自然療法を若い世代に広めています。
ズバリとした物言いで、豊富な人生経験に裏打ちされた言葉からは、母親のような愛情がうかがわれ、慕うファンも多いとお見受けしています。後期高齢者とはいえ意気軒高で、エレガントなところがお見事!
彼女から、これからをどう生きるか、私なりの占星術的な視点を求められました。

彼女の場合は、介護が必要なご主人がいらっしゃることもあり、今年の春から1年のほとんどを、首都圏の娘さん一家と暮らしています。
同居家族が増えると、今までの家族のバランスが変わりその点に配慮が要ります。体力はといえば、土星期に比べると落ちていることは否めません。そこで、おのずと自分の役割や生き方を意識的に変えていかなければなりません。
そういった環境の変化により、占星術によるリーディングを指針にしたいと思われたのでしょう。

私のリーディングしたポイントは..。
天王星期と直接関係のある天体といえば、まず天王星そのもの、そして小惑星のカイロン(キロン)。また天体ではありませんが、ドラゴンヘッドとドラゴンテイル。バーテクス、アンチバーテクスも気になります。自分が受肉したときのポイントとして、生まれる前直前の日食も考察したい。
忘れてはならないのが土星。土星がどのハウスにあって、他の天体とどんな角度をとっているか。それをヒントにして、卒業してきた土星期(50代後半から70歳くらいまで)が、どのようであったか振り返る。
これらをリーディングしながら、ご本人にもワークしていただきました。

ワークは、これまでの占星術上の区切りである、年齢域ごとの振り返りを。晴れがましいことばかりでなく、失敗も傷ついたことも俎板の上に乗せて述懐してくださったのは、恐らくご自身が心理カウンセラーであり、内省により無駄なエゴを振り払ってきた賜物でしょう。自己開示しても、私なら安全だと信頼してくださったのかもしれません。
次には、出生チャート上の天王星のサビアンシンボルから、五芒星を描くサインと度数を導き、それぞれのサビアンシンボルで、ご自身の今後の物語を作っていただきました。

私はヒーローズ(ヒロインズ)ジャーニーを大事に考えています。なぜなら、自分は自分の神話を生きる主人公なのですから。
それを作ることは豊かな人生の行程に、火を灯していくことになるのではないでしょうか。

リーディングにより、この友人は若い世代の人々に自然療法による気づきを、促していくことを自分のお役目と再確認して、花療法の1つであるフラワーエッセンスを作るため、沖縄へ力強い足取りで旅立ちました。

現在、木星期や土星期にある方は、天王星期と聞いてもピンと来ないかもしれません。火星期、太陽期ならなおのこと。
しかし、それぞれの年齢域をたとえ何があっても、自分らしく生き抜くことが、迎えるであろう天王星期を、豊かに生きることに繋がります。
失敗を恐れてはなりません。
これは、社会的な自己実現や成功とは、少し異なるかもしれません。

私自身は、冥王星獅子座末期なので、戦後の社会がまだ安定しない時期に生まれ、経済の高度成長期時代とともに青春を楽しみました。バブル時代の始まりに義家族と同居し、その後は仕事、育児、介護といった、ある意味昭和な家庭生活を送ってきました。
もちろんトラブルはありました。割り切れない気持ちになったり、納得できないことも抱えました。
社会的にはどうか、といえば自己実現の満足感はありますが、社会的に成功したとはいえません。母親としても再びやり直したいことがたくさんあります。
しかし、占星術を学び始めて自分史をまとめていくうちに、それらが伏線となり土星期以後に回収できた、腑に落ちたと実感しています。
それがあったから今がある、といえばわかりやすいでしょうか。
これが土星期や天王星期ならではの面白みだと思うのです。

どなたもそうでしょうが、起きる事柄には、すぐには白黒の決着がつかないことがあるでしょう。
というか、それがほとんどかもしれません。
また、振り返ってみると自分の闇の部分を見てしまい、ギャッと叫び声をあげてしまうこともあるでしょう。

これらを、ぐっとそのまま飲み込む力、ネガティブケイパビリティーというのでしょうか、判断せず(良し悪しや白黒をつけず)に受け入れる。そんなタフさが必要かもしれません。それが力となり、自分軸の一部となってきたと天王星期に入った今、感じています。
ネガティブケイパビリティーは「自分を愛する」力が必要です。ただし、“そのままでいい”‘レリゴー”というのとは、若干ニュアンスが違うのです。
まわりの評価に左右されない、いわば根拠のない自信といいましょうか(笑)。
また自分が人生の主人公だという確信。これには転んでもタダじゃ起きない!というしたたかさも求められます。
それが力となり、自分軸の一部となってきたのだと天王星期に入った今、感じています。

誰かの、あるいは何かのせいにしないという覚悟も大事です。
別の言い方をするなら、自分に責任を持つということです。
経験から言えば、誰かのせいにしたら、かならずしっぺ返しを食います。
こう聞くと、何かが起きれば「じゃ、私が悪いの?」と感じる人がいるでしょう。
誰もあなたを責めていません。
そういうことではなく、善悪とか正誤をつけるのをストップするのです。
罪悪感で自分自身を苛むのも意味がありません。

また時には、悪意には容赦しない強い姿勢も必要です。
ナメられてはあかんのです。

とはいえ、とはいえ。
人は時にはフルフルのゼリーのように崩れやすいメンタルに陥ることがあります。また精神のタフさには個人差があります。
精神的に危機だと感じた場合は、さっさと白旗を掲げて廃人のように日々を過ごすことをおすすめします。

傷ついた時は、頑張らんでヨシ!我慢せんでヨシ!
ひたすら自分をヨシヨシして時間を稼ぐのです。傷にカサブタができてきたと感じるタイミングが来たら、周りを見回してアドバイスや説教なしに話を聴いてくれそうな人や、決して言いふらしたり裏切らない味方がいれば、その人に話すと、自分の内側が整理できるでしょう。
そして知恵深く粘り強く、対策を考えていくのです。
西洋占星術は、そのツールとして使えます。
感情や環境に振り回されない自分の軸を作る一助となるでしょう。

ああああ、ばーさん偉そうに人生訓を垂れるの図になってしまいました。
もっともらしくてダサイなぁ。
長らくのおつきあい、ありがとうございました。
ではでは、これにて。

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